2021年10月31日

2021年9-10月の〔Lichtope / 万年筆談話室〕開室日 ----------------------  常設の ペン先調整 / 万年筆修理工房

談話室_Lichtope_開室_2021-09_V1談話室_Lichtope_開室_2021-10_V19月3日〜10月31日Lichtope / 万年筆談話室営業日/開室時間左図のとおりです。

9月-10月もCOVID-19対策としてLichtope万年筆談話室も完全予約制を継続します。



万年筆談話室 
は Lichtope と たこ吉ペンクリニック からなっています。


Lichtope は萬年筆研究会【WAGNER】の調整師である〔たこ娘〕さんのセレクトショップです。営業日は左列をご覧ください。

書き味調整や研出しも行っています。メーカー保証期間中の万年筆は調整/研出しを行う事によって保証されなくなる可能性がありますので事前にご相談下さい。

お問い合わせフォームこちらです。(画面の下の方までスクロールしてください)


ご来店ご希望の方はご来店希望日時をお問い合わせフォームにご記入の上、〔送信する〕を押して下さい。混み合いそうなときには時間調整させていただきます。

対面調整をご希望の方は希望内容(日時、開始時刻、症状、依頼本数など)をお問い合わせフォームにご記入の上、〔送信する〕を押して下さい。



なを動画を使った 遠隔調整 は常時行っています。お問い合わせフォームからお申し込み下さい。お問い合わせフォームは こちら です。

直接 info @ mituo.co.jp  にメールしていただいてもかまいません。


Online Store には こちら から入れます。(カード決済もPayPal決済も可能)



他店では入手できないLichtope限定品(万年筆/インク)もあります!



会員登録やメルマガ登録/削除も簡単に行えますので、お気軽に 
e来店 してみてください。


たこ吉
ペンクリニックについて
 
 


たこ吉ペンクリニックには事前予約が必須です。pelikan_1931 @yahoo.co.jp まで、ご希望日と時間帯、修理・調整内容をお知らせ下さい。

予約確認メールが届いてからおいでください。時間調整した上で予約確定メールをお送りします。

お預かりして修理・調整することは可能ですので、お持ち込み本数の制限はありません


たこ吉ペンクリニック基本的に対面調整/修理ですので、当日中にお返しします。お時間の無い場合はお預かりします。


〔修理/調整料金の目安〕


(01)インクフローや書き味の改善など、大幅な研磨を伴わないパーソナライズ   1,000円 
    パーソナライズは下記の研出し/修理とは別料金です。パーソナライズ(書き味調整)は下記全てに付加されます。

(02)一段階の研出し(BB
➡B、B➡M、M➡F、F➡EF)   1,000円

(03)二
段階の研出し(BB➡M、B➡F、M➡EF   2,000円

(04)三
段階の研出し(BB➡F、B➡EF   3,000円

(05)ペンポイントの形状変更 その1(オブリーク化、オブリーク
➡通常)   2,000円

(06)ペンポイントの形状変更 その2(ソフト化:ちとソフトン/ウェバリー、ハード化:らすポス/ポスティング
   2,000円

(07)UEF(超極細への研出しとパーソナライズ:M
➡UEF、F➡UEF、EF➡UEF   4,000円

(08)縦書き用(鉈形状)への
研出しとパーソナライズ:BB➡まさかり、B➡ふと鉈、F➡ほそ鉈、SF➡チビ鉈) 3,000円

(09)横
書き用への研出しとパーソナライズ:Stub化:F/M/B/BB、超絶化:B/M   2,000円

(10)本体の分解清掃(完全分解後清掃して再度組み立てる)
 1,000円

(11)鍍金剥がれの再鍍金(ロジウム鍍金ペン先の研出しの場合には、この料金が追加となります)
 1,000円

(12)ペン先曲がりの調整(かかった時間に連動)
 2,000円〜5,000円

(13)部品交換を伴う修理(テレスコープ吸入式のOリング化、レバーフィラーのサック交換etc.)
 部品代(1,000円〜5,000円)+技術料(1,000円〜5,000円)

(14)上記以外(お見積もりします)



万年筆談話室の地図〔万年筆談話室〕の 場所 :東京都港区三田1-10-10 三田グリーンハイツ 209号室 (エレベーターを降りて正面突き当たりの部屋)


 電話
03-5476-0361 (出られない場合は、留守番電話にメッセージを入れてください)  
Posted by pelikan_1931 at 05:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年10月24日

2021年10月24日(日)は 第一回〔万年筆交流会〕 が開催されます *** 将来日付でのご案内 ***

*** 第一回 〔万年筆交流会〕***


1024(10:0016:30

場所:
東京都立産業貿易センター 浜松町館 4F 第2会議室B  住所:東京都港区海岸1-7-1

入場料(1,000円)を支払えばどなたでも参加出来ます。フェンテWAGNERの会員でない方も大歓迎!


一昨年まで毎年開催されていた〔フェンテの集い〕が密対策上、従来の会場の使用が不可能となりました。

そこで20分に1回、室内の空気を全て外気と交換できる東京都立産業貿易センター 浜松町館で開催することになりました。

萬年筆研究会【WAGNER】は、フェンテのメンバーのうちで、書くことよりも万年筆自体に興味ある人の受け皿として発足した Pen Collectors of Japan の後続団体。

それもあって、当初のWAGNERメンバーは90%以上がフェンテのメンバーでもありましたが、いまでは重複しているのは100人以下でしょう。

年に1回のフェンテの集い(フェンテ交流会)に参加すると、なつかしい人にお会いでき、楽しい思い出にあふれていました。

昨年は、それが途切れて非常に寂しく、ものたりない思いをしました・・・

今回、万年筆交流会としてフェンテWAGNERの合同開催としたのは、別々に時を過ごしている方々が、初心に戻って改めて万年筆を愛でる場になればと考えたからです。

前週の10月16日は【WAGNER】らしい秋の泉筆五宝展2021を開催しますので、この〔万年筆交流会〕(フェンテ交流会)感満載とする予定です。

ということで、オークションやフェンテへの寄付品の販売なども行われます。それらの収益や入場料の余りなどはすべてフェンテの運営資金に寄付されます。

会費も購読用も送料も取らず、年3回発行されているフェンテの運営資金のお役に立てるよう、萬年筆研究会【WAGNER】でも何か面白いものを準備しようと考えています。

過去のフェンテのオークションでは、万年筆には高値が付かず、周辺Goodsが高額で落札されることが多かったです。

バザーとしては、今年の新米(しんまい)とかも毎年持ち込まれ、大好評です。

古い人はゆっくりと昔話を楽しみ、初めて参加された方は先輩達の楽しみ方を聞かせてもらう・・・

初めて参加された人同士でおしゃべりする・・・など多様な楽しみ方が出来ます。

萬年筆研究会【WAGNER】よりも少しだけ時間がゆっくりと進むような気がします。

もちろん、いつものようにペンクリもありますが、大がかりな工具は持参しないので修理は出来ませ〜ん。ただ、どこで修理できるかは皆さんが教えてくれます。

拙者よりも先輩がいっぱいいらっしゃるのがフェンテです!

例年は会場近くのユーロボックスさんも参加されるのですが、今回は少し会場が離れているのでどうかなぁ?


9:00ごろより会場のセットアップを始めます。お時間のある方はお手伝いをお願いします。

開場の準備が整い次第受付を開始します。だいたい10時くらいでしょうか?まぁ、ゆるーく始まります。

例年は差し入れ等がありますが、今回はコロナが終息していない中での開催ですので、差し入れは禁止です。

ぴったり16:30には終了し、17:00には会場を後にします。


注意事項;

会場内にはご自身で飲むドリンク以外持込禁止
★入口に消毒液を起きますので、入場/再入場の際は必ず消毒をして下さい。
★マスクを着用されていない方は入場できません。
★体温計測をします。37.5度以上の方には入場をお断りします。
★会場内では静かな会話をお願いします。
★入場時に本名と連絡先を万年筆でご記入下さい。ご記入いただけない場合は入室をお断りします。

事前に荷物を送られる方は佐川急便でお送り下さい。他社便ですと当日の午前中に配送され間に合いません。

 10月23日18時必着〒105-7501 東京都港区海岸1-7-1 東京都立産業貿易センター 浜松町館 4階第2会議室B 宛てで

 コメントとして(万年筆交流会)と入れて下さい。

会場内の空気は約20分間で全て外気と入れ替わります。日本一?換気の良い会場です。ご安心下さい。


当日東京都
への緊急事態宣言発令されていないことが前提です
。解除されなかった場合は中止となります。

  
Posted by pelikan_1931 at 05:00Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年10月16日

2021年10月16日(土)は 秋の泉筆五宝展2021@浜松町 *** 将来日付でのご案内 ***


当日東京都
への緊急事態宣言発令されていないことが前提です
。解除されなかった場合は中止となります。




***秋の泉筆五宝展2021@浜松町***


1016(10:0016:30

場所:
東京都立産業貿易センター 浜松町館 4F 第2会議室  住所:東京都港区海岸1-7-1

入場料(1,000円)を支払えばどなたでも参加出来ます。12歳の以下の方は入場無料です。


Pen:万年筆、ガラスペン、ペンシル、ボールペン、鉛筆、筆記具小物
Paper:原稿用紙、一筆箋、手帳、ヌルリフィル etc.
Case:ペンケース、ペンシース etc.
Ink:各種 限定インク、幻のインク etc.
Maintenance:ペン先調整/研出し/修理(有料)。(書き味の調整だけなら1,000円)


泉筆五宝〔
Pen、Paper、Case、Ink、Maintenance〕に関係のあるGoodsがたくさん出品されますが・・・・

第一目的は物販ではなく、筆記具の愛好家同士の交流です。大声は避けなければなりませんが、ぜひ多くの方とご歓談下さい。

2021年はあまり皆さんとお会いできていないので、ぜひこの機会に!



182屬旅い会場です。テーブルもたくさんありますので、たくさん出品して下さい。

また歓談スペースも設けますので、譲り合って休憩/歓談してください。



出店される方は出店料のほかに入場料
1,000円も必要です。


 ★筆記具本体や万年筆部品などを販売するテーブルは4,000円
/1小間 1小間なら1,000円(入場料)+4,000円×1枚で 5,000円が入場料込みで必要です。

 ★それ以外の物を販売するブースやイベントや調整は
1,000円/1小間 1小間なら1,000円(入場料)+1,000円×1枚で 2,000円が入場料込みで必要です。


出展をご希望の方は 
事前に pelikan @ hotmail.co.jp (@前後の は排除)まで連絡下さい。

テーブルを使う方(出店者)は9:30ごろまでには会場にお入り下さい。開場は8:50です。

9:30ごろより入場者の受付を始めます。出店者以外の方は受け取った名札をつけて、エントランスでご歓談下さい。


注意事項;
★参加者の方は10:00と同時に入場して下さい。それまでは出店者の方以外は絶対に会場内に入らないで下さい。
会場内にはご自身で飲むドリンク以外持込禁止
★入口に消毒液を起きますので、入場/再入場の際は必ず消毒をして下さい。
★マスクを着用されていない方は入場できません。
★体温計測をします。37.5度以上の方には入場をお断りします。
★会場内では静かな会話をお願いします。
★入場時に本名と連絡先電話番号を必ずご記入下さい。ご記入いただけない場合は入室をお断りします。
会場宛てに荷物をお送りいただく場合は、当日の午前中指定でお送りください。前日は会場を借りていないので届きません。
会場内の空気は約20分間で全て外気と入れ替わります。日本一?換気の良い会場です。ご安心下さい。


入会申込書 V3

新規にWAGNERへの入会希望の方は左記の記入用紙会員番号以外を書き入れて持参して下さい。
コロナ対策として、会場受付では入会申込用紙は配布いたしません。

記入例は
 ここ にあります!  携帯メールアドレスを記入される方はPCからのメール拒否を外して下さいね 

新規にWAGNERへの入会希望の方は11:00以降に受付に申込書を提示し、会員番号を入手して下さい。


会場の収容可能人数の半分まで入場されたら一時的に入場制限をかけます。


入場制限がかかるのは、出店者を除いた会場内滞在者が50名を超えた時点ですので、入場制限がかかる可能性は限りなく小さいです。

この秋の泉筆五宝展2021 で 日本初見参の商品もあります。お楽しみに!

会場からのインスタライブ(参加者の顔はNG)や Clubhouse の実況中継も自由です。

いわゆる販売のイベントとは異なり、各ブースに参加者用の椅子を用意します。ブース出店者の説明を聞きながらゆっくりと購入の検討して下さい。

販売者側でも見せるだけのつもりで展示しているものも少なくありません。

でも熱心に〔欲しい!欲しい!〕と力説すれば、意外とお安く譲っていただけることもあります。これこそがこのイベントの醍醐味です。

また今回はフライングゲット予約の新しい試みをします。こちらもお楽しみに!
  
Posted by pelikan_1931 at 05:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月22日

このプラチナ・センチュリーの素性を教えて下され・・・

@01@02いつ頃、どこで購入したのかも全く思い出せないプラチナのセンチュリー。

当然スリップシール機構だし、ペン芯も現行とまったく同じで、ペン先の刻印も定番品と同じ。

どこかの店で、〔お、見たことないなぁ〜〕という何のこだわりもなく購入したのだろう。

いくら記憶力が劣化しても、捜しに捜した万年筆であれば、どこで購入したかとか、どういう素性の万年筆かを忘れるはずはない・・・自信ないけど。


@03最初に見たときには、たぶん左画像上のPilotの漆軸の亜流かと色めき立ったのだと思う。

この黒漆軸は、はめ殺し式の大型コンバーター付き(Pilot 65と同じ)。価格は30,000円だった。

ずいぶんと捜して購入した記憶がある。買ったのは銀座のデパートの万年筆売り場。

このように、思い入れのある万年筆の購入経緯は忘れないのだが、この赤軸の入手経緯はまったく思い出せない。

しかし、すっかり気に入ってしまったので、可能ならばもう一本入手したいなぁ〜と思ってなぁ。

きっとこのBlogの過去記事にも出ているはずなのだが、調べられない。記事が6675件もあるので根気が続かない。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:24Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月21日

Montblanc No.221 鉈研ぎ鉈研ぎ!

@01左は回転吸入式のMontblanc No.221。黒軸や緑軸もあった。拙者はどれも所有したことはあるのだが・・・

Montblancの万年筆の特徴なのか、すぐに飽きてしまっていた。その頃は鉈研ぎをあまり意識していなかったからかも?

本日、鉈研ぎに何本か研いだのだが、その直後このNo.221のペン先を見てびっくり!

拙者が自分で編み出したと考えていた鉈研ぎとほとんど変わらない。鉈研ぎの形状は実は時代に関係なく不変なのかもしれない。


@02@03ペン先を真上から見ると、ペン先の柔らかさを想像することが出来る。

表面に平べったい面があれば、そのペん先は丸まったペン先よりもかなり柔らかいはずじゃ。

そして鋭角にとがったペンポイントには少しだけ隙間が開いており、書き味もかなり柔らかいはずなのだが・・・・

ペンポイントの外側のエッジ処理が不完全なため、書き味ががさつと勘違いされるが、少しだけペーパーでスリスリしてあげれば、夢かと思うほど良い書き味に変身する。

また、ほんの少しだけ開いたペンポイントの隙間がこの万年筆のおいしさの秘密じゃ!


