2005年09月20日

パーカー混乱期の名品 Parker 65

記録的大ヒットを飛ばしたParker 51以降、Parker 75の評価が定まるまで、Parkerはいろいろな試行錯誤をしている。拙者もよく知らないので、聖書を元に年代を整理してみた。

1939年   51 開発完了
 : パーカー社創立51周年に開発完了
1941年  51 発売     :  ブラジルでのサンプル出荷時の悪評点を改良して米国で発売
1942年   51 主力へ! : 発売当初はバキュマティックの添え物だった
                 なぜFooded Nibにしたか? 速乾性インクを同時に発売
                 Foodedだから乾かない!を売り文句に爆発的ヒット
                 すなわちインクとのJoint Marketingが受けた!
1947年 51 Demi発売 : 小型サイズ
1948年 51 新型発売  : Photo-fill filler(中押し式)に変更
1956年  61 発売     : ヒットせず、、、
1960年  45 発売     : 初めてのカートリッジ式 → 61や51コンバーチブルにも適用
1962年 V.P.発売    : Very Personal
1964年  75発売     : 創立75周年に発売! Parker 51とは定義が違う
1969年 65発売     : 65は61のバリエーションとして発売。ペン先は75に似ているが、、
1970年  T-1発売     : チタン製 1年で発売中止

Parker 65のペン先がParker 75と似ていることから、Parker 65がParker 75の先行製品と誤解している人も多いが、Parkerの製品番号には一貫性はない。Parker 51とParker 75は起点を創立年としているが、開発終了の年が何年目?というのが51で、発売が何年目?というのが75。65にいたっては意味不明、、、どなたかご存知だったらいわれを教えて欲しい。

聖書では、65は英国Parkerの頁で紹介されている。また、Parker 75と同じペン芯周辺素材を使っているのでParker 61よりもインクフローが良いと書いてある。
これには納得。Parker 61はあまりのインクフローの酷さにたたき折った経験がある。なんせ繊維にしみこんだインクがペン先に供給されるわけだからな。
それにひきかえ、Parker 65は非常に良いインクフローだった。また、Parker 75と違い、ペン先と首軸との段差が無いのでデザイン的には美しい。大好きな万年筆だ。
垢抜けたデザインという意味では1940年以降のParkerでは最高ではないかと思う。
ただ、販売時にペン先を取り替えて、顧客の好みに合うペン先と軸を組み合わせられる!というParker 75の【販売店に取っての在庫リスクの少なさ】、【顧客にとってのボディ素材の豊富さの魅力】という点で、75にはなれなかったようだ。
それとParker 75のコマーシャルの巧みさ!広告の極意は機能や品質の訴求ではなく、顧客の憧れに訴えかけることが一番!と知らしめてくれたParker 75の広告戦略にはうならされる。


2005-09-20 PM  Parker_65_Blue



Posted by pelikan_1931 at 18:00│Comments(16) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
この記事へのトラックバック
パーカーのT-1は世界初のチタン製万年筆であるが、あまりにコストがかかりすぎたためか、1970年に発表されて1971年には製造中止になってしまった。その後を追うように発売されたのがファルコンで、ステンレススティール製の軸とペン先だった。T-1がどちらかといえばずんぐ....
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Parker VP の VPはVery Personalの略。Parker 75と同じく、ペン先が自由に回転し、一番筆記しやすい位置にセットできるのが売り物。誇らしげに角度まで刻印されているものもある。【でも、首軸が丸ければそんなこと必要ないんじゃありませんか?】という突っ込みを誰も入れな...
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この記事へのコメント
ここで拙者が、【館にグリニッジがあった】と書いておるが、数待つには拙者の持ち物になった。そして My Pen Of The Yearとなったのじゃ。
Posted by pelikan_1931 at 2006年01月31日 22:04
パーカー75はそれなりに高価だったので、ややグレードの低いモデルが欲しかったんじゃろう。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月23日 10:43
パーカー65はパーカー75よりも前に作られていたと思っていました。年表を拝見すると5年も新しかったようです。
その割りに目新しいところが無いです。
このモデルの必然性がよくわかりません。
Posted by Mr.Snake at 2005年12月23日 04:42
拙宅では猫の餌食か、、、

嫁と同じく獰猛なメスが4匹と羊のようにおとなしいオスが一匹
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月23日 04:35
っふっふっふ。(^_^)
スタンド、使い始めますと、あちこちに置いておくのが正しい(?)使い方だと気がつきます。(ほんとか?)

