ふわふわでもないフォルカン Pilot Elite
ペントレーディング in 東京の際、ユーロボックスの藤井さんは意識して国産万年筆を出品しているようだ。コレクターの集う場所では通常のMontblancやPelikanよりは国産の方が珍しがられる。なんせ毎週ユーロに行ってチェックしている人もいるくらいなので、急に珍品がペントレに並ぶとは考えられない。ただし国産はユーロに展示していないものも多く、こういう機会にドッと出てくる確率が高い。
拙者が下のEliteを見つけたのも、ペントレの藤井さんのコーナー。ペントレでいうと、初日の午前中は、オープンと同時に周辺Goodsコレクターがダーっと(万年筆以外を)買い捲るのでてんてこまいの忙しさ。午後一番は比較的安定して、ペンクリタイム。夕方は決心した人が万年筆を選ぶので調整タイムとなる。
2日目の午前中は暇なので、相互に情報交換・歓談タイム。この歓談タイムが年々盛り上がってきている。もうあちこちでミニ集会があり、その間を飛び回りながら情報収集に余念が無い人も多い。午後になる2日間迷ってついに決心した人が、ドドっと買い始めるので最後の調整タイムとなる。拙者が自分用の万年筆を購入できる時間は2日目の午前中しかない。
拙者も当初はVintageのMontblanc、Pelikan ある種の蒔絵などに凝っていたが、最初に蒔絵から脱落(絵心が無いので評価できん)、次にMontblancから脱落(壊れてばっかりなので修理を趣味とし、コレクションからは足を洗う)、今では細々とPelikanを集めている程度だ。Pelikanは丈夫でトラブルが少ないので気に入っている。
しかし、最近ご多分に漏れず国産物が面白くなってきた。国産物で蒔絵をはずすと、面白い年代は限られてくる。しかも拙者はインク留め式が大嫌い、かつ安物ペンにまったく興味が無い。となると、比較的新しいプラチナのミュージックか#3776、セーラーの長原シリーズかキングプロフィット、パイロットの限定品とEliteとなってしまう。対象範囲が絞られるので比較的集めやすい。
このEliteはこういう方向性を決定してくれた記念すべき一本だ。この前後で立て続けにコースニブやソフトニブを入手していたが、このフォルカン付をMintで入手したことで、Eliteを中心に集めてみたいと思うようになった。そんなにふわふわと言うほどではないが、日本の高度成長を支えた硬派ビジネスマンにとっては十分柔らかく感じたことだろう。
やはり国産万年筆は時代とともに語られると欲しくなってしまう。
Posted by pelikan_1931 at 06:00│
Comments(9)│
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最近、この当時の万年筆が気になって使用が無い。作りがわるいのじゃが、その中にもどこかに工夫があると思ってな。それをしりたいのじゃ。
なんと、あのお方が・・寒い日とならないことを祈ろう。
友人はペントレで上京する決心をしたようです。相当の年配なのでそれまで足腰が持てばですが。(^_^)v
並木はん
悪いことはいわん、すぐにわかれなはれ。そして拙者に紹介しなはれ。
> 国産万年筆は時代とともに語られると欲しくなってしまう
そうなんです。しかもDunhillなんて頭に付く蒔絵物を時代とともに語る友人が近くにいるので発狂しそうです。
まとりっくす しゃん
万年筆サミット いってらしゃい。今回は夜行バスではないようですな。
hibou_vert しゃん
そんな若いころから万年筆に!
もしまだ持ってたら調整で生き返りますがのぅ。絶妙にな。
インク止めも面白いのに(面倒だけど)
それでは50年代の気圧実験にイッテキマース=========”└|∵|┐
このEliteは確か2000円で買いましたね。
黒インクを入れるとフローが悪いし、ペン先が乾きやすいしで、書き出しはまずインクが出ませんでしたね。
ペン先の種類が多かったですが、1本買うのに小遣いプラス3週間の昼飯抜きでお金を貯めて買ったので懐かしいです。
これを見ると昼休みになると飯抜きで図書館に即行った記憶が蘇ります。食べ盛りの頃にこれはきつかったですわ(;。;)。