2008年08月31日

総合満足度が高い国産萬年筆・・・衝撃的書き味ではないのに長続きする不思議

 明日の調整報告で紹介するMontblanc No.134は調整終了直後の試し書きで背筋に衝撃電流が走った 【なんというすばらしい書き味】。戦後動乱期の闇市にオードリー・ヘプバーンが突如現れた様な感じ!

 クーゲルフォルカンだ・・・といった次元を超越した書き味の世界。ものすごく綺麗な字が絶妙の弾力感を持って書ける!愉悦至極なのだが、すぐに飽きた。この萬年筆は誰が評価しても書き味が良いはずだが、重量感やインクに対する安全性、持ち運び時のインク漏れリスクなどを考慮するととても日常使いには出来ない。ましてビジネスの世界でメモを取る際、書き味に溺れては内容が希薄になってしまう・・・そして何より良い書き味にはすぐに飽きてしまう。書き味が衝撃的であるほど飽きも早い。

 そういう書き味に飽きっぽい拙者が常用している萬年筆を調べてみたら、なんと5本全て国産萬年筆だった。その他に書き味観測中のPelikanが2本と、調整中のセーラーとNo.149が各1本。

2008-08-31 ,WAGNER 2008 限定萬年筆。ペン先はミュージックで、とことん調整してある。従って拙者の筆記角度でそっと紙にあてると、ぬらぬらとインクが出てくる。インクはカートリッジのプラチナカーボンインク。不思議なことにカーボンインクであるにもかかわらず、ペン先が黒く汚れない。やはりカートリッジとボトルではインクの組成が違うのかな?それとも・・・
 いずれにせよ使用頻度は高い。これは書き味が良すぎないこともある。自動車にたとえるとセルシオのような・・・書き味であり、決して伊太利亜のスポーツカーの様な官能的な感じではない。でも手放せない。つい手がのびてしまう。

△魯察璽蕁爾離ングプロフィットのエボナイト軸に、蒔絵師による黒漆4回塗りをほどこしたもの。またペン先は初期のキングプロフィットの柔らかいニブに換装してある。
 握った際のホールド感は最高!やはりエボナイト軸に本漆を塗った感触は最高!キャップを尻軸にそっと落とすだけで、キャップを摘んで軸全体を空中に持ち上げられるほどキャップと胴軸の密着度合いが良いのも漆軸の特徴。
 プラチナカーボンインク(瓶)は原稿用紙の罫の上ではじかれない貴重な黒インク。拙者の最も好きな【よそ行き萬年筆】じゃ。

は先日ユーロボックスで購入したプロフィットの梨地軸。首軸から先は一番下の画像のモザイク長軸に付け替えた。モザイク長軸の首軸を先端金具が無いものに変えたかったので、部品として購入したようなもの。
 ところがけっこう長軸搭載時に難儀していた大型のミュージックニブ(元々はCP7についていたもの)が、短い軸になると俄然書き味が良くなった!何かメモを取る際には必ず手が伸びる。書き出し掠れが絶対にないという安心感がそうさせるのだろう。軸が変わるとこれほどまでに書きごこちが変わるとは!実際に体験すると、理論が経験に変わる・・・そうすると身について、自信を持ってアドバイス出来るようになる。

い聾醜圓離轡襯弌璽鵝石畳一世代前の14金ペン先にロジウム鍍金したものを装着。このペン先は絶妙な柔らかさと書きごこちを持つ絶品!カーボンインクを入れている時には気付かなかったが、Waterman旧型パーマネント・ブルー
ブラックを入れて使うようになってから書き味と匂いに溺れた。
 ほんの少しある筆記時の抵抗感がたまらなく良い。コンバーター50の棚吊り対策として、中にプラチナのカートリッジに入っているステンレスボールを取り出して装填した。書くときにカラカラと音を立てるところが実にカワイイ。
 重量感、筆記バランスも(WAGNER 2007のベースになったぐらいだから)非常に良く、スーツ胸ポケットの定位置に常駐している。このインクの匂いを嗅ぐと一生で一番熱心に勉強していた時代の記憶が蘇ってくる・・・

