2006年08月14日

ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その4−1

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 このParkerのカタログは非常に豪華なものじゃ。上質のケースの中に、一枚毎に絹目の紙に印刷されている。印刷時のコントラストを落として、素材の細部の微妙な濃淡まで表現している。

 当然、日本で撮影、印刷したものではなく、海外で印刷したものに説明文だけを日本で追加印刷したものじゃ。従ってその部分だけが微妙に安っぽいのが残念!

 Parker 75の黄金時代!もし現在これだけの金属軸を一気に発売したら、拙者は全てを購入したい欲望にとらわれるじゃろうな。

 それを押しとどめてくれるのは、色のバランス感の欠如。最近では金色の軸には金色のニブ、銀色の軸には銀色のニブということが徹底されてきているが、この当時はまだまだ・・・・。そういう気持ちはあったのかもしれないが、科学的管理法の大量生産時代で、首軸の共用化に重きを置いた【作り手側の論理】が優先していたのであろう。

 せっかくの金色の軸に首軸先端だけ金色は無いじゃろう。Parker 75のオリジナルは、純銀ボディではあっても、クリップとペン先は金色ということで、バランスは取れていた。しかるに金一色のボディとペン先に対して、首軸先端が銀色というのはバランスが悪い。

 左から3枚目においても、胴体と首軸先端が銀色に対して、ペン先だけが金色じゃ。これは垢抜けない。純銀格子の定番品の色のバランスの良さを改めて【すばらしい!】と感じさせてくれる・・・。拙者は下から2番目の軸を持っているが、ペン先にはニッケル+ロジウム+銀を鍍金してボディの色と合わせている。ペン先に銀を鍍金するとネットリとした書き味になるのも気に入っている。

 完璧なのは右端の銀色ボールペン!レフィルの先端も銀色であるため、全てがパーフェクト。残念ながら一本も持っていないが、ボールペンコレクターとしては、上から二番目のゴドロンは持っておきたいものじゃ。

これまでのパーカーのカタログ

 2006-08-07  ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その3 
 
2006-07-31  ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その2 
 2006-07-24  ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その1−3

 
2006-07-17  ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その1−2
 
2006-07-10  ひと昔前のカタログ 【パーカー】 その1−1
 
2006-06-26 昭和51年の【THE PEN】 その5

 Parker 75初年度モデル関連記事

 
2005-07-30  Parker75の本当の初年度モデル
 2005-09-19  初代Parker75再登場



Posted by pelikan_1931 at 09:00│Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 
この記事へのコメント
みーにゃしゃん

本物を見ると余計にインパクトが大きい!
カタログは文化じゃな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年08月15日 15:33
綺麗ですね〜!カタログ!
師匠のブログを拝見していて、私にもだんだんとカタログを見るセンスが身についてきたような気がします。
一見して「おお☆」と思うと、師匠がやっぱり「良い」とおっしゃっている。
もしかして、師匠の好みが分かってきただけかしら??
Posted by みーにゃ at 2006年08月14日 21:39
これ全部、鍍金ですか。すごいですね。
Posted by めだか at 2006年08月14日 21:12
これらは全て鍍金物じゃ。

鍍金に偏見のある現代人は見向きもしないかもしれんが、これだけ丈夫な鍍金という事自体が驚異なのじゃよ。
Posted by pelikan_1931 at 2006年08月14日 16:44
う、美しい…。
って、ペンじゃなくて、カタログデザインが。
高級感をデザインで醸し出しているという点では、相当力を入れている“作品”ですね。ゴールドボディのペンは下手するとギラギラ親父風になってしまうのだけれど、上品な感じに仕上がってて好感が持てる。
それにしても、どのペンもまぶしいですね。ちょうどこのペンが出た頃は、高級路線で「パーカー=高い」という公式が私の中に出来上がっていた。それに、ジュエリー指向のペンには見向きもしなかったのでどれも印象がない。今だったら、しげしげと見てしまうでしょうね。金・銀磨きクロス片手に…。
Posted by めだか at 2006年08月14日 11:30