@04@05左画像はペン先部分の横顔。この右端の部分にMontblancの鉈研ぎのエキスが凝縮されている。

これほど書き味の良い鉈研ぎは初めて!この研ぎを研究すれば鉈研ぎはバッチリ!(昭和表現)

ハネやハライの表現力が高くなるように研いだ自己流の鉈研ぎが、このNo.221のEFと同じ形状だった。

やっとNo.221が日本でも爆発的に売れた理由がわかった!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:15Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月20日

otto huttの純銀軸〔D04とD07〕

@01上は数ヶ月前に入手したotto hutt(オットーフット)のD07モデル。この会社のカートリッジ/コンバーター式モデルのフラッグシップ。

純銀製の軸で上にラッカーやプラチナをかけていないので、触っているとすぐにくすんでくる。これが実に良い感じなのじゃ。

昔の純銀軸はParker 75にしろ、Sheaffer TARGAにしろすぐに曇ったもので、それをピカピカに磨く楽しみがあった。

拙者は実はくすんだままの方が好きなのだが、一方できれい好きでもあるので、くすんでいるけれども清潔・・・にならないかずいぶんと研究した。

万年筆で実験するのは気がひけるので、Zippoの銀無垢ライターにインクを塗りたくったりしていたが・・・結局は成功しなかった。

そのくすんだ銀好きが、otto huttの純銀軸に出会ってから突如復活した。

出来れば黄色っぽく変色させたいのだが、理屈を理解していないのでどうやって黄色っぽく出来るのかの見当が付かない。


@02上のD07は大きなペン先が付いており太いのだが、キャップを胴軸に挿すことは出来ない。

一方で下のD04は純銀軸でもしっかりと尻軸部分に挿すことが出来る。

挿すと軸長万年筆に変身する。とはいっても17.5僂覆里如∈錣辰討い覆け筆(18僉砲箸曚榮韻犬らい。エエ感じなのじゃ。

ただ、最近キャップを後ろに挿さないで書く習慣に変わったので、キャップはそのあたりに転がして書いている。


@03実はD07のキャップは270度回すと外れる。

そしてD04は3回キャップを回したところで外れる。約1100度回すことになる。

これはD07は4条ネジで、D04は1条ネジということに起因している。

現役サラリーマンが胸ポケットに挿すなら断然D04だろう。D07ではキャップが外れやすい。

しかしながら、書く際に頻繁に考え事をし、そのたびにキャップを締める習慣がある人にとっては1100度まわしは気が遠くなるだろう。

そうい人は180度くらいでキャップが外れる方が良いのだとか。それってD06のキャップ回転角度だ。

いずれにしても、調整を施したotto huttのペン先は実に良い感じ。刻印は打刻で硬くなりやすいのだが、全くそれを感じさせない柔らかさ。

これら(D04/D07)の純銀モデルは、秋の泉筆五宝展2021に(間に合えば)出現するかも?TIPSや神戸ペンショーには確実に間に合います。

そして、年忘れ泉筆五宝展2021になって初めて出現する?大物も準備中!お楽しみに。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月19日

【 Kaweco 85A類似品 with Aristokrat 18C-EF 書き味改善 】(アーカイブ 2014年2月)

元のKAWECOの軸が珍しいだけに、へんちょこりんなペン先が付いていたのは非常に残念だったが、何か事情があったのだろう。

たとえばKAWECOのペン先がひん曲がっていたとか?ともあれ実に状態の良い軸だったなぁ。

現在のKAWECOのオーナーの方も、この軸が大好きだったと初対面時に聞いた・・・というか一回しか会ったことはない。

eBayでのKAWECOの取引は彼とは何度もやったが、最後の取引は本数が莫大だったので、彼が日本でのビジネスのついでに持ってきてくれた。

京王プラザ・ホテルのカフェで受取り、談笑した後、彼は大阪に行くと行っていた。

どうやら現在のKAWECOの代理店であるプリコさんへ契約のために行ったらしい。

プリコの現在の社長さんとお会いした際、拙者がKAWECOのオーナーにホテルで差し上げたフェンテノートを見せてくれた。

どうやら彼はフェンテ・ノートをプリコさんにプレゼントしたらしい。

万年筆の世界は狭いなぁ〜。



1この萬年筆を見て、過去にこのBlogで似たのを取り上げたのを思い出した。その時も拙者の持ち物ではなかったはずなのだが・・・あった!コレだ!

ただ、今回のものは85Aよりはやや細めの軸じゃな。

太い方も細い方も、自分でも所有したことがあるが、こういうVintage品は集めたとたんに飽きて手放し、また欲しくなる・・・の繰り返しじゃ。

この軸色は、KAWECOの各種軸の中で最も美しい物。インク窓が綺麗なブルーというのも珍しい。

以前85Aの時はターコイズのインクで着色した疑いもあったのだが、今回のペンの出現で疑いは晴れた。


23今回の主役はこのペン先。元々はAristokratという聞いた事のないマイナーブランドの萬年筆に付いていた純正のペン先。

その軸を独逸人から入手したらしいが、ピストンが壊れており、日本では修理不可能だったので、ペン先だけ外してKAWECOに移植したとか。

こういう移植は薄いペン先の場合は成功率は低いのだが、驚くほどピッタリ!ペン芯とペン先を重ねたときの径がちょうどこの萬年筆と同じという偶然!


45ただしペン芯は途中までしか入らず、なんとなく格好が良くない。腰履きのジーパンみたい?

ペンポイントが詰まって、円盤研ぎなので、どこで書いてもカリカリゴリゴリしかしない書きごこちになっている。

スイートスポットを作ってから普通に丸めるという、ごく普通の調整を施すことにした。たまには奇を衒わない調整も良かろう。

少しペン先とペン芯とが離れているので、ペン芯をヒートガンで炙って上に反らせ、その上にペン先を乗せてから首軸に突っ込む必要がある。


6吸入機構の確認のためにばらしてみる。ココまでは簡単に分解できる。

No.139やNo.136と同じく、二段式の尻軸で、上が吸入弁を上下するもので、その下は左に捻るとピストン機構毎外れる。

実に良く出来た機構だが、おそらくはパテントに触れていたはず。どうやってクリアしたのかな?それとも知らんぷり?

この手の吸入機構でもっとも壊れやすいのがコルク。これが摩耗するとインクが尻軸側に滴り、胸に萬年筆を挿していれば、ワイシャツには大きなシミがつくはずじゃ。


7それにもかかわらずコルク製の弁を使っている。両側のプロテクターよりほんの少しだけコルクが外側に出ているが、この部分が実質的な弁と言える。

そして赤丸で囲んだ部分には埋め込み式のピンが入っており、それを叩き出してコルク交換をするらしいのだが・・・

このピンを抜くのに成功した話を(日本では)聞かない。Oリングを見つけて延ばして嵌める手もあるが、ピストン軸側の外径と、弁側の内径にギャップがあったらアウト!


8こちらが、ペン芯から外し、スリットを少しだけ開いた状態のペン先。おや?18金無垢のペン先なのに、ホールマークが付いていない。不思議だなぁ・・・

それにしても全体としてデザイン的な綻の無い、良い感じのデザイン。そしてペン先も極めて柔らかいのだが・・・・

実に書きにくいペン先じゃ。どこで書いても引っ掛かる感じ。この解消には、まずはインクフローを良くすること。

少しだけスリットを拡げ、ペン先とペン芯をその状態で密着させる。ここでヒートガンや90度くらいのお湯と冷水を駆使して微調整を行うのじゃ。


910再度ペン先とペン芯を萬年筆に取りつけてから研磨が始まる。まずは1200番の耐水ペーパーの上で、通常の筆記角度で字を書く。

その時の摩耗した面を拡大させるため、再度耐水ペーパーの上で八の字旋回を各10回で40回ペンポイントを研ぐ。

次にこの状態から腹と頭のペンポイントを研磨して丸い形状にし、そこから丹念にエッジを取っていく。この作業を5~15分ほど続けて適正なペンポイントになる。

最後にインクを付けて書いてみる。全く問題無し!


 【 今回執筆時間:2.5時間 】 画像準備1h 修理調整1記事執筆0.5h
画像準備
とは画像をスキャ ナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
  
Posted by pelikan_1931 at 23:57Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月18日

otto hutt D03 の お気に入り

@01左画像の真ん中が先日紹介したotto hutt D03 の白マット軸。これには純正のラメ入りインクを入れて使っている。

今回新たに入手したのが上のブラックマット軸と、下の白マット・ボールペン。

otto huttの価格体系を読み込んでいくと。つるつる系の軸よりも、マット調の軸の方が値段が高い。

また、黒マット軸はさらに高価な価格設定となっている。

D03のホワイトマット軸
年筆の定価が35,200円に対してブラックマット軸の価格は38,500円とかなり高価じゃ。

ちなみに黒マットのD03万年筆とボールペンの値段はそれぞれ38,500円と、17,600円。

白マットのD03 ボールペンの価格は16,500円なので、黒マット軸は約1,100円ほど高価な感じになる。

ちなみにD03のボールペンの重量は54.4gもあるので、まったく筆圧をかけなくても青インクがにゅるにゅると出てきて気持ちよい。

握る位置が太いので、ポイントはBの方が書きやすい気がする。出来ればデフィーに使われているレフィルが良いな!


@02こちらは万年筆のキャップを外したところ。黒マット軸はペン先も黒マット。しかも18K-F仕様。

18金のペン先を黒く塗装してしまうという発想に脱帽。日本人の感覚だと安っぽくなるのでやらないのだが・・・

どうして良い感じに仕上がっているではないか! 

どうやら現在海外ではブラックマット仕上げ、ブラックラスター仕上げが流行しているらしい。ひょっとすると日本が仕掛けたのかも?

実はマット仕上げの金属軸は、握るとすべりやすいのだが、このモデルでは首軸部分だけがマットではない艶やかな仕上げとなっており、すべらない!こちらも良い感じじゃ。   
  
Posted by pelikan_1931 at 23:07Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月17日

2022年の萬年筆研究会【WAGNER】関係の(主催/共催)イベント情報

@2 2022年 WAGNER 日程表左は拙者が主催/共催するWAGNER関係イベントの2022年の予定表。

既に把握している万年筆関係のイベントはいくつもあり、それらとは極力重ならないように調整してある。

調整済みの(拙者の)担当外イベントは、TIPS、Tono&Lims 都市イベント、yy Dayだけです。神戸ペンショーはまだ来年のスケジュールは未定。

またソウルペンショーや台南ペンショーには行ける目処が立たないので記載はしない予定。

物販中心のペンショーとは違いWAGNERのイベントの中心はおしゃべりやペンクリや知識獲得で、販売/購入は賑やかし程度。

従ってコロナ対策(特に予防接種)は重要になる。まだ確認のしようが無いので無意味だが、予防接種を2回終了していない人には入場して欲しくないのが本音。

予定表を眺めて、例年に比べて、開催日数がすくないなぁ?という月には大きなイベントが予定されていると考えて下され。

たとえば、10月には最低5日間はイベントが予定されているが、表に出ているのは1日だけ。

そう、重ならないようにWAGNERのスケジュールを調整したのです。

開催期間が1週間もあるようなイベントの場合は、敢えて近くの会場で萬年筆研究会【WAGNER】を開催出来るのであれば、行き来出来て便利。

そういう場合は、敢えて日程を重複させている。こうやって色々苦労して、50時間以上時間をかけて練っても・・・

緊急事態宣言延長の一言で元の木阿弥。Linkを開くと元の木阿弥の壮大な物語が読めま〜す!
  
Posted by pelikan_1931 at 22:17Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月16日

最も好きなボールペンなのだが・・・・

2021-09-16拙者は万年筆に嵌まる前は高級ボールペンを集めていた。

とはいえ、それほど高い物を購入していたわけではない。

ボールペンの超高級品を買うようになったのは、やはり万年筆とセットで保存しておきたい気持ちが起きてから。

おそらくは100本くらいは高級ボールペンを購入はしたみたいなのだが、一番好きなのは写真の一本!

たしかS.T.Dupon’tのポルトビーユという名前だったと思うのだが、検索しても出てこない・・・

The Pen には2〜3年ほど掲載されたが、完全な姿で販売されているのをほとんど見たことがなかった。

ラッカー仕上げなのだが、首軸に近い部分にニュートンリングのような斑が入っていて売り物にならなかったのだろう。

拙者は3本購入したが2本にはニュートンリング斑があった。そちらは使い倒してもはや存在しないが・・・

一本だけ完全なブツを持っている。これは拙者の宝物なのじゃ。

しかし、このポルトビールには対となる万年筆が存在しない。

本漆モデルの細軸の廉価版で、ラッカー仕上げの太いボールペンを作ってみたが、さほど売れないのですぐに廃盤になったのかも?

特に握りやすいわけでも、バランスが良いわけでもないのだが・・・美しいのじゃ! わがままですまぬ。

どこかで販売しているところがあったら教えて下され。もう一本欲しい。また使いたくなったのだが、ここにあるのは使いたくない!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月15日

【 Montblanc No.23246 ヘマタイト 18K-F 】 (アーカイブ 2008年8月)

今から13年ほど前のBlogだが、今でもインクフローの増加に対しては同じアプローチをとるだろう。

一方でペン先の細字化に関してはまったく違うアプローチをとる。このBlogではやらなかった円盤研ぎからの研ぎ出しを行う。

そうすると、ペン先の形状は現行のNo.146/149のEFと同じく、研ぎ上げる形状になる。

そしてペンポイントの形状は細字であってもBやBBのような角研ぎに仕上げ、ペンポイントを表から見ても先が綺麗に見えるように研ぐ。

またカモノハシに研ぐなら最後の仕上げはもう少し綺麗にする。上側のエッジを長刀のように少し面取りする。

そして仕上げは秘密のペーパーと金磨き布(特殊版)で仕上げて、最後にラッピングフィルムで腹側のエッジだけなめす。

これによって書き出しはエッジが立ち、ハライで一切ひっかからないように調整できるのじゃ。




2007-08-29 01今回の依頼品はMontblancのヘマタイトを使ったソリテール。総ステンレスのNo.146のシリーズの派生モデル。

ヘマタイトというのは、 
ここ や ここ に述べられているように赤鉄鉱であり、パワーストーンとしてネックレスなどに使われているらしい。

肉体労働者の疲れを癒す】効果があるそうな・・・それにしては高価な万年筆じゃな。


依頼者の話では、【まだ万年筆に興味がないころの頂き物】で、掃除していたらひょっこり出てきたらしい。そのままの状態で定例会に持ち込んだとか。


2007-08-29 02拙者のBlogを熟読しているだけあって、インクをつけて書いてもいないのに、【インクがドバドバ出るようにしてください】と・・・

たしかにスリットは詰まっているが、ガチガチに詰まっているというわけではない。

ただしF(あるいはEF)なのでインクフローは絞ってあり、そのあたりが調整ポイントじゃ。


2007-08-29 03この時代はプラスティック製ペン芯で、その場合、ペン芯にペン先をセットする位置は決まっている。

ペン芯を後ろに下げるという事が出来ない。やるとペン先が非常に不安定になってしまう。

ペン芯上にペン先ストッパーの突起物があるので、どうしてもその位置にセットせざるを得
ない。

最近のMontblancはペン芯をかなり前まで出している。そうするとペンを寝かせて書く場合、ペン芯の先端を紙に擦ってしまうことがある。

それを防ぐ為に、ペン芯先端の下側を面取りしてあるのじゃ。非常によく考えられたように見えるペン芯だが、セーラーやPelikanと比べるとインクフローはいまいち・・・。

空気の通行量が少ないせいだと考えられる。


2007-08-29 04こちらはペン先横顔の拡大図。Montblancの細字は小さなペンポイントで細字を演出するのではなく、大きくて薄い円盤を横にピッタリと併せてならべ・・・

