インク製造工程は高度の企業秘密だと考えていたが、この資料では製造ラインの図示と写真を掲載している。いやぁ、太っ腹!
漠然とは知っていたが、インクの材料は【タンニン酸】【没食子酸】【硫酸第一鉄】が基本。それらを溶解、仕込み、貯蔵して安定させ、インク壜に詰め込みわけじゃ。ペリカンでの工程写真では、 No.1 No.2 No.3 に相当する。レッテルを貼るのがインク詰め後というのもいっしょ。戦前からほとんど変わっていない確立された製造工程なのであろう。
1962年の段階での商品ラインナップにマーカーが入っている!と驚いたのじゃが、ラインマーカーではなく、マジックインキのことじゃった。スワン・スタビロが得意なラインマーカーかと思ったが、時代がちと違った・・・。マーキングペンを記標インクと名付けてある・・・・ベタな名称じゃな。
それにしても自動記録計用インキ・・・・おそらくは地震計などに使われるものかな? スライド用インキ? これはずいぶん考えたがOHP用のフォイルに書き込む為のペンと見た。
やはりパイロットの自慢はブルーブラックインキ【タンニン酸鉄インキ】なのじゃろう。ちゃんと別項を設けて記載してある。以前はパイロットのブルー・ブラックのカートリッジは銀色の袋に入って売られていた。劣化を防ぐ為だが、ずいぶんと手をかけて作っているなと感心した記憶がある。
パイロットのブルーブラック、プラチナのカーボンブラックは世界に誇れるインキじゃと信じておる。
下に、過去の会社案内の記事をまとめておく。流れで一挙に読むとまた違う味わいがある。
パイロット会社案内【その1】 パイロット会社案内【その2】 パイロット会社案内【その3】
パイロット会社案内【その4】 パイロット会社案内【その5】 パイロット会社案内【その6】
パイロット会社案内【その7】 パイロット会社案内【その8】 パイロット会社案内【その9】