2005年09月04日

コンコルド? はぁ〜? てな感じの Waterman Concord

コンコルドといえば仏蘭西が誇る旅客機。従って仏蘭西製のWatermanにその名を冠してもいいのだが、、でもなぁ、、、

日本でコンコルドといえば、セーラーの長原さん。先端がくちばしのように丸く下向きになっているペン先を指す。ちょうどコンコルドが着陸した時の操縦席が下に折れている状況からつけられた名前だろう。それに対してWatermanのコンコルドは操縦席を上げて飛行しているところを彷彿させようとしたのだろうが、Watermanにしては不恰好な気がするのは拙者だけ?

ル・マン100以前のWatermanの万年筆はどうも性能とコストと重さのバランスが取れていないような気がする。純銀製で6万円という万年筆もあったが書き味は全然ダメ。調整の問題ではなく設計がダメだった。そのWatermanの暗黒時代を救ったのがル・マン100。先日、M字ペン先の調整を2本ほどしたが、やはりル・マン100はMが良い。エドソンはF、レタロンはBが良いが、ル・マン100はMが最高。これらは全て重い万年筆。Watermanは重い万年筆に合うペン先が得意なのではなかろうか?

Waterman コンコルドは軽い。ペン先の穂先は長いのだが決して柔らかくは無い。剛性が強くて穂先の長いニブは非常に調整が難しい。硬いのにクネクネするので、どう捻って書いてもどこか引っかかる感じになる。全て引っかからように調整すると馬尻になる。表面をざらつかせて書き出しでインクが掠れないようにすると、ざらつき音が共鳴するようないやな筆記音を出す。従って剛性があって穂先の長いBニブは好きではない。

写真のコンコルドに付いているニブは細字なので太字ほど気色悪いわけではない。書き味は【長時間かけて調整したこともあって】なかなか良いが、いかんせんバランスがしっくりこ
ない。Watermanと聞いただけでパブロフの犬のように、重い万年筆を持つ手になっている。そこに軽い万年筆を持つとどうしても気持ち良く書けない。

やはり拙者にはWatermanのコンコルドよりも、長原さんのコンコルドの方が向いているようだ。


2005-09-04 AM FP Waterman Concord



Posted by pelikan_1931 at 06:00│Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 | 万年筆
この記事へのトラックバック
 以前オマス・ジェントルマンを紹介したが、今回はウォーターマンのジェントルマン。どうも男性に筆記具やアクセサリーを販売する場合の殺し文句は【紳士の、、、】なのかいな?    現実社会で女性に【○○さんて紳士ね】なんて言われたらニヤついていてはいけ....
Waterman Gentleman (仏蘭西紳士)【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 05:16
 1983年に初めて自分用の高級万年筆【ル・マン100 M】を購入後、何本もの万年筆を購入していた1986年ころは地獄のような日々じゃった。使いやすい細字万年筆が欲しい!と感じていたのじゃが、買うもの買うもの書き味が悪い。試し書きではそこそこなのに自宅で書くとガリ....
EFのすばらしさを教えてくれたウォーターマン【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 05:14
この記事へのコメント
八岐大蛇しゃん

これは間違いなくコンコルドです。コンコルドはペン先に特徴があり、クラデュエートとは異なっておる。
バタシーのRef.7304とはキャップの時代が違うだけで、ペン先はまったく同じじゃよ。
既に手元に無いが、かなり大柄の万年筆じゃった。
Posted by pelikan_1931 at 2006年05月14日 16:07
はじめまして、古いところにご免なさい。
この万年筆ですが、コンコルドではなくグラデュエートでは?クリップの付き方がコンコルドとは異なります、それに写真ではわからないと思いますが大きさも異なるそうです。
バターシーペンホームに現在出品されている物にそう書かれていました。
(グラデュエートはSOLD OUT)
ちなみに私はユーロボックスでコンコルドらしき物を手に入れました、でもバターシーペンホームをみるとC/F用コンバーターを使うと書かれているのに私の持っている物はフルサイズのコンバーターを使います、なんだかよくわかりません。
万年筆インプレ広場に詳細を掲載しておきました。
Posted by 八岐大蛇 at 2006年05月13日 17:38
コンコルドの由来な・・・
フランスの航空機じゃから、フランスのWatermanが名前を冠したのでは?
ペン先の形が似てなくも無い。
Posted by pelikan_1931 at 2006年02月05日 10:15
私は軽いWatermanが好きなので、このコンコルドが手に合いそうに思われます。
直感ですが、ペンを立てて書くと気持ちよさそうです。
ところで、コンコルドの命名の由来はなんだったのでしょう。
Posted by Mr.Snake at 2006年02月04日 21:18
Centenaire26しゃんが、ル・マン100用のエボナイト製ペン芯をごっそり持っている人を発見したらしい。プラペン芯の法がインクフローがよいとその人は言っているらしいがな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年01月30日 21:27
ル・マン100のMはすばらしい。ル・マン100こそが、1983年の近代万年筆革命の火花を切った名品だと思う。
不幸にして拙者が買ったMニブははずれだったが、その不幸が現在の幸福の源であった。
最近改めてル・マン100のMニブの評価を上げた。
そういえば、初期のル・マン100のペン芯はエボナイト製だったことを発見!びっくりした。
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月04日 20:25
ペン先が、太ければ太いほど書きやすい、という私の思い込みが、
最近、きれいさっぱりとなったのは、pelikan_1931さんのおかげ。
Mへの思いが強くなっています。
特に、認識を新たにしたのが、ル・マン100、ペリカンM1000。
伸びやかで、みずみずしい書き心地。
pelikan_1931さん、ありがとうございます。
Posted by M's Dad at 2005年09月04日 20:13