紙に円周上の一点が当たるようにして細字を演出している。大きなペンポイントでも接紙面積を小さくしているのじゃ。

この細字の演出は万年筆としては非常に耐久性があるが、真の細字は体験できない。

1970年代のNo.3xxシリーズに登場した細字演出方式だが拙者は大嫌い・・・というか大の苦手・・・

まともに調整できた試しがないので、今回もほとんどペンポイントの研磨をしないことにした。


2007-08-29 05ペン先を首軸から外してみると、立派な?コストカット穴・・・プラスティック製ペン芯にはコストカット穴ペン先が付き物じゃ。

ニブの左端の【】型にえぐれた部分がストッパーで、この形と同じ形状の出っぱりがペン芯上にあり・・・

ここがピッタリと合わさらないとペン先が安定しない構造になっている。

スリットの形状を見ると、いったんスリットを入れた状態からペン先を(上画像では)上下に丸めるように絞り、スリットを先端で狭くなるようにしている。


2007-08-29 06従ってエラを拡げるように、すれば左画像のとおりスリットが開く。こうすればインクフローは格段に良くなる。

何よりも書き出しで力を入れなくともインクが紙につく。このことが一番大事。

万年筆になれくるほど書き出しの筆圧が下がる。そうすると書き出しで掠れる確率が大きくなり、ストレスも増してしまう。

万年筆を使えば使うほどストレスが増して万年筆が嫌いになってしまうジレンマ・・・

それを解消するにはスリット拡張が一番じゃ。インクフローが増せば筆圧が下がり、気持ちよく書けるようになる。


2007-08-29 07軸にセットしてもスリットは開いたまま。前の画像と比較するとわかるが、ペン先先端に向かってカモノハシのくちばしのように形状が変わっている。

そう、ペンポイントの研磨をしないかわりに、カモノハシ調整を施して多少でも書き味が柔らかくなるように調整したのじゃ。

最近のMontblancはペン先の形状は以前とは比べものにならないほど美しい。形状ははるかに進歩している。

ただし問題の書き味には神経が注がれていない。【書き味は利用者が育てるもの】と割り切っているのかもしれない。

しかし数本の万年筆を交互に使い、そもそも筆記量がそう多くない人に取っては、一生使っても書き味が最高にはならないような形状なのじゃ。


やはりある程度は自分で研磨してでも書き味を調整しないと至福の時は体験できまい。

さぁ・・・思い切ってやりなされ。失敗しても万年筆はいくらでも売っている!まずはペン先だけでも買えるペン先ユニット式の万年筆がよかろう。

PelikanかAuroraはいかがかな? 鉄ペンで練習・・・なんてのはナンセンス。鉄ペンでの調整と金ペンでの調整は別物。

拙者のBlogを隅々まで読めばイメージが沸いてこよう。



【 今回執筆時間:3時間 】 画像準備1h 調整1h 執筆1h
画像準備
とは分解し機構系の修理や仕上作業、及び画像をスキャナーでPCに取り込み、
               向きや色を調整して、Blogに貼り付ける作業の合計時間
調整とはペンポイントの調整をしている時間
執筆とは記事を書いている時間
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月14日

第一回〔万年筆交流会〕 が 秋の泉筆五宝展 2021 の翌週に同じ会場で開催されます

こちら の告知ありますように、秋の泉筆五宝展2021 の翌週に、同じ会場で万年筆交流会を開催します。

フェンテでべそ会長萬年筆研究会たこ吉による共同開催の初めてのイベント。お互いのイベントには必ず参加しているが、共同開催は初めて!

それぞれ500人以上の会員がいるが、今や重複しているのは100人程度で、年齢層もまちまち。

なつかしい友人にお会いしたり、新しい仲間と出会うのも面白いかなと考え、共同開催としました。

くわしくは行事案内に記載してありますが、それぞれの団体(フェンテと萬年筆研究会)への入会も会場で出来ます。

この機会にぜひ万年筆の世界に足を踏み入れてみて下さい。ペンクリやバザーやオークションもあります。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月13日

秋の泉筆五宝展2021@浜松町 での フライングゲット予約について

こちら に紹介している 秋の泉筆五宝展2021@浜松町 では、開催日の15日前よりフライングゲット予約を始めます。

過去に実施したフライングゲット予約は、中古万年筆を泉筆五宝展開催日以前に全国の会員からツバ付け(すなわち早い者勝ちの予約)をしてもらうことでした。

今回の拡張型フライングゲット予約は、少し商品の範囲と期間を拡げます。

(1)出店者が現実に所有しているものであれば、万年筆以外でも販売できる。(販売価格は必ず表示)

(2)希望者からは  pelikan @ hotmail.co.jp (@前後の は排除)に申し込んでいただくが、その情報はそのまま出店者に転送する。

(3)そこから先は出店者が希望者と直接やりとりしていただく。事務局は手数料を取らないが、商品の責任も持たない。

(4)出店者は価格の入った商品写真(jpeg)300KB以下/枚を
pelikan @ hotmail.co.jp 
まで送って下さい。

(5)筆記具に関しては、新品、調整済、ジャンクなどの程度を写真に文字で追加して下さい。文字だけでも結構です。こちらで写真に入れます。

(6)フライングゲット予約への掲載期間は10月1日〜14日の間です。どの日にUpするかはこちらにお任せ下さい。同一日に多数掲載するより掲載数が少ない日の方が良く売れます。

(7)準備に時間がかかりますので、出店希望の方はお早めに画像を準備しお送り下さい。掲載開始前でも結構です。

★地方の方は泉筆五宝展に参加しなくても逸品を手に入れられるチャンスがあり、販売者の方は遠方の方と直接販売することが出来ます。

★大変になりそうなのはたこ吉だけですが、萬年筆研究会【WAGNER】も目的は業界の活性化なので喜んでやらせていただきます。

★手作りイベント?ですので、出店は小規模なグループや店舗、個人に限らせていただきま〜す。

ぜひ
フライングゲット予約をお試し下さい。この仕組みを使って予約を取っていただいて当日販売とか、ペンクリ予約をしていただいても結構です。

★過去の事例ですと、当日急に見せてもとても決心が付かないような高価な万年筆も、フライングゲット予約では結構売れた実績があります。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月12日

otto hutt の万年筆はバラエティ豊かで面白い! 

@011年くらい前に海外サイトで見つけてファンになり、何本か購入していた otto hutt の万年筆。

数ヶ月前にLichitopeさんが国内正規代理店となったので、買い足してみた。

宝飾品加工業者が集中していたドイツのフォルツハイムで1920年に創業した金属加工専門メーカー。

そして1995年に満を持して筆記具の世界に進出した。小さな会社のようだが精巧で独逸らしいデザインに魅せられてしまった。

Design 01 から続くモデルは現在Design 08まで来ている。

最初に作ったDesign 01と02は、はっきり言って廉価版のださい万年筆。金ペン先付きモデルも存在しない。

しかし Design 03 モデルから格好が良くなった!

写真は上からDesign 07(純銀軸)、Design 03(白マット軸)、Design 06(シャインピンク軸)、Design 04(スノー・ホワイト・チェック)

実は重い順に並んでいる。そうDesign 03 は細いのに重いのじゃ。細くて重い万年筆好きにはたまらない重さ!全体57.5gで、筆記時38.5g。

@02写真のDesign 03 は白だが、このオールブラック軸が欲しいので、取り寄せてもらっているところ。

ブラックマットでペン先もブラック。その18C-Fを注文している。

EU諸国では数年前からブラックマットが大流行らしい。日本マット協会は先進的だったなぁ〜と感心!

Design 03は落とし込み嵌合式のキャップ。いわゆるパッチン嵌合式。この感触がDupon'tのライターのように心地よい音を立てる。

そして、入れているインクはotto hutt の万年筆専用ラメ入りインクの〔Gold Dust〕。

あまりにラメの量が多いので今まで紹介してこなかったのだが、otto hutt Design 03 に入れて3ヶ月以上になるが、一度も詰まらない。

どうみても〔樹海その奥へ〕の2倍以上はラメが入っているような気がするのだがな・・・

ピンクのDesign 06はLichtopeのオンラインショップで販売しているが、これも軽くは無い。全体で48.5g。筆記時にキャップを後ろに挿さなければ33.5g。挿しても筆記可能!

首軸の前の方を握る人は、キャップを挿さないほうが使いやすそう。たこ娘さんのイチオシ。

キャップは4条ネジなので、約170度捻ればキャップが外れる。男性が胸ポケットに入れるのは危険。その場合は270度は必要だ。

スーツの内側でキャップが外れたら大惨事になる。ペンシースに入れて持ち歩く女性向きかな?

一番下のDesign 04はこの中で一番軽い。キャップを締めて39.5gしかない。十分に重いがな・・・

そしてこちらはしっかりとキャップが尻軸に挿せる。そ全長は全長は17.3僉ペンを寝かせて書く人には最適だろう。拙者も大好き!

なをD03/D04/D06のペン先は全て同じ大きさ。ただし首軸が違うので入れ替えて使うことは出来ない。

Design 04 は1条ネジなので、キャップを3回と少し回さないとキャップが外れない。すなわち上着内のインク漏れには強い。

キャップを外せば23.5gほどしかない。首軸はステンレスにプラチナ鍍金だと思われる。かなり丈夫な鍍金じゃ!

一番最近手に入れたのがDesign 07(写真の一番上)という純銀軸モデル。正式にはキャップと胴軸が純銀製で、首軸はステンレスにプラチナコーティング。

キャップを締めている状態で66.5g。筆記時には38gで、なんと細軸のDesign 03よりもわずかに軽い!

しかしペン先は6号なので、紙に当たるタッチは断然ここちよい。こちらもLichtopeのオンラインショップで販売している。

これだけの銀を使った独逸製万年筆がこの値段? たしかに、MontblancやFaber-Castellの純銀軸と比べるとずいぶんと安いが、加工精度は負けていない。

デザインはLamyと同じくバウハウス系なので、機能重視で無骨かも? でも、そこが男性には人気のポイントだと思う。

今回重量を計ってD03の重さにびっくり。これもちょっと良いかも?

ちなみに軸のバリエーションが一番多いのが Design 04で次がDesign 06。このあたりが売れ筋なのだろう。

なを10月の泉筆五宝展には全モデル並べますのでお楽しみに! 新品も何本か準備するかも?
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月11日

1970年代のMontblanc No.146 18C-M の不具合

@01左は本日万年筆談話室に持ち込まれた一本。

中に入っていたインクが腐敗していたようで、かなり雑巾臭い。まぁ、これは洗浄すれば匂いは落ちるはずなのだが・・・

万年筆に付いた香料は意外と落ちないものなのじゃ。これが香(かおり)付きインクの怖いところ。

その昔に存在したリソーのプリントゴッコ用のインクはカーボンインクに墨の匂いのする香料が入れてあったのだが・・・

これを回転吸入式万年筆に一度でも入れると墨の匂いがどんなに洗浄しても取れなかった。

OMASの20万円以上する軸に入れてしばらく使い、インクを変えようとして匂いが消えなくて閉口し、誰かに差し上げた気がする。

この雑巾臭も取れるかどうかはわからない。OMASの時にはオーデコロンなどでごまかそうとしてますます酷い状態になったので今回は洗浄のみとする。多分大丈夫だろう。 


@02@03困った症状として、書き出しでインクが出ないことがあるということだったので調べてみた。

原因は見てわかるようにペン先のスリットがO脚状態になっていること。

従って毛細管現象が働かないので書き出しはインクが出ない。

ただし、少し振ったり、トントンとペンポイントを紙の上でたたきつけて一度インクがペンポイントまで降りれば・・・

あとは書く際にペン先が拡がったり締まったりというポンプ運動のおかげでインクが前に送り出される。

修理するにはペン先の曲がりを直せば良いのだが、本日は調整時間いっぱいになったので、お預かりした。

なにぶん1970年代18Cの貴重なペン先なので時間に追われて雑に直したくなかったのでな。

出来上がりが発売直後と同様に美しくなければ万年筆談話室の修理としては落第だと思っている・・・ちょっと言いすぎかな?
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月10日

万年筆談話室 開室4周年記念モデルは・・・

2021-09-10万年筆談話室の周年モデルを並べてみた。

上から2本のブルーのプレジデントが1周年記念モデル。記念すべき1周年はどうしてもプレジデントで作りたかった!

非常に万年筆らしいフォルムだがセンチュリーと比べて(18金ペン先付きとはいえ)割高だなぁ〜とずーっと思っていた。

しかし何年か前に、桃源(別名:紫ずきん)さんが米国限定のすみれ色のプレジデントを持参されたときに驚愕した!

いつかはプレジデントで限定品を作りたい! しかし道のりは険しかった・・・

長年交渉を重ねて、ついに万年筆談話室1周年のタイミングでこの色の限定品を作ることが出来た。

ペン先はFとBで、それぞれ4種類、5種類の研ぎ方で萬年筆研究会【WAGNER】会員には頒布した。

一般の方にはありのまま調整というAdjustmentのみ。

傑作は細Stubでだったので、これを中古でキングダムノートで購入された方はラッキーだったと思う。

拙者は萬年筆研究会【WAGNER】限定品がオークションで流れていくのは大歓迎なのじゃ。

一本の万年筆が何度も売り買いされれば、その分だけ(広い意味での)万年筆業界が潤う。

一定期間に売り買いされた金額の総和が、その一本の万年筆が経済に及ぼした価値。

そういう意味では愛用されたり、死蔵されているコレクションは、万年筆業界には一度しか貢献していないことになる。

1周年モデルは、例によってピンクゴールド仕様で、ペン先の模様は2種類で各50本ずつ!

これ、2000年以降のルールでは絶対に通らない本数・・・最低200本ですから。


そのルールを厳密に適用して作ってもらったのが開室2周年記念モデル

こちらはセンチュリーベースでペン先は全てC(コース)で200本。

いくらなんでもただの14K-Cでは20本程度しかニーズがない。いくらヘンなもんが好きなワグナー会員でも・・・

そこでペンポイントをスタートレックに出てくるクリンゴン人の名誉の剣であるバトラフの形状に研ぎ上げてもらった。

これが功を奏して200本(正確には199本)は無事嫁に行った。

開室3周年である2021年はプラチナさんの工場が多忙で、1年間に1種類の限定品しか作れないということでWAGNER 2021だけ作っていただいた。

そちらはWAGNER 2020と同じく、たこ娘プロデュースで今回はNICEベース。ペン先のレーザー刻印がかわいいと評判で、こちらも完売。拙者の手元にも1本しか残っていない。

たこ娘プロデュースになってからの特徴は、萬年筆研究会【WAGNER】会員以外の方の方がより多く購入されていることと、女性購入者比率が高いこと。

拙者がプロデュースしていたころは女性購入者比率は10%以下だったが、現在では50%を超えている。


開室3周年記念モデルは台湾の尚羽堂さんに作っていただいたのだが、コロナで台湾に行けず、試作品を見ながらの議論が出来なかった。

全てmessengerを通じての打ち合わせだったので相互に誤解があり(製造本数など)、最後になってあれ〜?という事も。

JOWO製の18K-5号ペン先が柔らかくて良いという評判を聞いていたので、それで試作品を作ってもらう予定だったが・・・

そもそも尚羽堂さんにも18金のJOWO製5号ペン先が一本も無かった。

しかもJOWOからペン先の注文は100個単位・・・なんて言われたそうで困惑。黒檀製の高額万年筆を100本売り切るなんて無理。


そこで60本にしてもらい、刻印を3種類各20本、3種類それぞれ24種類の研ぎ方を提示した。

そして原価を削減するためにクリップ無しで注文したのだが、製造者のミスでクリップ付きで納品。

販売元の尚羽堂さんのご厚意でクリップ代金は請求されなかったので助かったがな。

3周年は8月、9月のイベントの賑やかしにと何本かKeepしていたのだが、コロナでことごとくイベントが無くなったので、10月以降のイベントで販売しま〜す。

ただし、その際には研ぎはAdjustment調整のみ。Cursive Itakic Soft等のあっと驚く書き味がご希望の方は、こちらから事前にお申し込み下さい。

残念ながら萬年筆研究会【WAGNER】会員枠は完売ですので、会員の方からのお申し込みは出来ませんのであしからず。


そして
開室4周年記念モデルは初心に戻ってプレジデントで作ります。たぶん・・・

軸色や仕様などでのご要望があれば、メールかメッセージ、コメント等でお知らせ下さ〜い。参考にさせていただきます。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月09日

Yemo-221の【 萬年筆調整レポート:1970年代 Montblanc No.146 14C-B 】 アーカイブ 2008年月)

2008年当時、大学4年生だったYemo-221さんの論文。

当時最年少の調整師だったけど、今はどうされているのかなぁ〜?

