Pelikanのロゴの変化 〜1938年まで
左は昨日のコメントで予告した、Pelikan のロゴの推移。やはり時代とともに少しずつ図案化されている。最初のロゴはやけに生々しい。
つい最近までロゴは右下のじゃった。1938年の時点で既にこうなっていたとは驚き。戦後ロゴが変わったのだと信じていた。
右下のロゴには、母ペリカンの覚悟なんてのは無く、単なる図案となってしまっている。やはり本の表紙にもなっているもの、すなわち、左下のロゴが良いな。
Montblancはモンブラン山の頂の雪の形にこだわり、雪マークをロゴとしている。今後ともコレを変える可能性はないじゃろう。デザイン的にも垢抜けていて、時計の竜頭のデザインにも使える。シンプルじゃからな。
一方、だんだんとシンプルになっているとはいえ、Pelikanのマークは複雑すぎてデザイン的なものにロゴを使いにくい。一方でクリップにペリカンの顔をなぞらえるなどの細工は雪マークでは出来ない。
やはりデザインの世界は奥が深いようですな。
さてもう一枚の写真は・・・インク製造過程を写したものじゃ。おなじみに4001というマークが貼りつけられているのは、どう見ても樽。木製の樽としか考えられない。とするならば、同じ樽に別のインクを注入することなんぞありえないじゃろう。インクが混じる事故があれば大騒ぎじゃからな。
しかし、ハイテク商品のインクが昔は、ビールと同じように樽に貯蔵されていたとは驚きじゃ。
それにしても塵一つ無い工場。これがPelikanの品質の根源じゃろうな。
Posted by pelikan_1931 at 06:00│
Comments(16)│
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Pelikanは1832年にカールホルネマンによって設立された小さな絵の具工場がはじまりだった。設立から10年後にハーノーバーの近くに移ったと記されている。1863年にギュンターヴァーグナーが工場に参加し、1871年には会社を買い取った。おそらくこのときにギュンターヴァーグナ...
ヴァーグナーにささげる研究会の発足宣言【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 21:10
左のペリカンマークは、Pelikanの社史もどきの本の表紙の一部じゃ。子ペリカンは4匹いて、母親が子供にえさを与えているように見える。決して血をすすっているようには見えない。 ペリカン鳥が母性の象徴ということで、この図柄を選んだのであろうが、この図柄がペリカン...
ギュンターヴァーグナー社のぺりかん鳥【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 21:05
今回もPilikanの社史から、Pelikan 100が出たころの時代を紐解いてみよう。社史に出ている写真を見ると1枚を除いて非常に平和なものが多い。お昼休みに外の芝生に座っている女工さん、教室で化学を勉強している新入社員。 そんな写真の中に、研究室と事務部門の写真があ....
1938年の GUNTHER WAGNER【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:56
ペリカン社の社史の中で、一枚だけ現代から考えれば胸が締め付けられるような写真がある。当時は時代の流れの中で、ペリカン社にとって非常に名誉な事だったのだろう。だが・・・・
この画像はあまりに悲しい。ここに写っている人々はペリカン社の人々。女性も写っている...
母性の象徴 ペリカン との ギャップ【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:51
写真は1938年ごろのペン先にスリットを入れる作業の写真で、Gunter Wagner【Pelikan】社の社史に掲載されていた。ペン先を手に持ったまま切割する?そんなんで精度が出るのか?ウソだろう!など色々な意見がでた。本当かいな? 少なくとも写真はヤラセであろう。
...
ほんまかいな? ペン先の切割り映像【万年筆評価の部屋】at 2006年04月13日 20:47
今考えれば、大掃除、ボロ隠し、写真修整のオンパレードじゃろうな。
師匠、どうでしょう? やはりこのあたりの綺麗さもあやしいでしょう?
このあとに出てくるイロイロな写真を検証した結果、この樽も綺麗すぎるような気がします。撮影の前に相当清掃したのでしょう。
会社のロゴにしたのは、戦後であっても、製品のロゴには新しいマークを使っていたんじゃな。不思議!
私の持っている持っている100Nは、すべて右下のマークがついています。持っているペンは全部キャップのリングが一本で、緑本によると1949-1954製造と100Nでは後期のペンです。逆に左下のマークのついたペンは見たことがありませんが、同じく緑本49ページの画像を見ると左下のマークもあったようですね。
一方100では、右下と左下の両方のマークを見たことがあります。
右下のロゴは、設立100周年を記念して1938年にデザインされたそうじゃ。トレードマークになったのは1957と記載されておるが、デザイン自体は1938年に終わっていたそうじゃ。このデザインのPelikan 100や100Nも存在するらしい。
黒船しゃん
工場の管理がしっかりしていれば、これくらいの状況は続けられますぞ。独逸品質管理は徹底した【綺麗好き】文化に根ざしているからな。
インクのしみもついていない樽というのは怪しいです。まだ本格生産に入る前に撮影したか、修正したかですが、修正跡が見られないので、前者だと考えられます。
298しゃん さすがの行動力ですな。
まずはインクのテイスティングの作法でも考えねば・・・
>2005物のラブレターインクと2006物のラブレターで・・
2006年もラブレターインク絶対出してー!! とブティック関係者にお願いするとき、年号いれるアイデアは進言しました。 中味の改善とか瓶の変更もあるとサプライズですね。 (笑)
stand_talkerっしゃん
この社史もどきの資料は、まだまだ紹介して行きますが、中には編集者としてしかたなく入れた写真もあります。
それにしてもそれぞれの写真の味とピントに圧倒されています。コーティングがまずいレンズで写した写真の美しさ、暗部のトーンの美しさはすばらしい。印刷でこれなら、本物はどうだったのか・・・それこそ見てみたかった。
い、いや、インクの管理ではなく、有用な資料についてです・・・(^_^)
話は変わりますが、インクは万年筆とはちょっと離れた分野、ケミカルの分野ですから、聞いたこともないノウハウがいろいろあるのでしょうね。。。
某メーカのインク担当者とお会いしたことがあるのですが、インクとしての理想にはまだまだ遠い、とおっしゃっていました。
298しゃん
その発想おもしろい。
インクにもそういうのがあると面白い!
2005物のラブレターインクと2006物のラブレターで、発色やインクフロー、香り、耐水性を比べるなんて最高。
stand_talkerしゃん
こういう仕事がしたいって・・・インクの管理どすか? おぬしの場合すぐ飽きそうですがな。
この樽、五右衛門風呂にしても大きそう!
天候に恵まれてxx年もののロイヤルブルーはなかなか円やかな発色ですなぁ とか・・ ボージョレー4001- 2005年は何ともいえないい色ですなぁ なんて (笑) 案外・・特別な酵母菌のようなもので品質を安定化する超ハイテク設備 いろんなこと想像させてくれる不思議な樽ですね。
すごい資料ですね。まいったなぁ。こういう仕事がしたかった。(^_^)
この樽、欲しいなぁ。(^_^)