独逸のPelikan社は材料の管理が甘かったらしく、よく材料やプロトタイプが社外に持ち出されていたようだ。業者に売り渡す手引きをしていた人が内部いたのかもしれない。あくまで独逸での噂だが。Pelikan社では正式に製造していないのに、部品は全て純正品という万年筆もあった。Pelikan社もその部品が純正品であることを正式に認めたらしい。それはPelikan M400 Demonstratorで、初代ペリスケに14Kニブが付いて独逸国内に少量流通した。実はもう一箇所違う部分があるのだがこれは秘密にしておこう。ペリスケはあくまでも日本市場だけの為に作られたはず。それを独逸国内で正規品として売るはずが無い上に、14Kペン先付だ。ペリスケは金鍍金ペン先。ある販売店が材料の提供を受けてアセンブルしたもの。一時、独逸の販売店の間でこれに対して良識を云々する議論が戦わされたと聞いている。ペリスケは写真のM200 Demonstratorの先代モデルで国内で5000円だった。同じペン先が付いたM200が1万円だったことを考えると、破格値。海外では100〜200ドルで取引された。M400 Demonstratorは400ドル弱の高値で取引。持っているが写真掲載は控える。
M200 Demonstratorになって1万円に値上がりし、しかも限定品扱いでアメ横でも4割引ではなく3割引きになった。拙者は10本ほど買って海外の友人にプレゼントした。非常に喜ばれてお返しにすばらしいものをいくつもいただいた。
海賊品はコレクターに取っては魅力的だ。万年筆は小さな部品の集まりだけに管理は非常に難しい。プラチナでもUSA向けに出荷したはずのスクリプト用ニブ付が手違いで、国内市場に並んででいたことがある。【こんなもの国内では売ってないよ】とプラチナの企画の人に言われた時、そこのデパートのショーケースの中にスクリプトが展示されていたことがある。速攻で買った。こういう会社好きだなぁ。
メーカーには被害者妄想がある。客は何か難癖つけて会社を脅そうとしている!という感覚で商品を作っているのではと思うことがある。セーラーから大型のコンバーターが出ないのも、各社のペン先がどんどん硬くなるのもそのせいだろう。万年筆愛好家は万年筆製造会社に対して文句は言わない。出来が悪くても作ってくれるだけで感謝しているから。万年筆に愛情を持ってない人がクレームを言う。それに合わせてメーカーが製品を改造していったことが万年筆愛好家を失望させる万年筆が増えてしまった原因。
そこに気付いて欲しい! そういう想いでこのBlogを立ち上げた。
わかってください万年筆メーカーさん。我々こそが皆さんの味方です。