2005年12月14日

ヴァーグナーにささげる研究会の発足宣言5

2005-12-14 AM WAGNERPelikanは1832年にカールホルネマンによって設立された小さな絵の具工場がはじまりだった。設立から10年後にハーノーバーの近くに移ったと記されている。1863年にギュンターヴァーグナーが工場に参加し、1871年には会社を買い取った。おそらくこのときにギュンターヴァーグナー社と名前を変えたのじゃろう。これから何度かに分けて、Pelikanの社史と思われる文献に掲載されている写真のいくつかを紹介する。
社史には1838年から1938年までの内容が書かれている。バイブルと若干のズレがあるのが面白い。
Pelikanの最初の万年筆は1929年のPelikan Fountain Penであるが、本当の意味でのペリカンの代表的万年筆第1号はPelikan 100であり、それは1930年に発売されている。

写真の一番下を見て欲しい。ギュンターヴァーグナーは1930年に他界している。ギュンターヴァーグナーは科学者ではなく、化学者だった。すなわちインクや絵の具などの専門家だったのじゃろう。経営者としての才能にも恵まれたギュンターヴァーグナーの死の年に生まれたPelikan 100。これはまさにギュンターヴァーグナーの生まれ変わりとも言える万年筆じゃ。

 ギュンターヴァーグナーの紋章はPelicanが巣の中で血を吸っている図柄で、彼はこの紋章を製品につけることとし、1878年に商標登録した。ただし、ブランドはPelikanとし、血を吸っているというよりも4匹の子供にえさを与えている図柄になったようじゃ。これ全て憶測どす。

 このblogを書いている競作者で集まって話をすると、ネタに追われる話題が良く出る。ネタ提供につまってしまうと、本来最も楽しまなければならない執筆者が苦しくなってしまう。これでは長続きしない。そのためには、もっと話題を集めよう!目的意識を持って騒ごう!楽しもう!そして食おう!飲もう!となった。

 そこで萬年筆研究会【WAGNER:ヴァーグナー】を発足させることになった。名前はstand_talkerしゃんの電子辞書をaurora_88しゃんがランダムにたたいたら【Wagner】と出てきたから。GUNTHER  WAGNER好きの一団にはぴったり!ということで即決。今後月一回、とりあえず東京で研究会を開催し、その場で、研究発表会や調整実習、情報交換、トレードなどをした後で、宴会に突入というパターン。初心者からマニアまで、少しでも高みに行けるように努力する事が目的。より楽しい万年筆の蟻地獄にいっしょに落ちていくのじゃぞ!

 来年1年間の日程についてはkiyomiさんの部屋で発表予定。既に万年筆関連の他のイベントとの調整をある程度した日程となっておるのでお楽しみに。

 第一回目は2006年1月14日(土)。 幹事はゑでぃしゃん!  意図を勘違いして仮装パーティーなどを企画せんようにな。


Posted by pelikan_1931 at 05:00│Comments(13) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 | 情報提供
この記事へのトラックバック
 左のペリカンマークは、Pelikanの社史もどきの本の表紙の一部じゃ。子ペリカンは4匹いて、母親が子供にえさを与えているように見える。決して血をすすっているようには見えない。 ペリカン鳥が母性の象徴ということで、この図柄を選んだのであろうが、この図柄がペリカン...
ギュンターヴァーグナー社のぺりかん鳥【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 21:04
 左は昨日のコメントで予告した、Pelikan のロゴの推移。やはり時代とともに少しずつ図案化されている。最初のロゴはやけに生々しい。 つい最近までロゴは右下のじゃった。1938年の時点で既にこうなっていたとは驚き。戦後ロゴが変わったのだと信じていた。右下のロゴには....
Pelikanのロゴの変化 〜1938年まで【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 21:02
 今回もPilikanの社史から、Pelikan 100が出たころの時代を紐解いてみよう。社史に出ている写真を見ると1枚を除いて非常に平和なものが多い。お昼休みに外の芝生に座っている女工さん、教室で化学を勉強している新入社員。 そんな写真の中に、研究室と事務部門の写真があ....
1938年の GUNTHER WAGNER【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:56
 ペリカン社の社史の中で、一枚だけ現代から考えれば胸が締め付けられるような写真がある。当時は時代の流れの中で、ペリカン社にとって非常に名誉な事だったのだろう。だが・・・・ この画像はあまりに悲しい。ここに写っている人々はペリカン社の人々。女性も写っている...
母性の象徴 ペリカン との ギャップ【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:50
 写真は1938年ごろのペン先にスリットを入れる作業の写真で、Gunter Wagner【Pelikan】社の社史に掲載されていた。ペン先を手に持ったまま切割する?そんなんで精度が出るのか?ウソだろう!など色々な意見がでた。本当かいな? 少なくとも写真はヤラセであろう。  ...
ほんまかいな? ペン先の切割り映像【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:46
この記事へのコメント
ギュンター・ヴァーグナー氏の娘婿が会社を継いだんですね。その彼がPelikan 100の生みの親なんでしょうね。
Posted by 黒船 at 2006年01月05日 23:15
298しゃん

まんま、WAGNERどす。独逸ということで英語表記なしにて候。
まずは、名称を決めてそれを頭文字にして会の名称を考えるっちゅうのがよろしいかと。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月29日 12:13
萬年筆研究会【WAGNER】の正式英語名称はどうします?  あるとかっこいいのですが・・ 
Posted by 298 at 2005年12月29日 10:06
人は悩みを解決しようとしても研究する。
書き味を良くしたいと・・・・ペンを潰すのも立派な研究じゃよ。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月22日 04:41
ペリカンは好きですが、研究しているテーマは?と問われると回答に窮してしまいます。
Posted by 黒船 at 2005年12月21日 20:51
ヴァーグナー研究会は、そもそも世の中に役に立たない事を勉強するという名目で集まるだけじゃからな。
研究とは人にテーマを決められるものではない。
自分の好きなテーマを掘り下げるものじゃ。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月14日 23:36
師匠
 ゲゲッ!
 産学共同プロジェクトに参加できるような研究者でなく、
 名もない小さな実験大学で、あんまり世の中に役に立たないような
 研究に没頭している研究者が似合ってるように自分では思っていますが。
 あるいは、高名な学者たちには馬鹿にされているのだけれど、
 ひょんなことから言ってることが実は正しかったような学者の役とか。
 この手の学者は、たいてい、実際には、一生、うだつが上がらないもの。
Posted by kugel_149 at 2005年12月14日 22:25
kugel_149しゃん

研究会には研究する側と勉強する側があるが、あんしゃんは研究するがわじゃからな。

Posted by pelikan_1931 at 2005年12月14日 22:16
師匠&みなさん
 いよいよ賽は投げられた、わけですね。
 「濁った水の流れつつ澄む」の心境で参加させていただきます。
Posted by kugel_149 at 2005年12月14日 22:04
stand_talkerしゃんも電子辞書を通じた運命共同体ですからな。
ヨロピク。
目標は全めーかーのM&Aと行こう。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月14日 20:05
aurora_88しゃん

行きがかり上、名付け親になるので、責任重大じゃな・・・と言ってみる。

落ちて高みに行く・・いい表現ですな。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月14日 19:49
研究会発足、おめでとうございます。
パワーをつけましょう。(^_^) メーカを動かせるような。(^_^)
Posted by stand_talker at 2005年12月14日 13:15
祝、研究会発足。

どんどん落ちて、高みに行けるといいなあ。
Posted by aurora_88 at 2005年12月14日 13:07