Montblanc シリーズ 【その2】 84
Montblanc No.84は、2桁シリーズの中で一番人気のあるNo.74の胴体をロールドゴールドにしたもの。金貼大好きの拙者としてはたまらんな。黄色いインク窓もボディの色にマッチしている。
ペン先はMだが、インクフローが非常に良いために、書いていて【気持ちえ〜！】と感じさせてくれる。実はNo.74系が好まれるのも、このインクフローの良さが原因している。構造上はボトルネックがあるペン芯構造だが、非常にインク保持力が良い内側フィンがその欠点を補ってあまりある効果を出している。
決して安い万年筆ではないが、持っている満足感は相当なものだ。実はＰｅｌｉｋａｎの520NNも持っている。こちらも全身ロールドゴールドだ。この2本も【どっちがスキでしょうか！】と選択をせまられると相当に困る。全体的な美しさは520NNが上だが、日常的に使うならNo.84の方がサラリーマンにとっては楽だ。手入れも簡単だし、、、ま、結論は言えないなぁ、、というか結論は無いだろう。どっちもスキという以外には。
1960年から1970年の間に販売されていた。その気になれば高校生の時に出会っていたかもしれない。当時の拙者はインクには興味があったが、万年筆はどうでも良かった。写真部の部長を高校生の時にやっており、フィルム現像液のD-76やD-76Rなどは自分で調合して、秘伝のタレのようにD-76にD-76Rを足しながら中学校から足掛け４年間使い続けていた。こちらは原液系。
希釈はD-96の希釈、ドイツ製で薬の壜入りで購入した希釈専用のロジナールなどを使った。出来合いの現像液もドイツ製のアトマール、フィルムはイルフォードHP4が中心だったな。そういえば現像液もドイツ製を良く使ってたんだ、、、当時の記録は全て残してある。
カメラはニコンFとミノルタオートコード�靴世辰拭�どちらも露出計がついていなかったので、セノガイドという回転式の露出計を使っていた。これがおそろしく正確で、その後もTTLの露出計なんぞクローズアップと望遠でしか使ったことが無い。広角はセノガイドが一番！といってももう売っていないんだろな。
現像液を秘伝のタレ化した癖は今ではインクに適用されている。ドロドロのインクに吸入した量＋アルファを足して、栓を緩めて保存しておく。そうすると次回吸入時点までには全体量が減ってちょうどて良い具合に濃くなっているというわけだ。たまに酔って失敗することもあるが。
Posted by pelikan_1931 at 06:00│
Comments(27)│
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そうか
centenaire26しゃんのblogに出ていたNo.94はkugel_149しゃんのところへ里帰りしたものかな？ どうこの推理？
どういたしまして。No.84は字幅によってはNo,２５６より良いからな。
こちらも調整有難うございました。
イカペンのインクフローを堪能しています。
書きやすいペンはNo.256だけではないとつくづく感じています。
改名も考えようかな。
いつでも来られよ。しかし、無料ではないぞ。
８４のＢをゲット！ 良い！
ただ、少々ひっかかりがあり、現在は２５６と１４６に負けている。そのうち師匠になんとかお願いしたいものです。
奇跡かぁ。すばらしいなぁ。
よかったですね。＞塩天丼さん
塩天丼さんって万年筆を深く愛するタイプの人だけど、だんだん増えていません？「これだ！」が。(^_^)
家宅捜索令状の発行も間近どすな。
塩天丼しゃん （いやぁ、ゴロが良い）
今回の手術は奇跡ですな。あんなにうまく元に戻せるとは！ヤットコなどのプロの道具を使わず、スキマゲージだけで直せた！
国防婦人軍が竹やりで勝つ！ようなもので奇跡ですよ。
その後の猫背直しは理論どおり。ただし筆圧の強い人が書いたら一発でペン先を曲げてしまう。
あまり貸さないほうがいいどすぇ。
そうそう、百恵ちゃん万年筆と上のほうで悪口を言っていたM750についていた18CのバイカラーのBニブを、カモノハシ研磨の要領で削ったら【ぼっこうええ】書き味になった。
これも山の上ホテルでのセッションのおかげ！
しかし、山の上というより丘の上程度の場所にあるが、、、
先日、ニブの先が新巻鮭の鼻先のように曲がってしまった＃74をpelikan_1931さんに修理していただいたのですが、曲がったニブが元に戻っただけでなく、信じられないほど柔らかい書き味になって戻ってきました。細字なのに、書き味がすごく良いのです。ツボ押し棒での「猫背」の矯正というのは、こんなにも効果があるものなんですね！ 子供の頃、姿勢が悪いとよく叱られたものですが、人も万年筆もまさにその「姿勢」が大切なんだなぁと痛感いたしました。pelikan_1931さん、ありがとうございました。
