このペリスケ蒔絵に関しては、2005年8月4日に一度取り上げている。当時は忘れていた情報を思い出したので再登場!
2対2の大型トレードとは・・・
拙者の出したもの:Montblanc No.139 BB + Omas レイッヒ・ワレサ B
相手の出したもの:セーラー 象牙 デスクペン クロスポイント + ペリスケ蒔絵 鍍金ペン
なかなか微妙なトレーディング。拙者の大負け!と考える人もいようが、そうではない。No.139のピストンガイドには小さなクラックが入っていたのじゃ。
拙者を最後まで逡巡させたのは 【Omas レイッヒ・ワレサ】
まったくの未使用かつ、二度と手に入らない事は想像に難くなかった。しかも拙者にとって最高のバランスの万年筆。いまだにこれ以上の物には出会わない。ただし、2本持っていた・・・
一方でセーラーの象牙軸は6万円の時に迷っているうちに10万円になった。それもすぐに消えてしまって、幻と化していた。復活したのはペンクリ販売。クロスポイントが付いてデスクペン仕様になり20万円ほど。
新クロスなら交換には応じなかったのじゃが、旧クロス!
さらにはペリスケ蒔絵は、相手が直接蒔絵師に頼んで描いてもらった物。初めて万年筆に描くので、何本かペリスケを渡して描いてもらい、成功した2本の内の1本。
当時はこういう限定情報に弱かったので応じたのじゃな。
これが軸に入っていた銘。どういう人なのかは知らない。蒔絵は紅葉だけという単純なもの。
蒔絵の世界では生き物が登場すると値段が上がると聞いたことがある。それを聞いてPilotのパンダを購入したが・・・大失敗。飲み会で【偏差値の低そうなパンダ】といって皆でケラケラと笑っていたのを聞いて、【実は持っているんですけど・・・】とは言えなくなった。あれは、Niftyのオフ会だったかな?
それ以降、蒔絵には興味が持てなくなった。買うとしても漆塗り万年筆。こちらは偏差値を気にしなくて良いのでずっと気が楽。このペリスケも作品としてではなく模様と考えた。
この万年筆についていたペン先は金鍍金製。これは使っていると鍍金がはがれてくる。
左の画像で金の膜がめくれたようになっている部分がはがれじゃ。この状態で超音波洗浄器にでもかけたら恐ろしい事になる。使い込んだ鍍金ペンを超音波洗浄器にかけるのは絶対にやめた方が良い。
スケルトンとかデモンストレーターとか呼ばれる物にはインクを入れない主義じゃ。内部が見えない万年筆は汚れも見えないので、将来へ引き継いだとしても美しい姿を維持できる。しかしペリスケのような首軸付近に入り込んだインクが取れない万年筆の場合は・・・・汚れたままでは、将来(50年後?)の所有者が完全には満足出来ないじゃろう。拙者がそうであるようにな。
拙者がVintage万年筆で楽しませてもらったように、50年後、100年後の人にVintage万年筆を存分に楽しんでもらう事も考えなければ真の万年筆愛好家とは呼べない。拙者は万年筆を使って楽しむ者ではなく、万年筆溺愛者コレクターじゃ。しかも100年後のコレクターも収集してみたい。その為には彼らにいかにして万年筆を引き継ぐがを考える必要があるのじゃ。
鍍金ペンでは長持ちしないとすれば、鍍金ペンと同時に、金ペンも沿えて引き継いでいかねばならない。拙者が引き継がなくても、ほかの人に引き継いでもらっても良い。言い含めてお嫁にやるわけじゃ。そういうのを【呪いをかける】と呼ぶ。現在のところ呪いがかかったのは一本しかない。それはaurora_88しゃんが持っている。
さてこれは誰用に呪いをかけようかな?
2005-08-04 Pelikan M250 デモンストレーター 蒔絵