6回に渡って連載された論文を一挙にまとめてみた。


第一回

第二回

第三回

第四回

第五回

第六回

  
Posted by pelikan_1931 at 23:53Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月08日

【 1970年代 Montblanc No.146 18C-M なんじゃこりゃぁ? 】(アーカイブ 2012年9月)

記事で記事でピストン弁に付いたインクの粒子で、ピストン弁と胴軸内に傷が付いてインクが後ろに回ると書いたのだが・・・

この粒子とは古典ブルーブラックや顔料インクのこと。まぁ、主として
古典ブルーブラック。

これが軸内でカチカチに固まってしまったところで、ピストンを上下すれば悲惨なことになる。

ピストンが動きづらいと思ったら、迷わす萬年筆研究会【WAGNER】か万年筆談話室にお持ち込み下され。いじらない方がよかですばい!




@01今回の依頼品は1970年代のMontblanc No.146。依頼人によると、尻軸からのインク漏れやペン先がメチャクチャに傷ついていること。

さらには握っていると指がインクで汚れるとのこと。

この手は、国内オークションで素人から入手したケースが多い。真の萬年筆愛好家ならこんな個体をオークションに出したりはしない。

またプロの古物商もまずは相手にしない。こんなもの売ったら信用問題になる。

危ないのは素人の似非万年筆好き。グレシャムの法則【悪貨は良貨を駆逐する】というべきか、万年筆ババ抜きというべきか・・・・

不具合のある萬年筆ほど(以前ほどではないが)国内オークションに何度も登場することが多い。まだまだ日本はオークション民度が低いのかもしれない。


23左画像が問題のペン先。落としてひん曲がったペン先を自分で直そうとしてペンチでつまんでいじった痕がある。

14金や18金のペン先はスチールよりもはるかに柔らかいので、ペンチがペン先に触れた瞬間に傷が付く。いわんや挟んだらアウト!

我々が精密ヤットコで挟んで修理する場合は、作業後、ペン先に付いた傷を耐水ペーパーで削り、金磨き布で擦って傷を消してからお返ししている。

しかし、このようにペンポイントの根本にまで傷を付けられては傷を完全に消すのは困難!やり過ぎるとペンポイントがポロっと逝ってしまう。

間違ってペン先を曲げた場合は、自分で修理しようとせず、メーカーに修理依頼するか、萬年筆研究会【WAGNER】へ持ち込まれたし。


45こちらは横顔。左画像でわかるとおり、首軸先端部にクラックが入っている。ここからインクがにじみ出て、指を汚しているのじゃ。これは修理不能!

この現象はラッパ型の首軸先端部になってから解消された。古い形状のモデルへの憧れはあろうが、古い物ほど劣化が激しいのも事実。

そして何より完璧な品を安価でオークションに出すケースは稀だということは理解しておく必要がある。

またペン先が曲がっているため、ペン先とペン芯とがずいぶんと離れている。この状態ではインク切れが激しく満足な筆記は出来ない。

もっともペン先ならなんとかなる。首軸先端部のクラックはいかんともしがたいので、首軸先端部を持たないで筆記するようにした方が良い。

一応は内部にワセリンを付けてしばらくはインクが漏れないようにはしておくが、萬年筆を洗浄するまでの間しか効果がない。

超音波洗浄機にかけたら一瞬でその応急措置の効果も終了する。


6こちらが清掃前と清掃後のピストン機構。それにしてもずいぶんと汚れていた。

インクがピストン弁を通り越して後ろにまわり、金属部分を汚していた。一部は酸で侵されている。

インクが後ろにまわった原因はピストン弁と胴軸内壁の摩擦によって弁の一部が劣化し、めくれ上がったところでインクの粒子がかたまり・・・・

その後の無理なピストンの上下によって弁がさらに傷つき、劣化した隙間からインクが後ろに回ったのだ。

スペアの弁が無い限り完全修復は出来ないが、サービスセンターに出せば、胴軸ごと交換され数万円を請求される?という懸念があり、ババ抜きが行われるのだろう。

たしかに弁交換しなければ完璧な修理は出来ない。

が、弁の表面を滑らかに削って、シリコングリースを塗っておくだけでも当分はインクが後ろに回ることはない。

回ったらまた萬年筆研究会【WAGNER】に持ち込めば良い。すぐに洗浄してくれる人は何人もいる。

昨日の萬年筆研究会【WAGNER】定例会では、参加者は40人程度だったが、認定調整師が4人、調整師補が1人、裏調整師が1人いた。 
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月07日

2021年後半の萬年筆研究会【WAGNER】関係イベントスケジュール

@2 2021-22年 WAGNER 日程表 V10.1予想どおり東京に発令されている緊急事態宣言が2〜4週間延長される可能性が出てきた。

最初は2週間とか言いながら、追加でさらに2週間ほど延長することはこれまでの経緯を見れば無いとはいえまい。

これに伴い、秋以降に予定されていた萬年筆研究会【WAGNER】関係のイベント予定を大幅に変更することにしました。

まずは、10月11日までの全てのWAGNER主催イベントを中止する。

またCOVID-19対策として2021年内換気状態の良い会場でだけ主催することにする。

萬年筆研究会【WAGNER】関係のイベントは参加者はさほど多くないが、滞在時間が長いので、換気が一番重要となる。そこで・・・

1)最新の換気装置があり、数分に一回室内の空気を入れ換えられる設備のある会場

2)窓を開放して換気が出来る非常に古いタイプの会場

のどちらかの会場でのみ開催することにします。中途半端に新しい密室型で換気を集中制御されるような会場では開催しない。

これによって

9月11日(土)の名古屋大会 は中止

9月19日(日)の福島大会 は中止

9月20日(月)の裏定例会 は中止

9月26日(日)の 秋の泉筆五宝展2021 は 10月16日(土)延期

10月3日(日)の仙台大会 は中止

10月9日(土)の神戸大会 は中止

10月16日(土)の札幌大会 は中止

10月30日(土)の岡山大会 は中止

10月24日(日)の 万年筆交流会 は開催

それ以降のイベントについては、いまのところ変更はありません。

なを、万年筆談話室は継続的に開室しています。

予約していただければペン先調整や修理出来ますので遠慮無くお問い合わせ下さい。

修理に関しましては状態がわかれば郵送での対応も可能ですので、こちらもお気軽にお問い合わせ下さい。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:48Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月06日

ひと昔前のカタログ 【ペリカン】 その6−3 (アーカイブ 2006年9月)

このBlogのPelikan 社屋は、現在はシェラトン・ホテルになっているのではないかなぁ?

さほど宿泊料が高価なホテルではなかったので、一度は行ってみたいなぁ〜と考えていたことがある。

ただ、数年前にベルギーに行った時の経験では、飛行時間が長すぎてじじいにはきついなぁ〜。

いずれにせよコロナが世界的に克服されなければ夢のまた夢。

それにしても左端の画像のボールペンは全て欲しい!



2006-09-01 012006-09-01 022006-09-01 031980年に発行されたこのカタログの最後は、ボールペンとその他アクセサリーの頁。

左上の頁には比較的安価なボールペンが掲載されているが、なかなか面白い。

左3本は女性用のボールペンで、細いNo.37Fというレフィルを使うもの。

現在Pelikanでは、このレフィルは発売中止になったが、似た形状の他社ものを流用することは出来る。アウロラ・テッシー用なんかは候補の筆頭!

太ささえ合致すれば、あとはパテで加工は出来るのでなんとかなるもの。

K478というボールペンを見て驚いた。当時Dunhillから発売されていたボールペンにそっくり! 

PelikanがDunhill製品をOEMで作っていたはずはないので、おそらくは当時流行のフォルムだったのだろう。

一番右端のK2なんてMontblancのボールピックスのパクリとしか思えない形状。

当時はデザイン的な模倣にかなりおおらかだったのかもしれない。

4色ボールペンも紹介されているが、海外高級ブランド物の4色ボールペンはどれもレフィルの色が冴えない。特に緑色は薄くて使えない。

比較的マシなのはLamyで、これはMontblancやロットリングにも使える。ただ、日本製の安いプラスティック製の4色ボールペンの右に出る物は無かろう。

昔は良く利用したものだが、最近まったく利用しないなぁ。

上図の右2頁はアクセサリー紹介じゃ。なんとファウントインディア【No.78】が通常のボトルで販売されている。

拙者が買い始めたころには、既にスポイド付の小さなプラスティック・ボトルに変わっていた。

当初は重宝したものだが、リソー・カーボンインクやプラチナ・カーボンインクと比較すると色も薄いし、色落ちもする。

さらには凝固特性がはるかに悪いので使うのを止めた。

どのカーボンインクが良いかの判断基準は、拙者の場合、グラフ用紙に書いてみることにしている。

薄いブルーの線の上にも黒い線が乗っていればOKで、線の上でインクがはじかれていればNO! じゃ。お試しあれ。

よくカーボンインクでペン芯が詰まる事を恐れる人がいるが、カーボンインクはブルーブラックよりは安全。

カーボンはロットリング・洗浄液で見事に溶けるが、一端固まったブルーブラックには、分解してからゴリゴリと針でペン芯の溝を掃除するしかない。

カーボンインクは日常使用する限り問題は無い。万一にそなえてロットリングの洗浄液を備えておけばよい。これは通販でいくらでも入手出来るので安心じゃ。


2006-09-01 042006-09-01 05イラストによるペリカン本社と、1980年当時の本社・工場の写真が掲載されていたので、その部分を拡大してみた。

パイロットの【萬年筆と科学】には、このPelikan本社の図解があり、そのなかに以前紹介したペリカン池がどこにあったかが示されている。

それによれば、正面入り口を入ってすぐ右側にあったらしい。ちなみにその図解は落丁部分に書かれていたらしい。

Pelikanの歴史の真実を、パイロット発行の書物で、しかも、落丁部分で知ろうとは思わなかった! 298しゃん、調査ありがと!


2006-09-01 06こちらが背表紙で、ここから7枚が【Story of Pelikan】じゃ。書かれている文体はすばらしいが、内容は嘘八百! 

【ペリカン万年筆が日本に初めて輸入されたのは明治30年のことです】と書かれている。

おそらくはPelikanとPelicanを間違えたのじゃな。明治30年の時点ではPelikan社は、まだ万年筆を製造していなかったからな・・・・

実は、このStory of Pelikanには、1980年当時の本社にも本物のペリカンが飼われていた事が記載されている。

曰く、【正門を入ると右手の方に、ホンモノの大きなペリカンが二羽、愛嬌ある仕草で悠々と遊んでいます】とか。

【万年筆と科学】に記載されていた場所と同じようじゃな。40年が経過しても同じ場所というのは恐れ入った!

ただ、以前紹介した社史ではペリカンは4羽写っていた。1980年の段階では2羽・・・・どうやらPelikanのロゴの子ペリカンの数と整合性をとっているのじゃな。

とすれば現在でも池があればペリカンは一匹のはず。誰か確認して欲しいものじゃ。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月05日

 【 Pelikan 400NN 茶縞 14C-F ソケット交換 】(アーカイブ 2008年4月)

この記事を読んで、今ならどのように修理するかな?と考えてみた。

まず、絶対にM200のソケットに変えることはしない。そもそもM200のソケットは貴重でなかなか入手出来ない。

昔のようにM200やペリスケを山のように分解したり改造していた時にはいっぱいあったが、今はそんなことしないのでな。

では、今ならどうするか?ソケットもペン先もペン芯もオリジナルを使うが、ペン先をレジンで太らせる。

それによってソケットとの隙間をせまくし、ペン先がぐらぐらしないようにするだろう。こうすれば何度でも修理できる。

わざわざオリジナルの部品を変えてまで修理するというこの時代とは違うスタンスに拙者はなっている。

可能な限りオリジナルの部品を生かすこと

気が変わった時に元に戻せること

時間がたつに従ってオリジナルに惹かれるようになる傾向が強いのでな・・・特に男性は!




2008-04-05 01今回の依頼品には意表を突かれた。全く想像していたのと違う原因だった。やはり診断は慎重にやらねばならないと悟った。

Pelikan 400NNの茶軸。当時作られていた400NNは日本市場以外では茶軸の方が本数が多かったのではないか?

海外オークションでは非常に茶軸の比率が高いような気がする。

緑軸はかなり退色するので、キャップに隠れている部分と外で蛍光灯や日光にあたっている部分との色の差が出やすい。

先日、オークションを見ていたら、グレー軸として紹介されていたのが、緑軸の退色したものだった。キャップの内側に隠れた部分には緑色が強く残っていた。

それにひきかえ、茶軸で退色というのを見た記憶がない。あるのかもしれないが、あまり目立たないのだろう。

一本ごとの模様の違いも緑軸よりは明確なので何本でも欲しくなるのかもしれない。



2008-04-05 022008-04-05 03患者の外観写真。一目見て、【ああ、あの半透明プラスティック製の安いソケットに交換されているな】と思った。

従ってソケット交換して、スリットを拡げれば一丁上がり・・・と考えたのだが実際には・・・


2008-04-05 04ソケットはちゃんとしたエボナイト製の純正品。エ〜!何故?という気持ちになった。

どう見てもPelikan 140400NNに共通の純正エボナイト製ソケットに間違いはない。こういう予期せぬ事態があるから萬年筆の調整はおもしろい。

その場で直すペンクリや自分の萬年筆をチョコチョコと直す修理や調整においては、記録が画像として残っていない。

年をとってくると【デジャヴ】だと感じた事を、実は何度も体験していた(忘れてただけ)というのがよくある。

従って、拙者にとっても週3回の調整講座は貴重な資料なのじゃ。自画自賛になるが、世界中でここまで詳細な修理記録をこれほど大量に掲載しているサイトは無い。



2008-04-05 05ソケットとペン芯、ペン先を詳細に調べてみると、どうやらソケットの内径が若干広いようじゃ。

計測上での差は関知出来ないが、ペン芯、ペン先、ソケットを取っ替え引っ替えして調べてみると、そのような結論になった。またニブも多少薄いようにも思える。

原因がわかれば対策は簡単。現行品のソケットは、400NNの正規品よりも内径
が若干狭いのでちょうど良いはず。

あとは、大問題のスリット調整じゃ。こちらは一筋縄ではいかない。


2008-04-05 062008-04-05 07極端にお辞儀しているペン先は、エラを張らせてもスリットは容易には開いてくれない。

しかも、この時代のPelikanのニブは鍛錬してあるのか、曲げてもすぐに戻ってしまう。いわゆる調整戻りが大きい。

ある程度エラを張らせた後で、裏側からスキマゲージを入れて開こうと七転八倒したが、あまり効果が無かった。

そこで、サンドペーパーを細く切った物をスリットに入れて、ゴシゴシ擦ってスリットを内側から摩耗させて、やっとスリットが通じた!

