2008年02月28日

解説【萬年筆と科學】その70 のかわりに【 資生堂萬年筆 】

2008-02-28 01 今回紹介するのは資生堂萬年筆。そう化粧品の【資生堂】が発売していた萬年筆じゃ。

 国産の古い萬年筆は拙者の収拾対称から外れているので、実際手に取ってみたのは初めて!

2008-02-28 02 天冠にはくっきりとした【花椿】のマークが刻印されている。これはかっこいい!まるでPelikanの刻印のよう。すごく下手な手彫りのようでもあるが、そこがまた良い!

 天冠は胸ポケットに入れて持ち歩く場合、最も目立つ位置になる。従ってMontblancPelikanなどはここにブランドのシンボルマークを入れている。

 ところが、実際には天冠に無頓着というか、扱いの下手なメーカーも多い。Dunhillのドレスコレクションでは、その昔はクリップに【d】のマークを入れていたが、後に天冠に移した。同時にシンボルマークも以前とは変わってしまった。拙者としてはクリップにあったほうが似合っていたなと思っている。

 Cartierの場合、マスト・シリーズでは天冠は非常に賑やか。【must de Cartier】のロゴ、ホールマークそしてCがクロスした小さなシンボルマークが刻印されている。デザイン上、ほかに刻印する位置が無いとはいえ、あまりスマートではない。

 現在の国産メーカーでは、天冠にシンブルマークがあるものは無いであろう。今回初めてチェックしたので調査本数も限られているがな・・・・

 そのせいか、非常に新鮮に感じた。しかもここまでくっきりとマークが残っているのは珍しいのでは?


2008-02-28 032008-02-28 04 構造上は尻軸がはずれるようになっているが、中には欠けたようなネジが・・・元々の構造を知らないので判断のしようがないが、ピストン吸入式では無さそう・・・知っている人いたら教えて下され。

2008-02-28 05 インク窓はうぐいす色でシミ一つ無い。ここも何となくPelikanを彷彿とさせる。首軸部分は左に回せば胴軸から外れる。そこからインクを入れ、首軸を締めて使うのだろう。インキ止めにはなっていない。

2008-02-28 062008-02-28 07 こちらが拡大画像。ニブにも【∫hi∫eido】のロゴが刻印されている。Special Endlessが何を意味するのかはわからない。それにしても横から見るペン芯の感じもPelikanにそっくり!ここに至って【Pelikan 100N】を相当に意識して作った物だと確信した。

2008-02-28 082008-02-28 09 ペン先はともかく、ペン芯はじっくり見なければPelikan製と間違えるほど似ている!

 空気をペン芯から取り入れる際の溝やスロープのつけ方もほとんど同じ。今なら訴訟問題になりそうじゃ。

 

2008-02-28 102008-02-28 11 依頼事項は引っ掛かりを無くしてスムーズにかけるようにとのこと。スチールペンは研がない主義なのだが、ペン先の素材が単なる白ペンには思えなかったので、やってみた。スリットを拡げ、ペンポイントを筆記角度に合わせて研磨した。

 驚いた!非常に弾力のある極上の書き味!代用ペンと呼ぶのは失礼かも知れない。小さなペンであるからこその工夫があったのであろう。先端部のお辞儀(軽いコンコルド状態)に秘密があるのかも知れない。これは使い込んで楽しむペンじゃな!



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(11) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 
この記事へのコメント
随分前、世田谷のボロ市で数十本出ていたのを見かけ、ほとんどが
NGでしたが、数本を購入後、分解?(破損覚悟)後、1〜2本を修復
しました。構造理解とコルクのパッキンを作るのも至難の技でした。
キャップ同様に全体長さも色々あったような、、
Posted by 万年筆釣り at 2010年12月08日 19:33
montblanc_pix しゃん

エンドレス・イリジウム・・・細長い字が書けそう!
Posted by pelikan_1931 at 2008年02月29日 07:38
紙様しゃん

おお、これはピストン吸入式でしたか。ということはピストンノブの一部が破損ですな。
それでも首軸からインクが入れられるというFail Safe機構は優れてますな!
Posted by pelikan_1931 at 2008年02月29日 07:36
二右衛門半しゃん

プラチナ萬年筆の西暦2000年記念の高い方は刻印が打てる金のプレートかなにかついて10万円ではなかったかな・・・
Posted by pelikan_1931 at 2008年02月29日 07:35
めだかしゃん

最後の一本ではありませんでしたか・・・
Posted by pelikan_1931 at 2008年02月29日 07:33
しまみゅーらしゃん

なるほど天冠が平面なら真0区打てますな!
Posted by pelikan_1931 at 2008年02月29日 07:32
紙様の端的なご指摘の通り、私も「おしゃれ」さを強く感じます。
ちなみにですが……「ニブにも【Shiseido】のロゴが刻印されている。Special Endlessが何を意味するのかはわからない」とのことですが、
もしかして、「SHISEIDO SPECIAL」と「ENDLESS IRIDIUM」では? 
つまり、「資生堂用特製品(謹製品)」を「エンドレス・イリジウム社」が作っておりました、そこの「4号ニブ」ですよ、という意味だったり……でも、「エンドレス・イリジウム社」というのは無理がありますね(笑)。
失礼しました。
Posted by montblanc_pix at 2008年02月28日 21:37
「資生堂萬年筆」
戦中の物資統制、贅沢品規制の為
仕方なく ペンやインクなど文房具関連を製造。
ペリカンの完全コピーなので
吸入は 「ピストン式」です。
軸は アルマイト、セルロイド製。
金具、ペン先は ステンレス製。

素材は粗末ですが 銀と黒の色使いに
資生堂の「おしゃれ」を感じます。



Posted by 紙様 at 2008年02月28日 18:14
昔のセーラーにも錨マークがありましたね。
現在のプロギアのと違い、かなり省略されたタイプでしたが。
ショートタイプにもロングタイプにも付いていました。
セーラー75の天冠のマークはなかなか良いです。

買い逃したのであまり見ていないのですが、プラチナ萬年筆の西暦2000年記念にも天冠に何らかのマークがついていました。


でも・・・パイロットの現行カスタム(74?)の天冠に付いているボッチはちょっといただけません。
Posted by 二右衛門半 at 2008年02月28日 12:55
これと同じものを、刈谷の巨匠に見せて頂いたことがあります。でも、ちゃんと4山ネジなんですよね。こだわりが感じられる名品ですね。
pelikan_1931さんも、プロフェッショナルギアをお持ちでしたね。私はこの世界では高名なあるお方に「あれ、いいよ〜」とそそのかされて…。
Posted by めだか at 2008年02月28日 09:23
> 現在の国産メーカーでは、天冠にシンブルマークがあるものは無いであろう。

 記憶によると、セーラーのプロフェッショナルギアの天冠には錨マークがあったかと。
Posted by しまみゅーら at 2008年02月28日 09:10