さて、本題。「開かずたわむ。これが縦に強いと感じるヒミツでしょう。」というご指摘も「開いたものが戻ろうと閉じるときの勢いや、ペン芯から離れてたわんだニブがペン芯にもどるタイミング、その双方が重要だと思っています。」とのご指摘も「さすがに鋭い！」と感じました。ご指摘いただきました冶金物理的な原因と同時にやはり形状の特徴もかかわっているのではないでしょうか。二桁シリーズのニブは、茶道で用いる「茶杓」のような独特な形状を持っているために「縦書き」の方が書きやすいと感じさせるのでは思うのですが、いかがでしょうか？
「紅人」というHNが頗る評判が悪かったため、改名しました。「塩天丼」はshio-ten-donとちと長いので、これからはつづめて「塩」か「salt」と名乗ろうかな。いずれにせよ「地の塩」となれるように精進いたします（笑）。あぁ、皆さん、「あのお店」に行かれたんですね！僕を置いて（泣）。今朝、そのお店がテレビに出てたので、ビックリしました。僕も麺屋さんに行きたかったな・・・。
＞あと二回
お供致します。(^_^)
＞食通「塩天丼」さん
しかも「おいしい」とか「やっぱこれだ」とか、すぐに言わないところがニクイんですよね。
「で、どうだったのよー？」 「えぇ、美味しかったですよ」とアッサリ塩味。
そこで復讐をするために、塩さんが帰ったあとに、残ったメンバで塩で食す麺屋さんに夜中行ったのどす。
お味？ まぁ、美味しかったですよ ＞塩天丼さん (^_^)
「山の上ホテル」という響き、
なんとなーくだけれど、モンブランに通じませんか？
頂上を極めた者たちが、
瑣末的なことは忘れて、
余裕の表情で、
呵呵大笑しながら、
大いに万年筆談義に花を咲かせたいものです。
ペリカンもいいけれど、シェーファーやパーカーもいいけれど、
不思議とモンブランがみんな好き。
開高健さんは、金ペン堂の最寄のホテルだからというだけで
山の上ホテルを選んだのではなかったようです。
さすがのグルメ、グルマンの開高さんも「塩天丼」は知らなかったなぁ。
発案者は、M's Dad しゃんです。
塩天丼！ 楽屋受けは最高だった。
天下の山の上ホテルで最高の食事処、天ぷら【山の上】の方々も驚く通ぶり！ ただものではありません。
甘汁、辛汁、塩の三種類を制覇して初めて通となる！
あと二回行かねば、、、
最新情報 (^_^)
＞紅人さん
なんと「ベネディクト」って読むんですって！ 読めんよ〜 ムリあるよ。インテリはこれだからイヤなんどす〜。
で、コメンテーターの会で決まったのが「塩天丼」という新名称。
これは「しおてんどん」と読みます。(^_^) ｿﾉﾏﾝﾏ
良かったね。塩天丼（旧姓：紅人）さん。高感度UPどすよ。
これからもどうぞよろしく。
こうやって、２桁シリーズの相場が上がっていくのか、、、
拍車をかけてしまおう。
ペン先の曲がってしまった紅人さんのNo.74を直したのだが、いたずらして猫背を矯正してみた。ツボ押し棒での矯正。
もし過去にこの書き心地を経験していれば、２桁番台を好きになっていたろうと感じている。
おっしゃるとおり個体差が大きいのだろうが、個体差は矯正出来る事を発見したと感じてる。
さあさあ、生贄はどこじゃ？
直前に使ったのが現代のM750についていた18CのB。これを調整してましにしたが、曲げ直しのNo.74と比べると、まるで定期購読付録の百恵ちゃん万年筆とONOTOを比べているよう。
こりゃ、ひょっとすると現代は萬年筆文化の危機かもしれませんぞ。
ペン先じゃなくて、曲がった板じゃよ。素材だけ比べれば。
＞必ずしも・・・ >M's Dadさん
言い換えます。(^_^) たわみと開きのバランスの差。
つまり言いたい事は同じなのかも。
>特に紙に当たるエッジの感触
はい。同感。それって重要ですよね。
某エッセイの頁(^_^)で「線のピント」と表現しているのもそこいらがキーだと思います。
紙を押していると思うのです。「紙を捉える」と言い換えてもいい。そこいらのヒミツが知りたいのです。
紅人さん
おまちしておりました。
所有されている未調整の万年筆を、
ぜひ、一日も早く、pelikan_1931 さんに調整してもらってみてください。
書きたいことが山ほどにふくれますよ。
stand talkerさん
「開かずたわむ」のが必ずしも…。
開く度合いと、たわむ度合いとが、
絶妙な度合いのニブがあると思われます。
開いたものが戻ろうと閉じるときの勢いや、
ペン芯から離れてたわんだニブがペン芯にもどるタイミング、
その双方が重要だと思っています。
正直言うと、いままでモンブラン２桁シリーズは、
●２シリーズ、●４シリーズあわせて、80本〜90本書いたことがありますが、個体差が著しくあるニブだとおもいました。
同一のインクフローだという仮定で言えば、
切り割が開いたときの、イリジウムの左右の面の、