Pelikanでは100
100Nは、修理する人の事まで考えた設計になっているが、それ以降の製品では退化している。残念じゃ。


2008-04-05 08こちらが現行品のソケットを用いてまとめたペン先ユニット。実に強くホールドしてくれる。

ネジのピッチが400NNと現行品は同じか、極めて近いので、使ってもほとんど違和感は感じない。

ひょっとすると、この部品は大量に市場に流れた400NN140の保守部品の役割も担っているのかも知れない。

性能から言えばエボナイト製よりもはるかにしっかりとHoldされ、多少の力で捻ってもペン先とペン芯がずれる事はない。



2008-04-05 09これがスリット幅をペーパーで拡げたペン先のアップ画像。

内側からスリットを削る際には、徐々にペンポインと方向にスリットが狭くなるように研磨する必要がある。

その作業にコツは要らない。見ての通りの状態に研げばよい。その通りにならなかったら、何故ならないかを自分で研究するのじゃ。研究してこそ進歩がある!



2008-04-05 102005-04-05 112008-04-05 12こちらは調整が終了したペン先の画像。これを残しておけば、再度ペンクリに持ち込まれた時に調整戻りの量が把握できる。

それがなによりもメリットなのじゃ。それにしてもお辞儀しまくりのペン先じゃな。


【 今回執筆時間:6.0時間 】 画像準備2.0h 調整2.5h 執筆1.5h
画像準備
とは分解し機構系の修理や仕上作業、及び画像をスキャナーでPCに取り込み、
               向きや色を調整して、Blogに貼り付ける作業の合計時間
調整とはペンポイントの調整をしている時間
執筆とは記事を書いている時間
  
Posted by pelikan_1931 at 23:32Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月04日

Pelikan 四神の最初の2本!

@03左画像はPelikan 四神シリーズ(5本)の最初の2本。

黒軸が Pelikan Golden Dynasty Asia Limited Edition 888

赤軸が Pelikan Golden Phoenix Asia Limited Edition 888

この2本は日本での発売開始時の定価よりも高く買った。それも大幅に高く・・・

発売時の ”Asia Limited Edition 888” に ”アジアを馬鹿にしてる!” と感じて買う気が起こらなかった。それが失敗だった。

人気が高まるにつれて欲しくなり、Golden Dynasty は名古屋の三光堂さんで、Golden Phoenixはユーロボックスで、いずれも30万円以上で購入した。

その後、値段が落ち着いた後は当時の販売価格とさほど変わらない価格で何本か購入した。

ちなみにeBayでは現在、Golden Dynastyが$9,000、Golden Phoenixが$6,000〜$7,000となっている。一時よりも相場が少し下がったようだ。


@04
左側のGolden Phoenixのペン先はオリジナルのまま。

18C-MのPF刻印付き、ホールマーク無しになっている。

一方でGolden Dynastyには18C-3B PF刻印付き&ホールマーク付きが装着されている。こちらは換装。

もう一本のGolden Dynastyには18C-F PF刻印付き ホールマーク無しのペン先がついている。こちらは尻軸のマークと同じなのでオリジナル。

今気づいたのだが、18C-3B PF刻印付き&ホールマーク付きは、ホールマーク無しのペンポイントに比べてペンポイントの厚みが薄い。

18C-3B PF刻印付き&ホールマーク付きを5本ほど調べてきたが全て薄い。一方でホールマークのないペンポイントは分厚い。

そう、ホールマークのないペン先の方が森山スペシャルなどには研ぎやすい!削る余地がいっぱいあるのじゃ。

拙者はStub系のペン先が好きなので、ホールマーク付きが良いのだが、ぬらぬら狙いの人はホールマークがない方が良いことになる。

でも・・・この件、過去にBlogで指摘しているかもしれない。忘れっぽくなってきたので、自分が一番信用出来ないのでな。
  
Posted by pelikan_1931 at 22:54Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月03日

本日手に取った筆記具の一部(正統派ではないかも?)

@14@01左側画像は昨年2月のLichtope開業記念モデルのPENLUXと編吟革盤舎製のLichtope限定がま口ペンケース。

この革ケースは購入と同時にヒマシ油を塗り込んで擦ったあとで、指や布がすり切れるくらい擦ったので超良い感じになっている。

通常のPENLUXの黒軸はシルバートリムなのだが、それをRose Gold トリムに変更してもらった。

また希望者にはペン先もRose Goldに鍍金して出荷した。ペン先調整はたこ娘さんが徹底的に微調整していたようだ。


@13@02拙者が購入した軸もたこ娘さんにF-Stubに調整してもらっていたのだが、それは泉筆五宝展記念モデルに換装した。

かわりに取り付けたのがスチール製のアマビエ刻印の黒いペン先で、太さはB。これが床屋に行く時にも持って行く今一番のお気に入り。

使っているインクはセーラーで作ったLichtope オリジナルの墨染万年筆に付属していたインクの〔墨染〕。50ccあるので存分に使っている。


@03@04こちらは中華萬の超重たいギミックな万年筆。なんと83gある。胴体は錫で出来ているのだと思われる。

ペン先は5号でJOWO製スチールペン先に換装してある。このスチール製ペン先の感触が驚くほどよい。

軸が重すぎるせいかもしれないが、筆圧を少しかけるだけでもペン先がふわっと撓る。

まぁ、重量のおかげだろうな。ちなみにインクはまだ入れていない。


@05@06こちらは一番新しい限定品。万年筆談話室開室2周年記念万年筆の〔樹海〕でペン先の模様は〔インク沼〕バージョン。

JOWO製の18K-EFのペン先付きで、インクは当然ラメ入りインクの〔樹海その奥へ〕。

非常に細くかけるのに一度も詰まったことはない。刻印がレーザーだけに打刻印ペン先のものよりも腰がない書き味。


@07@09一方こちらは同じJOWO製5号の18C-EFペン先付きのottohutt Design 04 のSmow White Check。

D04シリーズには数多くのバリエーションがあるが、この白い軸には一目で惚れてしまった。

イベントで何の説明もせずに並べておくと、Faber Castell の万年筆だとと勘違いする人も少なくないのだが・・・

筆記具としてのまとまりとバランスは、過去に試した万年筆の中で最高ではないかと評価している。

キャップを後ろに挿して筆記角度30度くらいで書くと、そのバランス感が超ここちよい。見た目よりも軽くて取り回しも抜群!価格は4万円弱(税込)。


@01@10昨日のD03のペン先と同じはずなのに雰囲気違うなぁ〜とも割れた方は鋭い。

右側写真の左がD03用で右がD04用。なんと模様も違うのじゃ。きっとたまたまだろう。

最近の箱には右側のペン先に刻まれた模様と同じロゴが入っているので、そのうち左に変わっていくだろう。

ならば、右側のロゴのペン先は大事にしておかなければな!ちなみにD03用はRose Gold鍍金で、D04用はYellow Gold鍍金。軸の仕上げによってペン先を変えるとは芸が細かい!


@11@12左側は何度か紹介したハーレーの万年筆。しょぼいペン先付きだが書き味は素晴らしく良い。

メモ書き用に使っているが、掠れたこともひかっかったこともなく、重宝している。復刻して欲しい万年筆の筆頭じゃ!

右側は万年筆以外の筆記具。こちらはあまり使わない。

一番上は0.7个離撻鵐轡襦そう真鍮古美仕上にマットの塗料を吹きかけたもの。鉛筆ぽくって実に使いやすい。

その下の2本のKawecoの短いボールペン。短い方にはJetstreamのレフィル入り。

少しだけ長い方にはオリジナルの油性ボールペンのレフィル。書く紙によって使い分けている。

出かけるときになバッグのポケットにリリプット(短い方)を入れている。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月02日

万年筆用と記載のあるラメ入りインク(想像を絶するラメの量)

@01左はottohuttのD03という細くて短いけど超重い万年筆。コンバーターにインクを入れた状態で58gもある。

金属棒を彫って作ったような万年筆で表面はマット加工。金属部分は全てローズゴールド鍍金。

JOWO製の18C-EFペン先付き35,200円で、キャップを尻軸に挿すことは出来ない。

@02キャップは落とし込み嵌合式で、キャップはパチンと往年のデュポンのライターのような精密音を発して閉まる。

クリップには製造番号が彫られており、その番号が保証書にも記載されている。手書きだけど・・・

金属加工や鍍金に定評のある会社で、ステンレス製ペン先も選べるが、ステンレスにローズゴール鍍金を施せる数少ない会社だとか!

筆記時の全長は12.7僂曚匹世、超重いのでまったく筆圧をかけないでもにゅるにゅると書ける。

@03@04そして、拙者はそのD03の18C-EF付きにottohuttのゴールドダストというラメインクを入れて使っている。

万年筆メーカーが ”FOR FOUNTAIN PENS"と表記しているラメ入りインクだけに、D03の18C-EFニブ付きに入れても全く詰まらない。

ペン先の表にもペン芯にもびっしりとラメが付着していても詰まらない。

@05@06字を書いてみると左のようにラメがビカビカに光っている。

左側がスキャナーで取り込んだもので、右側はカメラでの撮影。角度の違いでこれだけ光る。

ちなみにラメの量は〔樹海その奥へ〕よりもはるかに多い。瓶を横から見れば明らかに沈殿したラメの量が違う。

絶対に万年筆には無理だろう・・・と思い、インク止め式万年筆や、アイドロッパー式万年筆で試した後でD03に入れてはや2ヶ月。

ようやくottohuttの5号ペン先ユニットの万年筆に入れても詰まらない・・・と証明できた。コンバーター式で!

そもそもラメ入りインクは顔料インクや古典インクとは違い、水につければペン先にラメがこびりついていてもすぐに流れる。

ペン芯のスリット内で固まってにっちもさっちもいかなくなることはまず無いはずだとは思う。

ただし万年筆用と書かれていないラメ入りインクは、あまり積極的にはお奨めは出来なかった。この組み合わせなら詰まりませんという経験を記載しただけ。

それにこのGold Dustもottohutt以外の万年筆でも絶対大丈夫との太鼓判は押せない。

ドイツからの送料を考えるととてつもなく高価だが、50個ほどまとめて購入したので・・・万年筆談話室に来ていただければ、おわけできま〜す。30ml瓶で2,420円!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年09月01日

プラチナのセンチュリーがひっそりと値上げ!

@01@02先日のBlogで、金の高騰中にペン先を厚くしたプラチナは2万円くらいに値上げしないと・・・なんて書いた。

そして プラチナ センチュリー 値上げ でGoogle検索しても何もひっかからなかったのだが・・・

こちら にあるように、PNB-13000 から PNB-15000 に商品番号が変わり、定価も2,000円上がったようだ。

おそらくは9月1日付けで値上げしたのだろう。この程度の値上げて平気なのかなぁ?

それに他のモデルは値上げされていないような気もする〜

2022年の WAGNER 2022 もセンチュリーベースで作るべく、企画を進めている。値上げ以上に付加価値のある仕様にしまっせ!
  
Posted by pelikan_1931 at 22:37Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月31日

【 Conway Stewarr Churchill 18C-B サック交換 】(アーカイブ 2010年5月)

Conway Stewartは日本ではニチユーさんが輸入代理店をやられていたが、2014年に本国での製造が中止されてしまった。

ニチユーさんが日本の代理店になった直後、世界の万年筆祭りに出店されていた。

そこで代表の方とお話ししてすっかり意気投合し、何本か購入した。

その後、何年かして当時拙者が働いていた会社で、代表と同じ顔をした若者に声をかけられた。

代表の弟さんで、前職もコンサルタント、拙者のいたコンサル会社に転職されたらしい。

お兄さんには名刺を渡していたので、転職に当たってコンタクトをとるようにと言われていたのかもしれない。

その方が現在のニチユーの社長さん。破天荒なお兄さんに浮世離れした弟さんという感じだったが・・・

久しぶりにお会いしたくなったなぁ〜
  https://www.nichiyu.net/



2010-05-26 01今回の依頼品はConway StewartのChurchill。非常に大きな萬年筆じゃ。国内発売開始当時は10万円の定価であった。

たしかkiyomiさんの万年筆への誘い私の万年筆(2002年8月)に紹介されていた。

この時にはカートリッジ式だった。後にレバー・フィラー式が出たのだが、研究不足のまま製造したのでひどかった!

国内で正規販売されているConway Stewartは堀切方面で全て検品されているので問題は無いが、海外からオークションで入手したブツには、今回と同じ症状が出ているケースが多い。

というか拙者が見た5本は全てやられていた。

症状はインクが吸入出来な〜い・・・というものだが、これを修理するには膨大な時間を要する場合があり、今回がそれ。疲れた・・・


2010-05-26 022010-05-26 03ペン先にはまったく問題は無い。空気はペン芯の下側から上に回る方式なので、ハート穴は必要ない。

多少スリットが詰まっているがペンポイントの仕上げ(形状)は見事!お金をケチらない仕様になっている。

見る人が見ればわかるが、大げさには宣伝しない!という姿勢のようじゃ。一説によると、お金持ちの万年筆愛好家が道楽で復活させたブランドとか。


2010-05-26 042010-05-26 05横顔を見てもペンポイントの仕上げの良さがわかる。

Pelikanのp.f.ニブと同じようなペンポイントの仕上げになっているので、同じ外注先で作られたのかもしれない。

依頼人の筆記角度からすれば、書き出しで多少ストレスがある(書き出しが重い)ので研磨調整が必要であろう。


2010-05-26 06レバーフィラー式発売当初のConwayの決定的な弱点はゴムサックが溶けてしまうこと。DELTAとまったく同じ症状じゃ。

このネチョネチョに溶けたゴムを胴軸から全てひっかき出すのに4時間かかった!硬化していれば簡単だがな・・・

ゴムサックの品質が良すぎて弱いとか、現代のインクの溶剤と合わないとか諸説出てきていたが、今回新たな説を出してみたい。

すなわち、ゴムサックを止めるのにサックセメントではなく通常の接着剤を使ったから!

ゴムサックを外してみると、半透明の白い接着剤のカスが残っていた。また通常は挿し込むだけの首軸が胴軸に接着されていた。

その接着剤のカスも半透明の白。この接着剤から発生したガスがサックをネチョネチョに溶かしたのだという仮説を出した。これならサックセメントを使えば問題は解決する。

サックセメントやゴム用ボンドというのはゴムを変質させないような溶剤を使っているはず。

普通の接着剤はゴムを接着させる能力が弱いのではなく、溶剤のガスがゴムを変質させるのではないかと思いついた・・・果たして真相は?


2010-05-26 072010-05-26 08ゴムサックの接着面をベンジンで綺麗にし、水で洗い、さらにはサンドペーパーで磨いて表面をなめらかにした後で、サックセメントで貼り付ける。

この際、サックの長さや太さは内径一杯にはしないでやや小さめにする。これがスムーズな吸入をさせるコツじゃ。


2010-05-26 09最初の写真の上側画像を見ると、ペン先のスリットの延長線上にレバーが位置していないまま接着剤で固定されていた。

これはメーカー出荷段階では考えられないので、過去の利用者が首軸ごとねじったのであろう。いずれにせよ、正しい位置に合せておいた。


2010-05-26 10ペン先はスリットを少し拡げ、ペンポイントを依頼者の筆記角度に合せて多少研磨した。

セーラーのJentle Ink Blackを入れて書いてみると・・・なんともいえないほどヌラヌラして夢のような書き味になった!大成功じゃ!