だけは現行品の未改造品。カスタムカエデの軸を毎日磨いてこうなった。磨けば誰でもこういう色味は出せるが、この絶妙の書き味は自分で調整しないと得られるものではない。
 パイロットのブルーインクとの相性が抜群で、いつもコンバーター70を満タンにして使っている。軸としては非常に軽いので、コンバーターとインクで重心位置を調整している。
 このペン先の弾力はPilot 65から脈々と受け継がれてきたもの。1994年から1995年くらいに、Pilotはお辞儀気味のペン先を真っ直ぐにするという新聞発表をして、拙者をずいぶんと嘆かせてくれたが、ちゃんとカスタムカエデというモデルで生かしてくれていたのだ!最近大人気のようで、地方文具店で購入したモデルであってもニブには2008年生産のマークが残っている。すなわち本年に工場から出荷された物。嬉しい事じゃ!ぜひ生きながらえさせて欲しい。硬い柔らかいというペン先議論があるが、本来は弾力の強弱で話されるべき話題じゃ。少なくとも弾力でいえば現行国産品No.1は間違いない。Bニブ復活して欲しい。既に型が無くなって作れないそうだが・・・

【番外】これはTAKUYAのペンケース。長軸モザイク専用に作ってもらい、夏場はクールビズ時のループ・タイの替わりに毎日利用している。古い時代の教育を受けているので、首に何か巻いていないと落ち着かない・・・社内ではこのペンケースと社員証をぶらさげ、外出するときは、このペンケースと眼鏡ストラップをつけた眼鏡を首からぶら下げている。早い話がネクタイがわりじゃ・・・



この記事へのコメント
早速の御返事、誠にありがとうございます。拝礼。

ああ、そうなのですね、了解しました。拝礼。
Posted by 広茂 at 2011年07月30日 16:55
広茂さん
おお、失礼!カートリッジでしたな。内容変更しておきました。
ちなみに、それほど効果が無いようなので最近は入れていない。
Posted by pelikan_1931 at 2011年07月30日 16:26
念の為に追記します。
(本当に度々すみません。)

もちろん、ステンレスボールなどの球(やビーズ)を使った棚吊り対策は、自己責任で行います。

拝礼。
Posted by 広茂 at 2011年07月30日 06:21
あ、度々すみません、もう一つ質問致します。拝礼。

その後、そのプラチナのステンレスボールは、サビたりする等の不具合はありませんでしょうか?
この点も、先述の質問と合わせて、よろしければ、御教え下さると幸いです。

さて、
「万年筆の達人」は読みました。
あなた様のますますの御繁栄を願っております。拝礼。^^
Posted by 広茂 at 2011年07月30日 04:52
初めまして。拝礼。

>プラチナのコンバーターに入っているステンレスボール

と記事中にありますが、
球が入っているのはプラチナの、「コンバーター」ではなく、「カートリッジ」ではないのでしょうか?

プラチナのコンバーターは買って使ったことが無いので私には分からないのです。
棚吊りの対策として、まさに今、プラチナのカートリッジを購入して手元に届くのを待っています。
(プラチナの)コンバーターにも、球が入っているとなると、コンバーターを買い直さないとなりません。

お手数ではありますが、以上の点を御教え願えると大変助かります。拝礼。
Posted by 広茂 at 2011年07月30日 04:33
プラチナの場合コンバーターの不良品が多く、しかもなぜかカートリッジを使う方がフローも安定。これは両用式の場合多い傾向のような気がします。
カーボンブラッ
クは、ダメニブ慣らし誤魔化し用に使ってますが、普通のプラチナブラックも安価で高性能。特に細字だとノートが見易く、汚らしくならないので最近愛用してます。
Posted by 生臭坊主 at 2008年09月02日 01:12
>闇市にオードリー・ヘプバーン

分かります。
戦前の九竜城塞を吉永小百合しゃまが歩く感じ♪でしゅよね?

夏目雅子しゃまでもOK!

やはり...自爆でしゅ(^^;
Posted by 怠猫 at 2008年08月31日 23:10
怠猫しゃん

来年までがまんがまん!
Posted by pelikan_1931 at 2008年08月31日 22:24
>△魯察璽蕁爾離ングプロフィットのエボナイト軸

猫、まっしぐらでしゅ♪。(^^;
Posted by 怠猫 at 2008年08月31日 13:45