特に紙に当たるエッジの感触が鍵だと思うんです。
紙に当たり続けている時のインクの供給が素晴らしいのが
２桁シリーズのような気がするんです。
＞紅人さん
遅い！。待ちくたびれた。嘘々(^_^)
紅人さん、これって「べにひと」と読む？ ベニジン？ コウジン？ 狙って「くれないびと」でしょーか。
紅さんの縦書き横書き理論は面白いですよ。前から思ってたけど。
その路線、発展させてください。
「日本人のニブ」の設計が育つかものう。 ←pelikan_1931 さんのモノマネ (^_^)
おっしゃっているのは、やはりニブの設計にあるのでしょう。
開かずたわむ。これが縦に強いと感じるヒミツでしょう。これには紅さんの万年筆の持ち方、すなわち素直な体躯並行のペン先がそうさせているのでしょう。
この推理、いかが？
あのNo.94でしたか！
あれはすごいのぅ。ペン先も胴体も。
拙者の場合は生涯の伴侶と思ってたものが簡単に他人の伴侶になっておるがの。
やっと参戦しました。なかなかいろいろと気忙しく、遅れに遅れて申し訳ありません。私もモンブラン二桁シリーズを愛用しているので、こちらに書かせていただくことにしました。M's Dadさんの＃94をお嫁に迎えた者です。我が家に来てからというもの、ほとんど毎日、私の手に握られています。先日、pelikan_1931さんにも質問したのですが、二桁シリーズは横書きより縦書きの方が書きやすいような気がします。元々、モンブランはドイツの会社ですから、欧文を書くためにニブが設計されていると思いますので、縦書きより横書きの際に、書きにくい訳がないのではと思っていたのですが、やはり縦書きの方が滑らかに書けるようです。M's Dadさん、＃94は私が「生涯の伴侶」として大切大切にします。
名古屋 off会ですごい書き味のNo.14に出会った。
B,BBのペン先であれば、No.14系列は見違えるような書き味にすることは可能ですぜ。
モンブラン2桁シリーズの、下一桁４シリーズだけが、
あたったことのない唯一の万年筆。
これこそは絶妙な書き味と思っても、
最後まで愛してみようと思える1本とは出逢ったことはなかった。
一時期94を手に入れたときに、理想の太字をつけて、
やっと出逢えたぁと感涙を流したが、
お嫁に出さざるを得なくなり…。
拙者の理想は分解しやすい万年筆。
皆掃除したくない？ピストンの裏側にまわったインクや水滴？
拙者は許せんのよ。Pelikan 100Nのような機構が良い。
でも大きさはM800トレドで、鏡面仕上げはM700トレドで、ペン先はpfマーク付３Ｂニブ。長さはM1000ほど。キャップはプルーストみたいに後ろにねじ込み式。
ペン芯は50年代初期のNo.149
吸入量は2CC程度、、、、あ〜！ なんだかわけがわからなくなってきた！
pelikan_1931 師匠
ありがたいお言葉、もったいのうございます。
これからも自分の眼で見、自分の頭で考えてまいります。
迷った時にはお導きの一言を頂きとうごうざいまする。
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種々の機構を細かく分析し、その利点欠点を見極めることができれば、これからの理想の万年筆が見えてくると思っています。まずは故きを温ねたいと思います。
ウイングニブ、インクビュー、バキューマティック、シュノーケル、ねじ込み式尻軸、そんなかつてのアイデアを現代的に活かせないか。日本人の手に合った軸形と軸長は？ 重量とバランスは？
要素は有限。可能性は無限。
僕は理想の万年筆には、まだその誕生の余地があるように思えてなりません。
皆さんと理想を語り合いたい。ずっとそれを待っていたような気がします。
上のベロはペン先に密着していないと思っている人がいる。そういう人は実際にインクを入れて筆記していない人だろう。
ベロとペン先の間には相当広い間隔があるから。
ただ、インクを入れると、ハート穴のすぐ後ろまではベロとインクとペン先が一体となっている。
従って、おぬしの説が正しいのよ。
pelikan_1931 さん
#84いいですよね。でも#82につい手が伸びてしまう事が多いかもです。
質問があります。ニブの構造についてです。
ウイングニブ、なかなかの構造だと思っています。筆圧がかかるとペン芯自体もかなりたわみペン先の上部のベロにペン先が近づく。（しかもペリカン系の開くたわみ方でなく、まっすぐ上にたわむのがなかなか良い設計）
つまり筆圧の強弱があっても、インクがペン先の上下から供給さているのでインク供給が良い（うんと筆圧が強く書いてもかすれない）、と思っているのですが「上のベロは関係ない」という話も聞きます。
実際、#74のボディ先端部をカットしてしまい、#256のようなペン先の容姿に改造している仲間がいます。機能的には問題ないのかな？と。
どう思われますか？