【 今回執筆時間:7時間 】 画像準備1.5h 修理調整4.5h 記事執筆1h
画像準備
とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
 
  
Posted by pelikan_1931 at 23:57Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月30日

8の字旋回のペース用にメトロノーム導入

2021-08-30ペン先調整の仕上げに魔法のペーパー(秘密のペーパーとも呼ぶ)や金磨き布でペンポイントの仕上げをするのだがひとり時そば状態になる事も少なくない。

8の字、逆8の字、無限大、逆無限大に約100回ずつ線を書くのだが、途中で数が飛んでしまうことがしばしばある。

頭の中で数えていると、雑念が入るとすぐに数が飛ぶ。18,19,20,51,52,53・・・てな具合に。

そこでしっかりと音の出るメトロノームでカチカチと音を立ててもらい、ついでに回すペースもリードしてもらえると大助かり!

iPhoneのアプリでもいいかなと思ったのだが、実物がある方が調整の見栄えが良い・・・とamazonで安いのを購入してみた。

拙者の8の字旋回のペースに合わせておもりの位置を調整した。カチカチで1往復の間に2回8の字旋回するペースにした。

これを使ってわかったのだが、今までの8の字旋回は急いでいるときには筆圧を強くして早く回し、回数を減らしていた。

なので仕上がりは勘で決めていたのだが、正確にペースを刻まれるとスピード調整が出来ないのでかえってやりやすい。

これはいい発見だ!と悦に入っていたのだが、なんとなくデジャブ?

当Blogにはメトロノームの記載は無いし、Amazonの購入履歴にも無いのだが、過去の定例会でメトロノームを使った記憶がうっすらとあるのじゃ。

だれかが音楽教室の帰りに萬年筆研究会【WAGNER】に参加し、その際に試させてもらったような気もするが・・・覚えとらん。前世の出来事かな?

いずれにせよ、今後の萬年筆研究会【WAGNER】の定例会では、カチカチとうるさい音がする可能性があるのでご容赦を!

ただし、カチカチカチチンチンは出ないようにしてま〜す。

会場内のあちこちで違うペースでカチカチすると今まで以上に時そば状態になるので、拙者以外の調整師がメトロノームを同じ会場で使うのは禁止じゃよ!
  
Posted by pelikan_1931 at 21:56Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月29日

田村厚生労働大臣の〔お言葉〕

9月12日に緊急事態宣言解除はかなり難しい・・・だって。

となると少なくとも9月末までの延期は確実だろう。

ということで、9月中の裏定例会は中止し、秋の泉筆五宝展は10月に延期の可能性が高くなりました。

そして10月に計画/延期していた萬年筆研究会【WAGNER】の定例会は中止の方向で検討します。

東京都は感染者数が減少していますが、それでもGoogle予測では9月22日の感染者数4000人強です。

そして地方大会を予定している宮城県、北海道、兵庫県、岡山県は9月末に向かって軒並み感染者が増えていく予想。

この傾向が収まるまでは地方大会は出来そうも無いなぁ・・・

従って10月に開催出来そうなのは、換気が完璧な浜松町館で開催出来る秋の泉筆五宝展とフェンテの集いだけになりそう。

個人的にはイベント参加はしますが、主催ということで責任が持てるのは浜松町館しか今のところ無い。

毎年開催している会場なら岡山大会は開催出来たのだが、今回の会場は最もリスクが高い構造の部屋なので見合わせた方が良いだろう。

非常に残念ではあるが、ここが我慢のしどころですね!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:56Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月28日

プラチナ・センチュリーはペン先の金の量が増えた?

@02左は昨年度発売したWAGNER 2020のペン先。プラチナ・センチュリーベースの青軸(サンドブラスト仕上げ)が大好評で数ヶ月で完売。

その時に、以前と比べて少しスリットを拡げたり寄せたりするのに力がいるなぁ〜と感じたのだが・・・

当方がジジイになって指の力が弱まったせいかもしれないとあまり気にしなかった。

首軸からペン先とペン芯を引き抜くときのも、さほど力がいらなかったので、気のせいだろうと考えていた。

それに完売で手元にあるのは記念に保存してあるのが1本だけで、それに手をつけるのははばかられるので放置していたのだが・・・

本日、試作用の軸に取り付けられていたと思われるペン先を発掘し、さっそく重さを計測してみたところ・・・

100分の1グラムまで計測できるという触れ込みの中国製精密はかりで10回計って平均値をもとめたところ・・・

0.65gだった。58.5%の金(14金)なので金の量は0.38gほど。1gの金の相場は約7,000円なので、ペン先の金だけで2,660円もする。

ペン先の原価がここまで上がれば、一般的に考えれば定価20,000円以下の金ペン先付き万年筆を作るのは無理!

メーカーの対策とすれば、ペン先を小さくするか、金の純度を下げるか、他の素材(チタンなど)に変えるか、値上げするしか無い。


@01今年のWAGNER 2021のペン先は左画像右側。これを調整しているときペン先のスリットを寄せるのが今年は非常に大変だと感じた。

はっきりいって爪で両側から押さえて寄せるのが出来なくて、器具を使って寄せるしかなかった。

またペン先とペン芯を首軸から抜くのが大変で、渾身の力で引っ張ってやっと抜けるという具合。

ひょっとしてペン先が厚くなってるのかも?とか考えたのだが、この金価格高騰の時期にまさかね・・・と考えていた。

でもWAGNER 2020のペン先を見つけたのを期に計測してみた。

左側はセンチュリーが10,000円から13,000円に値上がりする前のペン先で、右側がWAGNER 2021のペン先。これらも10回計測した平均値。

以前は0.6gだったペン先が、値上がり後のWAGNER 2020では0.65gとなり、WAGNER 2021では0.7gとどんどんペン先が重くなっている。

ペン先の根元が厚くなっているのではないだろうか?そのせいで、ペン先がいままでよりもしっかりと首軸に固定されるようになった。

それは良いのだが、調整師にとってはペン先調整が難儀するなぁ〜という感じは持っている。

しかし一方で、WAGNER 2019の時よりもWAGNER 2020では一本あたりのAdjustment時間は減った。

またWAGNER 2021ではWAGNER 2020と比べてさらにAdjustment時間は減った。

販売後のユーザの不満を減らすために、金の量を増やして品質を安定させたのだろうか?

そうでなくともプラチナはコストカット穴などの金の量を減らす対策をあまりしていない。

そこへさらに金の量を増やすという対策を講じてでもユーザの満足度を向上させようとするのなら超良心的だが・・・

経営的にはどうなのかなぁ〜? 現在のセンチュリーのペン先がWAGNER 2021と同じの金の量だとするとペン先の金の価格は2,867円。

これを13,000円で販売するのは無謀だと思う。今後金の価格が下がる要素はほとんど無いので、設計変更するか、定価を上げるのが得策だと思う。

現在のセンチュリーの出来なら定価20,000円でも高くない!

可能なら再度設計変更し、ペン先を薄くしてペン芯を太くしてくれると調整師には嬉しい。研磨は同じように出来るが、スリット調整が難しいのじゃ。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:53Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月27日

万年筆談話室の調整部屋にある木製万年筆の一部(正しい組み合わせは2本だけ)

@01左画像は万年筆談話室の調整部屋に並んでいる樹脂製のペン立てに並んでいる木軸の万年筆(の一部)。

普通の染料インクを入れて日常使いしている木軸万年筆はペントレイに入って酷使されている。

こちらに紹介しているのは半端物とラメインク実験用の万年筆。オリジナルト同じ組み合わせの軸&ペン先というのは2本しか無い。

9本のうちの6本がニコイチで、1本がペン先ユニットが無くなったもの。残り2本が純正と同じじゃ。

左の4本は万年筆談話室開室3周年記念万年筆の〔樹海〕軸に各種ペン先が付いているもの。

その右側2本はMOONMANのMontblanc 限定品もどきで、1本は純正でもう1本はペン先を変えている。

右側3本は萬年筆研究会【WAGNER】創立15周年記念モデル(2020年)で、いずれも純正では無い。

この3本はプロトタイプとして軸だけが送られてきた物で、それに拙者が勝手にペン先を取り付けたもの。ただし1本は首軸ユニット毎紛失した・・・


@02こちらがペン先の状態。右端は”15周年で作った14金ペン先付きモデルのショート軸”。ペン先は泉筆五宝展限定の亀とペンに交換されている。

その左はペン先ユニットを紛失した”15周年で作った18金ペン先付きモデルのミドル軸”。

白いカゼインのマークとペン先のスリットが直線上に並ぶのが正しいので、別の首軸を取り付けてもダメ。Long軸とShort軸は撮影の都合でわざとずらせているが。

作り直してもらうしか無いのだが、どうせセットになる正しいペン先が無いので元通りにはならない。

しかしこのミドル軸が一番軸色の変化が激しくて好きなので復活したいなぁ〜。

右から3番目は”15周年で作った8号の18金ペン先付きモデルのロング軸”。これは一番の傑作だった。

これには14周年の18金ペン先がついているが、最も使用頻度の高い万年筆と言って良いだろう。

その左2本はMoonmanのおなじみの軸。4番目の軸はオリジナルのBockのスチール製ペン先付き。約5分ほど調整しただけで書き味は絶妙となった。

その左のオリーブ軸の方はBockのStub2.3个鮗茲衂佞院大量にラメの入ったインクを入れて使っている。一応は万年筆用と記載されている。

左の4本は樹海だが、本物は左から2番目だけ。6号ペン先をつけたり、5号の槍型ニブを取り付けたり・・・

左から4番目は首軸を金属とし、黒アマビエ付きのペン先を絵画用に上に反らせたのだが・・・

反らせる角度が少なかったので、今や極太ペン先用として、ラメ入りインク〔樹海その奥へ〕を広範囲に塗りたくるのに使っている。

そして〔樹海その奥へ〕を入れた左から2番目の軸は極細なのに一度も詰まらずラメ入りインクを絞り出してくれる。絶品です!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月26日

【 Pelikan M805 青軸 18C-O3B より太く その4 】(アーカイブ 2009年9月)

以下は10年以上前の投稿だが感慨深い。昔と今と拙者のスタンスが変わってないのにびっくりじゃ!

調整は依頼人と、萬年筆とを相互に歩み寄らせる仲人のようなもの。どちらか一方の肩だけ持つのではない。

相互に妥協を求めて、お互いを歩み寄らせるのが調整師の仕事。使用者と萬年筆の結婚において、妥協の総和を最小化するのが努めじゃ。

いま、考えてもその通りだと思う。



2009-09-30 01ぬらぬらシリーズの4回目は、Pelikan M805のブルー軸。この軸色は実に綺麗。いつも気になっているのだが、なかなか購入に踏み切れない。

NORD/LBを持っているせいなのだが、あちらは金色トリムで、やや色が濃い。こちらのM805の方が綺麗で良いのだが天冠がなぁと逡巡していた。

ただ実際に手にとって書いてみると、銀色トリムの場合は、天冠の平たいマークがさほど気にならない。またグッと心が動かされてしまった。


2009-09-30 022009-09-30 03ペン先は18CのO3B。依頼人はキャップをしないで、尻軸が親指と人差し指の股に当たるようにペンを持って書く。

筆記角度が非常に低いのだが、多少左に捻って書く。従ってO3Bでも特に問題なく書ける。

極太ヌラヌラが好きであれば、3BよりもO3Bの方が接紙面積が広いので、より楽しめるであろう。筆記角度さえ合っていれば・・・


2009-09-30 04このペン先の根元を見ると、右側にPFマーク、左側にホールマークが入っている。

しかもO3Bとなれば、マニア垂涎!Pelikan M800 のニブ・コレクター?の拙者も持っていない。

どこかで発見したら確保をお奨めする。拙者が持っているPF-O3Bはホールマーク無しじゃ・・・

そしてホールマークが下にずれている。これが貴重!今後、新品で発見される可能性はほとんど無い。といってもほとんどの人は興味ないであろうがな。


2009-09-30 052009-09-30 06かなり寝かせて書く上に、ヌラヌラが好きとなれば、問題はインクフロー。そして何よりスイートスポットが面でなければドクドクとはインクが出ない。

非常に良く位置調整されたペン先であるが、いかんせんスイートスポットが狭い。

それにしても本国から直で取り寄せると、未使用でここまで完璧なのかとビックリ!

Pelikanの弱点はペン先ユニットが取り外せる事。一見便利なのだが、取り外す際には渾身の力で挟んで、ゆっくりと回し、ねじ込みは軽く終わらせる必要がある。

これを軽くつまんで力一杯ねじったりすると段差が出来る。店員さんが軽い気持ちで取り替えている店などは、かなりの高確率でずれているはず。

店頭にルーペ持参で確認する方がよいですぞ。通販やオークションは、ほぼ全滅に近いのではないかな・・・


2009-09-30 072009-09-30 08ドクドク化にあたっては、まずはペン先のスリットを拡げた。これによって書き出し時の超低筆圧状態でもインクが紙につくであろう。

これでも掠れるときには、全ての調整が終了したあとで、ペンポイントの表面を1200番程度の粗い耐水ペーパーで軽く擦れば、書き出し掠れが消える。

筆圧を書けるとザラザラと筆記音がするが、筆圧が低ければ表面のざらつきは感じない。エッジの引っ掛かりだけ気をつければよい。


2009-09-30 092009-09-30 10スイートスポットの作り込みは、320番の耐水ペーパーの上で、ジョリジョリと字を書いて、筆記角度の見当をつけ・・・

それと同じ角度で8の字旋回をしながら、これでもか!と言うほどにペンポイントを削る!

最後にエッジを丸めて出来上がり・・・と口で言うのは簡単だが、経験が浅い人がやると、100%失敗する。

本人は成功したと思う場合もあるが、経験者から見ると悲惨な状態!というケースがほとんど。

まずは、これが究極!というような研磨を実際にルーペで確認して、その形状を頭に入れ、それで書いてみることが調整の第一歩じゃ。

拙者も、金ペン堂調整物、フルハルター調整物、長原調整物、川口調整物、大橋堂調整物、万年筆博士調整物・・・

など多数を購入し、真似てみて確認し、ペン先を飛ばし・・・ということを繰り返してここまで来た。

調整は依頼人と、萬年筆とを相互に歩み寄らせる仲人のようなもの。どちらか一方の肩だけ持つのではない。

相互に妥協を求めて、お互いを歩み寄らせるのが調整師の仕事。使用者と萬年筆の結婚において、妥協の総和を最小化するのが努めじゃ。

そういう意味で、書き方の指導をする金ペン堂方式は、もっと評価されて良いと思う。



【 今回執筆時間:3.5時間 】 画像準備1.5h 修理調整1h 記事執筆1h
画像準備
とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
 
  
Posted by pelikan_1931 at 22:46Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月25日

LABAN Lagoon 14K Flex-EF 追い込み調整

@012021年の5月に未調整で使い始めたのだが、さすがにFlex Nibはじゃじゃ馬。どうも書き味が暴れる。

そこで14K Flex-EF/F の調整を50本以上経験していたたこ娘さんに一度徹底的に研磨してもらい、見違えるような書き味になった。

どうやらこのFlexに適した形状を見つけ出したようだ。ほほうと感心するような書き味になっていた。

一度形状が決まれば、そこから追い込んでいくのは得意中の得意!

