数日間、南の島にいた。どの店に行っても萬年筆は置いていなかった。1983年の11月1日以来、連日萬年筆と戯れていたのだが、ついに記録が途絶えた。萬年筆に触らない日が4日間もあったのじゃ。
こんなことなら萬年筆を持っていけばよかった。現地調達を考えたのがまずかった・・・
萬年筆くらぶ【フェンテ】のアンケートに【無人島にもって行きたい萬年筆は?】というのがずいぶん前にあった。どういう状況で無人島に行くことになったかは、個々人の想像に任せて・・・
拙者は【無人島で一週間休暇:ゆっくりと本を読む。食料は冷蔵庫にふんだんにある】という楽な設定をして、【Pelikan ホワイトタイガー】を選んだ。デルタの黄色インクを入れ、ラインマーカー代わりにしながら本を読む・・・とした。ひょっとすると麒麟だったかもしれない。
設定を緩くするほど面白い回答が出る。【XXXX】と女性会員の名前を書いて、数年後、見事にその人と結婚した猛者もいたらしい。
最初にフェンテ会員が集まったのは【愛知県刈谷市逢妻】にあるコレクターのお宅。でべそ会長や古山画伯、すなみまさみち氏など20人ほどの初対面の方と出会った。
拙者はパテで軸を太らせた改造萬年筆を数本持ち込み、【ああ、なんて事するの・・・】と顰蹙をかったような記憶がある。鍍金セットを持ち込み、目の前でペン先に鍍金もしてみせた・・・
その時の仲間は、ほとんどが今でもフェンテ会員として、素敵な萬年筆ライフをおくっている。会員の半分程度がだぶってはいるが、フェンテは【萬年筆愛好家集団】、WAGNERは【萬年筆愛蔵家集団】というところか?
そのフェンテの年に一回の交流会が10月25日と26日に銀座の【北欧の匠】で行われる。もちろんペンクリも実施するが、こちらはWAGNERに参加出来ないフェンテ地方会員向け。従って東京近郊のWAGNER会員はご遠慮いただくことになるので悪しからず。フェンテ地方会員であれば本数制限は無い。お気軽にお持込くだされ。
こちらは昨日、岡山の【PTA】で遭遇した萬年筆。仏蘭西製萬年筆でスチール製ペン先だが、えらく筆記バランスが良い。またペン先も立派で、ペン芯はスティピュラの高級品と同じ。インクはカートリッジ専用だが、太さはNo.149よりもはるかに太い。どちらかといえばプラチナ・グラマーに近い。
なんといってもこの太さでキャップが後ろに挿せる(回転式)というのが良い。また右端画像のように、直立させることも出来る!今までに見たことが無い。
値段は一本31,500円と21,000円。購入するのは、初めて萬年筆を使う人が大半とのこと。字も書けるアクセサリーとして購入されているらしいが、どうして萬年筆としても秀逸!この大型ペン先は本当に良く出来ている。
個人的には黒一色ボディに蒔絵を書いてもらうのも面白いかなと考えている。あるいは蒔絵シールなども・・・
本日なら、WAGNER会場で即時調整できるので、ぜひお持込くだされ。あるいは通販で入手し、後日、らすとるむしゃんに、フォルカン改造してもらうのも良いかも・・・