義母の愛用品 Parker 75 マラカイト
昨年亡くなった義理の母は超派手好き。昔から一貫してオシャレだったらしい。女学生の時は台湾にいて通学はトロッコ。朝早いと服が霧で湿るので、着替えの服も持って通学したとか。
戦争中は、ほかの女性がモンペはいているのに、ツバの長~い帽子を被って白いドレスで道を歩いていて、国防婦人軍?のおばさん達に非国民!とののしられても涼しい顔をしていたとか。他人の意見にまったく無関心な人じゃった。
あるとき100本くらいの万年筆を見せて、好きなのあげるよといったところ、【これが綺麗!】といって選んだのがParker 75 マラカイトだった。日本ではあまりにグロテスクな模様と色で人気が無かったと聞いた。そもそも【緑色の万年筆はヒットしない】というジンクスが日本にはあるらしく、センテニアルも緑軸を売らなかった時期がある。緑軸でバカ売れしたのはダンテのみ?Pelikanは別じゃが。
この模様はParkerでは【Parker 75】と【Parker 180】とに適用された。ほかのモデルでは見た記憶が無い。Parkerの漆軸は金属の上に工業用漆を塗ったものがほとんど(中には本漆もある)なので、何かにぶつけたりするとポロっと剥がれる事がある。要注意じゃ。
以前雑誌で【緑色の着こなしは難しい】【緑と茶の着こなしがうまいのは巨人軍の王選手】という記事を見た。【王選手】というくらいだから相当昔じゃな。別に王さんのファンでもなんでもない。ましてや巨人軍のファンでもないが、その時から緑に対して強い執着心を持つようになった。
日本で発売されなかったセンテニアルはNYまで買いにいったし、SheafferのPFMも緑軸ばかり集めた。
緑と茶の着こなし・・・Pelikanの400NNなんぞは緑縞と茶縞が中心だが、どちらも好きだ。やはり、記事から刷り込まれた内容・・・緑と茶を着こなせばオシャレ → モテるかも? と短絡したのかもしれない。
ちなみに、このマラカイト軸を使っていて女性から声があがったのは一回きり。
【うゎ!キモイ】、、、最近のことである。声を発したのは、オシャレな義母の娘である。
Posted by pelikan_1931 at 04:30│
Comments(21)│
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万年筆
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ロブーオしゃん
昆虫の腹とは言い得て妙じゃな。
緑色の万年筆というと、ペリカンの緑縞か、シェーファーバランスを思い浮かべますが、
このパーカーはずいぶん独特な雰囲気ですね。
ペリカンの緑縞は、軸の直線部分だけが縞になっているので
どちらかというとタキシードのような整然とした品格を感じさせますが、
この万年筆は曲線部分まで含めて全面的に縞になっているせいか、
なにやら昆虫の腹部を思い浮かべてしまいました。
万年筆に興味を持って以来このサイトはマイフェイバリットなのですが、
ペリカンの400、400N、400NNについてのまとまった記事を読んでみたいと
思っています。(初めて買ったオールドのペリカンが400NNなんです)
いつかその気になったときはよろしくお願いします。
やはり10年近くの時の経過は長いの。たしか、昔は松坂屋の万年筆売場は、フレンド商会のだんなさんがやってたと思ったんじゃがな。
自宅にWatermanなどごまんとあるから見に来なさいといわれてそのままになっておった。
pelikan_1931様
上京した折に、ダメもとで行ってみましたが、やはりダメでした。
非売品であったか・・・
銀座松坂屋で、実は・・・といえば奥から出てくるかも知れんぞ。2.5万円で。
本物に遭遇しました。
考えていたよりもずっと綺麗な万年筆でした。
残念ながら非売品でした。
Mr.Snakeはん
売れないマジシャンみたいですぞ。
pelikan_1931様
マラカイト柄のネクタイは気持ち悪いですね。が、どうせならスーツも!
おそろいのネクタイ?
サーカスのピエロのようになりまへんか?
このマラカイト模様とおそろいのネクタイで、したの方にParkerの刺繍かなんかあるとうれしいです。
Parker 75はペン先の角度が自由に変えられるところが好きです。最近こういうのがすくなくなりました。
魚眼しゃん
拙者の時代は七色仮面、月光仮面、そして宇津井健が股間を膨らました衣装で有名だった遊星王子(郵政王子ではない)、8823(はやぶさ)、相当遅れてミラーマンぐらいじゃな、、、ミドレンジャーはな・・・
アカレンジャーがNo,1じゃったかな?
アカ、ミドリ、アオ、キ、モモ だったような気がするが、
桃色の万年筆ってのはあまり見かけんな。
世代によっては、ミドレンジャーのイメージから、二本め以降に購入する色、と思われているのではないでしょうか。
ヴィスコンティのように意識的に黒軸を無くせば緑も売れるに違いありません。
たぶん……
京都和文化研究所さん
いつもコメント、拝読。
『緑は 金と朱で色を染めます』って、深い話です。金と朱が混ざって緑になる?うまく想像が出来ないですが、濃密な変容の後に生まれるのですね。う〜ん。
緑軸に入れるインクを選ぶときに、参考になります。緑の底に見える「あお」であったり、残像の赤茶を思い描いていたところでした。
色の道は深淵。 えっ?インクの話ですよ...。
京都和文化研究所しゃん
さすが専門分野の薀蓄! 為になり申した。
染めとしては一番難しいんですな。
そういえば、カメラ画像を取り込んでも黒にしか見えない事が多い。
【緑】
自然の中で一番多く 人の手では 一番出しにくい・・・・・。
京友禅の世界では 草木染が基本 紫・朱・王(黄)・そして緑
緑は 金と朱で色を染めます。 一番難しい染・・・(クロロフィルでは染まらない)江戸時代 商人は 緑に染めた布で 関西から江戸まで一番難しい色で染めた布で荷をカバーし運び栄華をPR。義母はご存知だったのでは?
自然が一番似合う 【緑】緑が一番似合う万年筆 此れが 究極か? ・・・・・・。
拙者はまだ 究極にいたらず ブラック 好き・・・。トホホ〜 まだ駄目だ!!。
watarowしゃん
その緑軸(B)は拙者が狙い、同じ緑軸のMをdaikoしゃんが狙い、、、、という構図じゃな。
師匠、緑軸って日本じゃ売れないんですか?
我が愛すべき1本も緑軸なのですが....。
ブライヤーウッドと並べてみると、それは美しいのですがねー。
daikoしゃん
>でも、ときどきわざと近寄ります。
自分の娘なら良いじゃろうな。
拙者は緑と言えば青々とした水田を思い浮かべるなぁ。
まとりっくすしゃん
実は拙者のマラカイト軸には漢字がはいっている。漆軸の初年度にだけ入れられたもの。
でも模様はキモイかも。
師匠様、私もなぜか緑が好きで何本か持っております。
なんでだろうナー・・・山の手(というか山の奥)出身だからかナ・・・
そして師匠様のあの緑軸・・・ねらっておりまする。
私は最近、娘にあまり近寄ると【うゎ!キモイ】といわれます。
でも、ときどきわざと近寄ります。
小さい頃はよかったナ・・・
マラカイトのペンいいですねえ
自分でもとうとは思わないですけど
「キモイ」はかわいそうです・・・(;´Д`)ウウッ…
ラピスももとうとは思わないですねえ 石好きなのに