毎週のように自分の書き癖の変化に対応出来るよう微調整を繰り返した。(1〜2度ほど、たこ娘さんに微調整を頼んだこともあったな)

   
@04@05そして本日、2日ぶりに書き殴ってみたのだが、とうとう非の打ち所の無い書き味になっていた。

通常のEFやFは、あっというまに持ち主の書き味に合わせられるが、flexではそうはいかない。

ペン先が撓る故にペンポイントが筆記時に(筆圧を書けたり捻って書くと)かなり暴れる。

しかもFlexのペン先は、筆圧の強弱で楽しむものであって、低筆圧で書くのはもったいない。


@02@03Flexの場合、書き出し時の筆記角度が垂直という場合もある。

毛筆で言うところの〔命毛〕をつかうような感じなのだが・・・万年筆には命毛がない。

そこで、先端部は鋭敏にとがらせ、腹の部分は馬尻に研ぐことによって、書き出しはくっきり、ハライでひっかからない・・・という書き味を追求。

約三ヶ月かけてようやく拙者にとって申し分ない書き味になった。

このJOWO製のFlexペン先は筆圧をかけてもさほど左右には開かない。フォルカンとは根本的に違う設計。

どちらかというと1960年代のMontblanc 2桁番代モデルのように、上に撓る感じ。すなわち筆圧を吸収してくれるような書き味なのじゃ。


@06左画像では横線は筆圧ほぼゼロで、縦線は200g以上の筆圧をかけているが、書き味はなめらかで引っかかりは無い。

インクの濃さが筆圧の変化と考えていただけば良い。

そう、普通の文字を多少の筆圧変化をつけて書き殴るような場合にストレスを発散させてくれる。

長時間速記なら硬いペン先の極細でインクフローが良いモデルが良い。

ゆったりと日記でも書くなら、ぬらぬらのペン先と、カリカリのペン先を使い分けながら書くと楽しめる。

ペン習字ではカチカチのEFのペン先で字幅を変えないで書く方が良いそうだ。

そういう筆記に疲れたとき、飽きたときに、このFlex-EF/Fで筆記するとストレス解消になる。お試しあれ!もちろん調整は必須ですが!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月24日

【 Pelikan M450 18C-F 書く楽しみが不足! 】(アーカイブ 2011年8月)

ここで紹介した研ぎ方が成功したおかげで、すっかりPelikanのペン先調整が得意になったような気がする。

今では拙者もプロなので、2分程度で研磨は終わり、そこから10〜20分くらいかけて書き味を向上させていく。

この書き味を上げていく行程が一番面白い。インクフローを絞って細字を演出するのか、ペンポイントの幅や厚みを変えて演出するのか?

この時、ペン先がふにゃふにゃに柔らかい場合と、ガチガチに硬い場合とで調整方法は異なってくる。

一般的には極細で軽やかな書き味を体験したいなら硬いペン先を持つ、少し重い軸の万年筆を購入し、インクフローを上げてもらい、低筆圧&低スピードで書くのが良い。




2011-08-15 01今回の依頼品はPelikan M450。往年のPelikan 500を彷彿させる。

ただ500がキャップと尻軸がRolled Goldだったのに対して、M450はバーメイルなのでこちらの方が豪華じゃな。

残念ながら既にカタログ落ちしている。

大きさはM400がベースなので、最新のM400の天冠と交換すれば、豪華さに拍車がかかる。特別な一本を作るのは良い組み合わせじゃ。

ちなみに、この薄い色の茶縞は、まさにPelikan 500が発売されていたときの軸模様と色調!軸のバランスも良く、M400シリーズの中では傑作のひとつであろう。


2011-08-15 022011-08-15 03調整依頼内容は・・・【書いていて楽しくないので、書く楽しみが持てるようにして欲しい】というもの。

元々がFなのでゴリゴリした書き味になるのだが、それでも書く楽しみがあるようにとのこと。

ペン先を確認すると、首軸から表出しているペン先の長さは美しい位置にあるが、ペン先とペン芯との相対位置は、ペン芯がやや後ろになっている。


2011-08-15 042011-08-15 05こちらは横顔。なんと横から見ると大きなペンポイントに見える。

これは薄い板を重ねたようにペンポイントを研磨し、ペンポイントは大きいものの接紙面積は狭くしようという調整。

1970年代のMontblancの3桁モデルに用いられていた調整方法。Pelikanの細字として珍しい調整ではないかな?

少なくとも#600初期のペン先はこういう調整ではなかったような気がする。細字はほとんど持っていないので記憶を頼るしかないのだが・・・


2011-08-15 06この2枚の板を重ねたような調整は、細字のペン先成型が楽なのだろうと想像されるが、書き味を追い込んでいっても限度がある。

また机の上にサンドペーパーを置いて調整したりすれば、あっというまに字幅が太くなり泣きそうになってしまう。

前方から見た画像でもわかるように、ペンポイントの縦の長さに比して、横幅が狭い。この狭さで細字を表現しようとしている。

拙者に言わせれば、一昔前の手抜き細字調整方法!いまどき、こういう調整をしていては、国産に対抗できない。

幸いにして、最近の丸研ぎ調整への変化によって、こういう不細工なものは無くなったはずじゃ。

まったくスリットが見えないほどに詰まっているが、細字ならスリット間隔を詰めて、インクフローを悪くすることによって細字を実現するのは有りじゃ。


2011-08-15 072011-08-15 08今回の調整は結果から見ると大成功。調整前のペン先からは想像も出来ないほど、すばらしい書き味になった!

まずは、ペン先を少し首軸に押し込んだ。【F】の刻印の位置を調整前の画像と比較すればよくわかろう。

またペン芯とペン先の位置関係も変えた。多少ペン芯が前に出ている。

これは今回の調整において実現すべき書き味に合わせたもの。

ややペンを立てて、多少筆圧強めで書いても、ペン先が割れず、クイクイとした気持ちよい書き味になることを狙ったもの。

書き味に幅を持たせるため、斜面を多少えぐるように研磨している。またペンポイント先端部もほんの少しだけ開いている。

ただしペンポイントを小さく研いだので、字幅は以前より大幅に細くなっている。隠し味として、ペン先を多少お辞儀させているが、これは肉眼ではわかるまい。

目には見えないが、書き味には腰が入るという調整方法で、今回初トライ!


2011-08-15 092011-08-15 10ペンポイントの上下の幅はものすごく薄くなるまで削った。

接紙面積が狭くなっても、エッジを丁寧に丸めてあるので、紙と接する感じは非常に滑らかになった。

極細なのに滑らか!字幅は細いのにインクフローは良い!という細字愛好家の夢を実現した書き味になった。

調整に1時間以上かかるので、ペンクリでの調整は無理だが、生贄扱いであれば、ここまで出来る!ということがわかった。

Pelikanの細字調整としては、極上の書き味になった。これで書く楽しみが得られるかどうかは別問題だが、実用的細字としては、これ以上の書き味は無いかもしれない。

この調整方法を真似してM800のEFニブ(最近の丸研ぎ)を調整していたが、拙者が経験した過去最高の細字を越える書き味となった。

マスキングしたり、10儚僂離乾爛屮蹈奪を使ったりと、面倒な調整なのだが・・・

ペン先とペン芯と首軸の位置調整も含めて小一時間かければ、ここまで書き味を追い詰められるという証明にはなった。

なを、プロの方々が使っている道具ならば、この工程は10分足らずで出来る。プロとアマの生産性の差はそれくらいあるのじゃ。


【 今回執筆時間:3.5時間 】 画像準備1修理調整1.5記事執筆1h
画像準備
とは画像をスキャ ナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
   
Posted by pelikan_1931 at 23:55Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月23日

【 Pelikan Berlin 18C-B おもしろみがない・・・ 】(アーカイブ 2011年8月)

現在でも大幅に形状を変える調整はやっているが、10年前のこの時期にはめちゃくちゃ頻繁に行っていた記憶がある。

調整料無料で趣味の一環としてやっていて、全て生け贄扱いということで、首を縦に振ったら嬉々として大改造に取りかかっていたのじゃ。

現在では目的が明確であれば、大幅に形状を変えるのに躊躇はしないが、無駄な改造はお断りしている。

以前と比べると、見通し無しでチャレンジするという事をしなくなった。万年筆に対する慈しみの情が強くなってきたからだろう。

今回再掲した改造は、書き味に面白みを出すというという点で大いに効果があるので興味のある方は万年筆談話室まで連絡下され。

F/M/B/BB/C のどれからでも同じ改造が出来ます。EFからやるのは意味がありませんが・・・



2011-08-05 01今回の依頼品はPelikanのベルリン。好きではないM600ベースのため、拙者は購入しなかったが、軸色だけならずいぶんと綺麗な萬年筆じゃ。

M600のキャップが100%尻軸にカチっと止まれば良いのだが、空回りするものにばかり当たったのでM600系の購入を止めてしまった。

ただ、次回のM600ベースの Green o' Green は購入するかもしれない。

調整依頼の紙には・・・【おもしろみが無い書き味なので、手に合うように変えて欲しい】と書かれている。

これは依頼者と調整師との間で信頼関係が無いと書けない言葉。腕の奮いがいのある調整となる。


2011-08-05 022011-08-05 03ペン先とペン芯の位置関係はいじってないが、明らかに調整した痕がある。しかもうまい!

Pelikan M600のオリジナルよりもインクフローは良く、拙者にとっては何の不満も無い書き味じゃ。

ただVintage萬年筆愛好家の依頼人にとってはもう少し弾力がある方が楽しめるということなのだろう。せっかくの太字なので、太字のまま多少弾力を入れた方がおもしろくなりそう。


2011-08-05 042011-08-05 05横顔も綺麗に調整されている。ペリカン独特のゴツゴツ感も、多少の背開きも全て取り除かれ、スイートスポットも一ヶ所だけ削り込まれている。

実に無駄が無く、姿も美しい調整になっている。これでおもしろみが無いとすれば、大幅改造しかない。

不可逆的な改造なので、次世代には伝えない約束でお引き受けするモノじゃ。

改造すれば美しさは姿を消し、異様な形状だけが残るが、書き味は良くなる。その異様さを我慢できるかどうかがポイントになる。


2011-08-05 06こちらがペン芯を外したペン先の洗浄前。根元は多少汚れているが傷は一切無い。

スリットの開きも妥当でにゅるにゅるとインクが出るように調整されている。これをリューターでかなり削って以下のような形状に研磨した。


2011-08-05 072011-08-05 08ペン先の斜面を左画像のように、大きくえぐった。これには
リューターにかなり粗いヤスリをつけて行った。

粗砥ぎは約2分ほど。次の仕上研ぎに2時間を要した。こちらは手で研いだ。

参考にしたのはカモノハシ研ぎ。あまりにヘロヘロにしてしまうとかえって使いづらいので、裏は研がなかった。

ただし柔らかくしたことでスイートスポットの位置が変わるので、三ヶ所にスイートスポットを埋め込んでおいた。
 

2011-08-05 092011-08-05 10横顔はそれほど変化していないのだが、ペン先先端部を多少お辞儀させた。

これは柔らかいペン先が必要以上に開かないような力を保持するため。この微妙なお辞儀があると無いとで筆記感が大きく異なる。

無い場合は、かなりヘロヘロで日本字を書くには良いが、英語を速記するとインクが追随できなくなる可能性がある。多少のお辞儀を入れると英語速記でもインクが追随できるのじゃ。

依頼人の筆記の半分以上は英語のような気もするので、英語用調整を施しておいた。かなりシェイプアップしたペン先は、おそらくは依頼人の心を掴むであろう。今回は大成功の予感!



【 今回執筆時間:5時間 】 画像準備1.5修理調整2.5記事執筆1h
画像準備
とは画像をスキャ ナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
  
Posted by pelikan_1931 at 23:53Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月22日

【Pelikan 600 黒縞 14C-M ピストン抜け!】(アーカイブ 2009年8月)

コロナの時代になってからは、萬年筆研究会【WAGNER】の定例会はほとんど開催出来ていない。

東京地区では開催しているようにもみえるが、実はペントレや泉筆五宝展がほとんどで、いわゆる定例会はほとんど中止。

そうなると、今回のような修理案件に出会うチャンスが少なくなり楽しめない。

もっとも万年筆談話室の方が設備は整っているので、戦後万年筆の修理案件はお問い合わせ下され。

戦前の物は実物を見ないうちは判断できないが、戦後物は画像を見れば判断できるはずじゃ。




2009-08-26 01今回の依頼品はPelikan 600の黒縞軸。キャップが14金無垢のモデルじゃ。噂には聞いていたが実物を見るのは初めて。

Pelikan Bookで確認すると、Pelikan 600には茶縞と黒軸と緑縞(緑+暗黒緑)の3種類のバリエーションがある。

拙者は今回のモデルは黒縞と記載したが、ひょっとすると緑+暗黒緑の縞なのかもしれない。

後者なら1954年から1956年の間のモデルで、前者なら1950年から1956年の間に発売されたモデルということになる。


2009-08-26 02ペン先はPelikan 400や400NNと同じ、お辞儀をした形。Pelikan の歴史の中で最も美しいペン先じゃ。

まったく破綻のない形をしているが、多少スリットがつまり気味。インクフローが不十分で、かなりカリカリした書き味になっている。

いったんソケットから外してスリットを拡げてから再セットし、最後にペン先研磨してスイートスポットを作る作業が必要となろう。


2009-08-26 03こちらがキャップに彫られた14金無垢を示す刻印。14C-585と誇らしげに彫られている。

当然のことながら繋ぎ目は見えない。板の段階で刻印を施し、丸い筒状に加工したのか、丸い筒状に金を加工してから刻印を施したのかは不明だが、たぶん後者であろう。

14金無垢ということで、素材が柔らかく、刻印自体を入れやすいので、後入れでもそれほど難しくはない。それに戦後の事なので、この程度の刻印は自動で入れられたかもしれない。


2009-08-26 04ペン先がカリカリした原因はペンポイントの形状。依頼人以外の人が書いても、かならずひっかかるほどペンポイントのエッジが立っている。

ペン先はほとんど未使用に近い状態なので、元々こういう研ぎだったらしい。

当時の独逸では、ペン先は使いながら慣らしていくもの・・・という長らく日本人も疑うことのなかった固定概念があったのかもしれない。

拙者も【ペン先を研ぐ】という言葉を聞くまでは、【使い込んで慣らすしかない】という言葉を、まったく疑ってもいなかったからな。
 

2009-08-26 05さて、この萬年筆の最も大きな問題は、尻軸をひねるとピストンが抜けてしまうこと。依頼人はずいぶんと驚いたことであろう。

かなり高価な落札価格であったと思われるが、期待しながら待ち、到着したパッケージを空けておもむろにピストンを捻ると・・・外れた。

小さい頃からの出来事が走馬燈のようにぐるぐると頭の中を駆けめぐったかも知れない。


2009-08-26 06尻軸側からピストン機構を引っ張り出すことは不可能であったので、首軸側からピストン機構をたたき出すという方式を用いた。

この方式を現行品(M400など)に用いると、33.33%の確率でピストン軸が尻軸を突き破ってしまう。

ところが今回は、そのピストン軸が外れているので、大惨事にはならないと踏んで暴挙に出た。

お湯やヒートガンで胴軸後部をじっくりと温め、首軸側から五寸釘の先端を平たくしたものを押し込んで、トンカチで叩きだした。

その際、ピストンと釘の間には、鹿皮を小さく切った物を入れて、釘の衝撃の伝わり方を少なくするのがコツ。かなり硬かったが、三回目のトライで成功!ヤレヤレ・・・


2009-08-26 07こちらが内部機構を清掃し、再度適正な位置に組み上げて胴軸に押し込んだ状態。

ここまで来ればあとは、ペン先を研磨してソケットでペン芯と固定し、首軸にねじ込むだけでよい。

普通なら簡単にすむ作業なのだが、貴重なPelikan 600の軸ということで、かなり神経を使った。

考えてみれば、今回修理するにあたって、14金無垢の部分(キャップと尻軸)にはなんら力を加えないので神経を使う必要はないのだが・・・なんとなく・・・疲れた。


2009-08-26 08こちらはペン先の裏側。夥しいエボ焼けがあった。真っ黒といってもいいほど。

Pelikanのエボナイト製ペン芯に載せた14金のペン先は、すさまじいエボ焼けをしてくれる。

エボ焼けの色が好きな拙者には嬉しい限りだが、実際に使う際には、エボ焼けがあるとどうしてもインクフローが渋くなるので、涙をのんで完全除去じゃ!