モノを書く可能性のある場所に、あらかじめ置いておくのです。結構便利。
居間に、食卓に、電話台に、和室に、もちろん自分机には4台・・・いつか嫁に捨てられてしまうかも。(僕ではなく、スタンドの方どす)

読むこと、考えること、書くことをセットで考えれば、ペンスタンドの効果は歴然です。

ヒジョーに偏った意見ですが、あえて偏ることでアイデンティティーを。。。出せんどす。(^_^)
Posted by stand talker at 2005年09月22日 22:32
では40年代以降を怒涛のように買うか!  、、、でも机は一個。万年筆はたくさん。

いっそ30本ほど立てられるスタンドでも作るかな。
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月22日 19:52
追加です。

 40年代以降のスタンドにインクが落ちてしまうものは見た事がありません。気密性が高まって、スタンドがキャップの役目を果たすからだと考察しています。漏れるやつ、見たいです。(^_^)
Posted by stand talker at 2005年09月22日 17:15
>インクが抜ける
 昔のものにそういうのあったみたいです。
 ペリカン100の時代、垂直にペンが挿されるスタンドには、下にインクを受ける受け皿が付いていました。それだけ取り外せるのです。
 スタンド工夫するより、ペンを直せ! とは言いません。(^_^) 微笑ましい努力です。(^_^) 好き。

 受け皿にフェルトが入っているものを見たことがあります。「あぁ、ペン先の保護に入れたんだなぁ。細やかな気使いだ」と思ってハッと気がつきました。ペン先は下までは届かない。ペン先保護ではない!
 そうです。インクがこぼれるから、染み込ませる対応をしていたと思われるのです。そのフェルトを水に漬けたら、青やら黒やら赤やらのインクが溶け出してきて70年の歴史を感じました。いいなぁ、怨念がこもっているようで。で、捨てました。(^_^)
Posted by stand talker at 2005年09月22日 17:13
ペンスタンドってのは、ペンを立てて挿しておくと、明朝インクが大半抜けていたりしない?

よくそういうことがあり、ペンスタンドに万年筆を挿して倒していた。使いにくい!てなわけで止めたのだが、、、
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月22日 07:19
多くの人が「最初の万年筆はパーカー」だったのではないでしょうか。
入学祝いとか卒業祝いに、もしくは父親から掠め取ったとか。(^_^)

そういう意味で郷愁を誘う万年筆ですよね。パーカー。
となると、今後の団塊の世代は退職後にパーカーに走る? 

仕事で会った社長(女性)が、僕が万年筆を使っているのを見て「これ、父の形見なんですけど、インクが固まっちゃって」とパーカーを出したのには驚きました。洗うだけで再生できて良かった。(^_^) ついでにシェーファーのPFMのインクの吸入方法もレクチャーしたのでした。(^_^)

あ、僕はそういう仕事をしている者ではありません。(^_^)
でも51以前の時代のパーカーのペンスタンドが好きです。 
↑やっぱスタンド話かっ! (^_^) スミマセン
Posted by stand talker at 2005年09月22日 01:20
パーカーはMontblancやPelikanと比べておくが深いからなぁ。

ビッグレッド、Parker 75、デュオフォールド・グリニッジ以外には見向きもしないようにしているのじゃがな。
書き味のしなやかさなら初期のソネットは捨てがたい。
そういえば館にグリニッジがあったなぁ。
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月21日 22:59
モノを考えるツールとしての万年筆、これからだと思っています。

万年筆は触媒、キャタリストとしての役割をもっと担えるはずです。
パソコンソフトの進歩が遅れている今、何かを考え表現するツールとして万年筆はもっと進歩しなくては。

パーカーの路線、ありですね。種類と数を揃えて、並べて、悩んだとき選んで、刺激を受ける。。。受けたい。(^_^)
Posted by stand talker at 2005年09月21日 22:19
言葉をつむぎ出す

いい表現ですな。頭が考えるのではなく、イリジウムが考えてくれているのかと思うほど筆が進む時があるな、たしかに。
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月21日 18:35
>イマジネーションを喚起
 それって大事なポイントですよね。
 金ペン堂さんが「何本も並べて書く」という話をなさっていました。本の対談で。万年筆と遊びながら言葉をつむぎ出す、と。
 「書斎の雰囲気づくり、演出にも欠かせない」とか「インクを入れるオアシスの時間」なんて表現もしていました。

 そういう意味で、インク窓は必須ですよね。バキューマティックは吸入していて楽しく、好きだなぁ。(^_^)
Posted by stand talker at 2005年09月21日 08:07
煽られやすい御仁じゃのぅ。
Parkerは惹かれやすいんじゃが、飽きるのも早いぞな。

Parker51が典型。初めて使ったとき、こんなにすばらしいインクフローは初めてと感動。でも1日で飽きる。変化が少ないんじゃ、、危うさも無いし完璧すぎる。
転記屋さんの商売道具には良いが、小説家の商売道具ではないような気がするがな。イマジネーションを喚起するような書き味ではない。
Posted by pelikan_1931 at 2005年09月21日 05:08
もう、だめだ。
パーカーがほしくなってきた。
eBayに行ってきまぁす!
Posted by M's Dad at 2005年09月21日 00:53