







今回紹介するのは1980年に印刷されたカタログじゃ。以前紹介した【Story of Pelikan】はこのカタログに入っている。というか裏表紙から7枚が【Story of Pelikan】で、それ以外の17枚が商品カタログという構成になっている。
このカタログの構成は面白い。それまでの独逸万年筆カタログで多用された【万年筆利用シーン】は1枚も無い。かわりに【Story of Pelikan】という頁でPelikanブランドに対する憧れを醸成させ、その他は淡々と製品を紹介するに止めている。
惜しむらくは価格が製品と一緒に印刷されていないため、せっかくの憧れがすぐに消えてしまったと思われる。我々が輸入筆記具カタログをいつまでも眺めるのは、製品と価格が同時に印刷されているからじゃ。価格が高い事によってその商品への憧れも強まるからな。
1979年11月に発行されたプライスリストにはシグナムは掲載されていない。従って【シグナムが日本市場に本格投入された最初のカタログ】がこれなのであろう。かなり力の入ったカタログじゃ。特にシグナムには6頁を割いている。表紙も加えれば7枚!
表紙の裏には有名な大ミス【大正時代のペリカン万年筆】がある。昭和元年は1925年。Pelikanが最初の万年筆を発売したのは1929年じゃ。
【ペリカンブランド誕生以来140年】というのも誤り。創業時は名も無い小さな絵の具の工場であり、ブランドなんて無かった・・・
【ドイツ万年筆No.1の伝統を誇る】というのも・・・・そもそもPelikan第1号の万年筆のペン先はMontblanc社のOEM。万年筆の歴史だけならMontblancの方が古いのじゃ。
このシグナムと同じ時期にラミーから発売されていたCP1はシグナムと非常に良く似ている。2本並べてもわからないほど。書き味も酷似。どちらかがどちらかのOEMかもしれない。デザインはさすがにラミーが上じゃが、バリエーションではPelikanに分がある。いいライバルだったことじゃろう。特にシグナム540とCP1のヘアライン加工は二卵性双生児のよう。
シグナム570対CP1なら570を選ぶが、540対CP1ヘアラインなら後者を選ぶ。デザインセンスが断然違うでな。
560のペン先バリエーションにはBBやOBBも紹介されているが、570や540といったプラチナ鍍金のペン先にもBBがあったのかな?あったとすればぜひ一回使ってみたい。570ではFしか出会ったことが無いのでな・・・
過去のPelikan Catalog記事
その5−1 その5−2
その4−1 その4−2
その2−1 その2−2 その2−3
その3
その1−1 その1−2 その1−3
Story Of Pelikan