2009-08-26 092009-08-26 10こちらが調整後のペン先。スリットは開き、ペンポイントには依頼者の筆記角度に合わせてスイートスポットを作り込んだ。

その角度で書いてみると、往年のPelikanらしい書き味になった。Vintage萬年筆は同じように研磨しても、かならずメーカー色が出る。

Montblancの儚い書き味、Pelikanのしぶとい書き味・・・どちらも今となっては得難いものじゃ。

萬年筆愛好家が増え、そういう萬年筆を使いこなせる人も増えてこそ、書き味も復活する。ユーザが未熟な間は、メーカーは動かない。

メーカに不満をぶつけるより、まずはユーザ自身がVintageの書き味を使いこなせるようにする文化の醸成が必要じゃ。それこそが萬年筆研究会【WAGNER】の使命でもある。



【 今回執筆時間:6時間 】 画像準備1.5h 修理調整2.5h 記事執筆2h
画像準備
とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
 
  
Posted by pelikan_1931 at 23:21Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月21日

重量バランスが好きな万年筆

重量バランスが好きな万年筆というテーマだが、万年筆が手に合うか合わないかは非常に微妙な感覚なので一言では言い表せない。

現在は50本弱の万年筆にインクを入れて毎日一回は使うようにしている。こういうの30年ぶりくらいかな?

@01@02その中で一番好きなのが萬年筆研究会【WAGNER】創立14周年記念万年筆。

胴軸は黒水牛とカゼインで、水に溶けやすいカゼインには透明漆を施している。

そして天冠と尻軸には漆を施さないカゼインを埋め込んでいる。

従って年月が経過すると1950年代のNo.14Xのように天冠と尻軸後部が飴色に変色していく。

ペン先は既に製造中止となったJOWO製の18K-F。このペン先のタッチは最高で、毎日最初に使う一本になっている。あまりに気分が良いのでな。

値段はちょうど2桁万円。女性にはまったくウケないが男性には非常に評判が良かった。

なにぶん自然素材なので1年以内に割れたら交換しなくては・・・と5本ほど余分に作っていたのだが幸いにも事故は無かったもようだ。

暇にまかせて2年間の間にキャップのはまり具合や書き味に手を入れたので、5本とも販売開始時点よりもはるかに良い状態になっている。

拙者が毎日使っているのを100点とすれば、5本は95点から97点の間くらいにはなっているはずだ。

拙者の使用している物は一ヶ月に2〜3回はずーっと追い込み調整を続けているので比べてはかわいそうだがな。


@03こちらはPENLUXのDeep Seaのスチール製ニブ付きモデルを購入して、JOWO製の14K/18KのWAGNER 限定モデルのペン先を換装した物。

最初はMontblanc No.149のそっくりさん・・・程度に考えていたのだが、完全分解してみると、その丈夫さに驚く。

No.149は非常に丈夫な樹脂で分厚くそう簡単には割れないが、変な衝撃を加えるとパキっと割れてしまう。

一方、このPENLUXは各パーツが接着剤で固定されているので分解清掃が出来ない。

しかしスケルトンモデルなので内部の汚れは気になる。そこで力ずくで分解してみたのだが、衝撃や万力のような力でねじっても割れることはなかった。これは経験的に凄いこと!

望むらくはオプションとして一切接着剤を使わないモデルを作って欲しいなぁ。ワセリンやシリコングリースで水分を押さえておけばよい。

内部が汚れたら分解洗浄して組み立て直せば良い。

提言としてはスケルトン/タイプの回転吸入式万年筆は、分解洗浄が出来るように接着剤を使わないモデルも注文生産モデルとして準備して欲しい。

最低ロット20本くらいだと助かるなぁ〜。スケルトンは使うな!と言ってきた拙者だが、やはり使いたい。しかも綺麗な状態で使いたい。

ペン先を洗えるのと同様に、胴軸内も洗いたい!


@04ペン先は18K-Mと14K-Fを取り付けてみた。

同じ会社のペン先で違いは14Kか18Kかだけで、値段もさほど違わないのだが、書き味は大きく異なっている。

18金ペン先の方はMということもあるが、ヌメヌメとした書き味で実に気持ちよい。

ラメ入りインクの深海を使っているせいもあるが、ねっとりとした書き味もたまらない。そして詰まったりもしない。

一方の14K-Fのほうはペンポイントが紙に当たる手応えが非常に良く伝わってくる。

従ってここで力を抜けば線が細くなるとか、力を入れれば太くなるとかを、遅延すること無くペンポイントに伝えることが出来る。

インクの出る感触で気持ちよくなりたいなら18金ペン先が良い。自分が思うとおり綺麗な字を書きたいなら14金ペン先がお奨め。

拙者の場合は字を書くことには興味は無いので、圧倒的に18金ペン先が好きじゃな。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月20日

緊急事態宣言延長に伴う萬年筆研究会【WAGNER】関係イベントの状況

@2021-08-20東京における緊急事態宣言の延長、並びに本日愛知県の大村知事が同県への緊急事態宣言要請を行ったことを受け、直近の開催計画を変更します。

9月5日(日)に開催予定だった東北地区大会@仙台を10月3日(日)にとりあえず延期します。

これが仙台大会開催の最後のチャンスです。それ以降は各種イベントが詰まっており開催は不可能です。

開催の条件は、東京都への緊急事態宣言が解除されていること、全国の感染者数が下降傾向になっていることなどですが後者は私には判断が出来ません。

そこで東北地区大会@仙台の開催の可否については、9月中旬頃に宮城の伊達萬年筆倶楽部(医療関係者多数)に判断いただくこととします。

9月11日(土)に開催予定だった中部地区大会@名古屋は、大村知事の緊急事態宣言要請をうけて、中止することにしました。

愛知県にはまん延防止等重点措置が出ていたので、地元主催なら・・・とお願いしていたのですが、緊急事態宣言が出ているさなかでの開催は無理です。

名古屋大会は12月5日(日)にもチャンスがありますのでそちらに期待ですね!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:20Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月19日

【 Waterman セレニテ 18C-M ペン先曲がり 】(アーカイブ 2007年10月)

Watermanの万年筆の中で、拙者が最も好きだったのがレタロンで、セレニテは一度たりとも好きだと思ったことは無い。

でも、所持していた記憶はあるので、どこかに気の迷いがあったのあろう。

ただ、セレニテは廃盤になった後で相場が上がったのではなかったかなぁ〜?

このセレニテはひん曲がった万年筆に見えるが、実は内部はまっすぐに出来ているというところがミソ!

またキャップを後ろにかぶせるのではなく、文字通りキャップを尻軸に挿す(押し込む)のが面白い。

このあたりはデュポンのポルトプリュームと同じで大好きなのだがな・・・



2007-10-31 01今回の依頼品はWatermanのセレニテ。ひん曲がったような独特の形状をしている。


拙者も使ったことがあるが、反り方が拙者の好みと逆なので、非常に使いにくかった記憶がある。


2007-10-31 02かなり曲がっているように見えるが、コンバーターなどは左のとおり、真っすぐ。

軸自体が大きく曲がって見えるのは、デザインがもたらす錯覚のようじゃな。

上記首軸ユニットを胴体に固定するには、胴軸先端の銀の装飾部分を右に回せば良い。


2007-10-31 03ペン芯を巻き込むような形状ゆえ、かなりタッチが硬そうに見えるが、意外に柔らかい。

それにいわゆる巻きペンではない。ただこの柔らかさは、弾力ではなく、素材自体の粘りのなさが醸し出すような柔らかさ。

従って筆圧をかけるとぐにゃりと曲がってしまいそうな感触が怖い・・・


2007-10-31 04実際にこのペンではペン先の片方が大きく曲がっている。

おそらくは落下したか、ぶつけたかであって、筆圧で曲げたのではなかろうが、かなりの段差が出来ている。

ウォーターマンのペン芯では、余ったインクを保持するフィンがペン先側にあり、ペン芯側から見てもフィンは見えない事が多い。

セレニテでも一見フィンのようなものは、空気の通り道であっれ、インク溜まり用ではなさそう。


2007-10-31 05これがペン先を前から見た画像。向かって右側だけが大きく上に曲がってる。

これはスキャナーの上にノックアウトブロックを置き、その穴の中にペンを立ててスキャンした。

すなわち、ペンポイントがスキャナーのガラスに密着している状態。

CCD型のスキャナーは被写界深度が深いのでこういう芸当が出来る。

修理の記録を残すにはピッタリの方法なのでおためしあれ。ただしガラスに傷が付きやすいのでご注意を!


2007-10-31 06こちらが段差が解消された状態。この状態に調整するのにかかった時間は約5秒。

反り上がった方を左手親指の爪で【ムギュー】と押すだけ。

素材が柔らかいペン先は多少力を入れるだけで、すぐに曲がってくれるので修理は簡単。しかし筆圧で曲がってしまう可能性も高いので要注意じゃ。

こうやって段差調整が出来てから依頼者の筆記角度に合わせた微調整をやることになる。


2007-10-31 07調整の終わったペン先を見ると、先端部分が多少上に反っているように見える。

しかしペン先とペン芯との間に隙間は無いので、こういう設計と考えるべきかもしれない。

ほとんど弾力が無い変わりにタッチが柔らかいのは、実はこの反ったペン先のおかげかもしれない。そう、Sheafferのタルガと似た設計思想なのかも・・・





今回執筆時間:2.5時間 】 画像準備1.0h 調整0.5h 執筆1.0h
画像準備
とは分解し機構系の修理や仕上作業、及び画像をスキャナーでPCに取り込み、
               向きや色を調整して、Blogに貼り付ける作業の合計時間
調整とはペンポイントの調整をしている時間
執筆とは記事を書いている時間
 
  
Posted by pelikan_1931 at 23:11Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月18日

2021年8月18日で万年筆談話室は開室3周年を迎えました

万年筆談話室開室3周年〔樹海〕 全体画像万年筆談話室開室3周年〔樹海〕 掲載用左のような万年筆を作っておきながら、本日になって初めて、2021年8月18日が万年筆談話室の開室3周年記念日だと思い出した。

右側画像の中央は3周年を明確に示す模様なのだが、何故かすっかりと失念していた。

3年間のうちの1年半はコロナ自粛期間だったので、時間経過に対する感性が大幅に鈍っていたようじゃ。

テーブル3個並んだ状態の万年筆談話室が、冬になると炬燵完備になったりと、最初は迷走していた・・・

最初は大量のレゴブロックやクレヨン、画用紙なども完備されていた。いまでは綺麗さっぱりと捨ててしまった。

コロナ前は、冷蔵庫の大半はアルコールで埋まっていたが、現在ではお茶とチョコレートで埋まっている。

そういえば2年間ほどアルコールを口にしていないかも?

COVID-19の状況も相変わらずで、緊急事態宣言は9月12日までと言われているが、Google予測によると感染者のピークは9月10日!

その時の感染者数は約8500人で、それから少しずつ減っていくとか・・・

ということで、楽しみにしていた・・・

9月5日(日)の仙台大会と、9月11日(土)の名古屋大会も中止とする。

名古屋はまん延防止等重点措置なので、地元で主催してもらう予定でいたが、県知事が緊急事態宣言を国に求めると発言してしまった!

こうなると地元主催であっても開催するわけにはいかない。

東京に緊急事態宣言が出ている間は(拙者は)地方大会の主催もしないというルールには抵触しないが・・・

緊急事態宣言の発令されている都市でリスクのある会合に会員を送り込むわけにはいかない。

もし緊急事態宣言が9月末まで延長されれば、秋の泉筆五宝展2021も中止する。

東京の緊急事態宣言が解除されない限りは、予定されているイベントの主催を拙者がやることはない。

他の方が主催されるイベントに拙者が参加するかどうかはケースバイケースで判断する。

ペンクリをやっている限りはアクリルボードが前にあるのでまずは安全だし、ひとり30分以上はお相手しない!

そしてワクチンは2回接種済み(65歳以上枠)。またフェイスガードもいっぱいあるし、調整にはニトリルグローブを使う。

自分が感染するのは自己責任だが、他人にウィルスを運搬するのはシャレではすまない。出来る対策は全てしなくてはな。
  
Posted by pelikan_1931 at 23:04Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2021年08月17日

現在のニコイチ軍団は3本!

@01以前は積極的にニコイチを作っていた時期がある。目的は本来よりも高スペックの万年筆に改造すること。

たとえばスチール製ペン先付きのペリスケに、14金ペン先を取り付けて金ペン化するとかじゃ。

そのうちにニコイチ作りの本来の姿に移行することになった。

それは、壊れた部品を組み合わせて稼働する万年筆を作り上げること。いわばフランケンシュタイン化!

上の一本は真鍮古美仕上げの万年筆のキャップを尻軸に挿すと重すぎるので、樹脂製のキャップを接着剤で尻軸に固定したもの。

キャップをすると超長軸になるので、使わないときには常にペン立てに直立しているしかない。

インクはPen Saloon の ラメ入りインク〔夜の標べ〕。個の色はけっこう好み!

小汚さそうな軸だが、ペン先はJOWOの18K-EFが付いている。追い込み調整済みなので、書き味には飽きてしまった。良すぎると飽きるのじゃ。


@02@03こちらも真鍮古美仕上げの万年筆だが、ペン先はPelikanのM800用のもの。

それにローズゴールドを鍍金してPelikan臭さを排除した。ペン芯はPelikanではなくJOWOのペン芯。

ペン芯がやや細いのでペン先が想定よりも奥に入ってしまう・・・

そこでレジンでペン先を太らせてペン芯とマッチさせた。

このM800のペン先とJOWOのペン芯との相性はあまり良くないのだが、〔墨染〕インクを入れてみると絶妙の書き味になった。


@04@05こちらは先ほど余り物を組み合わせて作った限定品もどき。

WAGNER 2019の赤軸に、第17回ペントレ記念万年筆に付いていたペン先を装着した。

以前、超チビ鉈を14K-EFから研ぎ出そうとして失敗したペン先だろう。

チビ鉈研ぎは、柔らかいペン先からしか研ぎ出せない。センチュリーならSFからしか研ぎ出せないのだ。

それがわかるまでの試行錯誤の時代に研いで失敗したペン先だろう。

しかし今なら別の研ぎ方に研ぎ直せる。Cursive Italic Softに研ぎだす際の技が使えそうなのじゃ。楽しみ楽しみ!
  
Posted by pelikan_1931 at 23:59Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック