2008年10月26日

萬年筆の総括・・・・まもなく開始か?

 昨日は全国から萬年筆愛好家が集まる【フェンテの集い】の初日。拙者とらすとるむしゃんは午後からペンクリに勤しんでいた。非WAGNER会員WAGNER地方会員のみを対象としたペンクリなので、人数も少なく体は楽!

 知る人ぞ知る【業界の大物】が終了間近に来訪したりと、非常に楽しく、刺激的な一日であった。

 本日は、多少早めに帰らなければならないため、ペンクリはお早めに。またミニペントレでは、昨日は出さなかった新顔も追加。お楽しみに!

 昨夜は恒例の宴会だった。画伯の近くに座ったところ、さっそく画伯からの褒め殺しが・・・

 拙者は
画伯の特命と、ぱいたんしゃんのBlogの影響を受けて、このBlogを始めた。

 その時の画伯の特命とは・・・調整方法を公開することによって、壊した萬年筆の山を作り、新たな萬年筆需要を喚起し、業界を活性化することだった。

 その画伯が酒に酔った勢いで【途方もない企画】を出してきた。ちなみに画伯はかかりつけの医者には、一滴もお酒は飲んでいません!と断言しているらしい。

 その企画とは、【萬年筆の総括】と【ランク付け】。この二つは連動している。一本の萬年筆を取り上げ、皆の意見で総括する。総括とは・・・一言で言えば、この萬年筆はどうなのかを、細木数子風に言い切ってしまうことじゃ。

 その為の基礎情報として、いくつかの評価項目を選定し、萬年筆を五段階評価する。これには読者の皆さんの評価が中心となる。

 そして集まった情報をまとめて、萬年筆のランク付けをするのじゃ。すなわち、この萬年筆はつ!とかやるわけじゃ。個人でやれば単なる意見だが、大勢でやれば評価になるという・・・

 萬年筆は100円の物から1千万円Upの物まで全て好き!という萬年筆愛好家には過酷な作業だが、、やれば世界初の快挙!という画伯の熱弁で、多少その気になっている。

 やれば、その萬年筆の好き嫌いにかかわらず、たとえば、1960年代のNo.14は★無しで、1980年代後半の復活トレドは★3つ・・・というような残酷な結果が出るかもしれない。

 評価の低い萬年筆を愛用している持ち主にはたまらない企画となってしまうが、冷静にその萬年筆の優れている点、改善点などを把握する作業には興味があるなぁ・・・・と考え、お引き受けすることにした。

 やるにあたっては、評価項目の設定がキーとなるので、皆さんからの意見を募集!出来れば10項目くらいは項目が欲しい。メーカーを評価する物ではなく、あくまでも出来上がった製品を評価するような項目がありがたい。

 十分に時間をとって始めたいのだが(画伯によれば)拙者は【息も絶え絶えでもうろくし、体中病気だらけでいつポックリ死んでもおかしくない・・・要するにあと3年の命の老人】ということなので、残された時間は多くない・・・らしい。出来れば11月からは始めたいのでよろしく!

 萬年筆を五段階評価する、評価項目を思いつく限り挙げて欲しい。重複はかまわないので、個人の意見として出して下され!



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(24) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 
この記事へのコメント
■タイミングの遅いコメントです。既に★付け方法の議論が先に進ん
でしまっていたならば、今更なお話で申し訳ございませんが、興味が
あるもので。 pelikan_1931 さまのご要望

> 萬年筆を五段階評価する、評価項目を思いつく限り挙げて欲しい。

は、とっかかりとして良いアプローチだと思います。
下記のサイトの上から6つめの図『トーナメント大会風の図』のように、
http://fish.miracle.ne.jp/mail4dl/01-concept/consept5.htm
まず項目を皆で無数に出して、その評価項目の『親子関係』を整理す
ると、採点方法を整理する助けに幾らかは なるかも、と感じます。

■といっても評価が簡単にできる方法だというわけでなく、難しい
"プロジェクトX" への挑戦だなあと依然思います。上記のサイトが、
評価軸が複数ある万年筆評価の参考になれば、嬉しく思います。
Posted by Fineman at 2008年11月05日 12:47
思いつくがままに挙げさせてください。
1 デザイン・・・人目でソレとわかる、威厳がある、洗練されて均整がとれている 機能美を感じるなど
2 ペン先・・・見た目の美しさ、出荷時のばらつきのなさ、タッチに特徴(ペリカン1000の柔らかさ、現行モンブラン149の無骨さ など)
3 バランス・扱いやすさ
4 インクフローの安定性
5 信頼性(ガタツキがなく、全体的にしっかりしている 耐久性がある など)
6 ある程度敬愛者がいること(ある程度人気があること)
7 吸入機構(コンバータも含める)が独自で、信頼性がある 等々
評価基準が確立されたら、過去の万年筆なども含め、「万年筆の名誉の殿堂」のようなものができたらいいかもしれません。
Posted by sem at 2008年11月01日 11:57
 評価の対象を既に生産終了となったものにまで広げることには無理があると思います。一定の評価数が集まったものだけ取り上げるにしても、入手先が限られてしまうものへ評価を下すなら、往年の名品として、コンパクトに纏めてしまうのが良いのでは?この趣旨は万年筆市場を活性化させることでしょうから、酷なようですがヴィンテージ市場を幾ら活性化させてもメーカーは全く儲かりません。

 多くの人が新しい万年筆を購入したいという意欲をかきたてる評価本になることが市場を活性化させると思いますので、取り上げるのは現行品のみ、を提案します。また、評価に当たってのパラメータですが、私は快ショク快ペンさんのご意見に同意です。手本であるミシュランが、そもそも味覚という、なかなか標準化できないものを(無理やり?)評価して、まかり通る一方、オーディオ機器のように聴覚という、これまた個人差のあるものを評論家によって評価させ、賞を出すということもまかり通る訳ですから、単に書き味が良い万年筆というたった一つのパラメータだけで各品を評価する、というのも(乱暴なようですが)アリではないかと思うのです。
Posted by monolith6 at 2008年10月29日 12:54
 今晩はです。

 先日のフェンテは徹夜明けのために参加できませんでした。残念無念。

 萬年筆ミシェランとは、萬年筆の評価は人それぞれだけに、基準を作るのは
難しそうですが、評価基準が出来れば、今後の萬年筆選びの指標として、
特に初心者の方々の助けになりそうです。

 んでは、私の考えた基準をば。
 1,萬年筆の持ち具合の良さ
   持ったときの具合の良さの許容範囲の広さ。
 2,持ったときのバランスの良さ
   どこからどこまで持てばバランスが良いか、その許容範囲の広さ。
 3,筆記角度による書き易さの許容範囲(未調整)
   90度近く立てたり、30度寝かせてなど、筆記角度によって
   どれだけ書き易さの許容範囲があるか。
 4,書き始めたときにインクがちゃんと出るかどうか(未調整)
   やはり書き始めが肝心と思うので。
 5,持った手にかかる重量感
   人の手は十人十色ありますが、平均的な重さがあると思うのです。
 6,尻軸にさしたキャップの外れ具合
   萬年筆によって外れ具合の程度があるように感じたので。
 7,クリップの性能
   クリップの指しやすさ、外しやすさはペンケースを持ち歩く
   のであれば、必須事項かと。

 皆さん、いろいろと考えてます。次回の定例会でどんな討論がされる
 のか楽しみです。
Posted by 閑人 at 2008年10月28日 02:17
順不同にいってみます。

1.胴軸や首軸の素材の安定性。時間の経過により、収縮・変形したり、もろくなってしまうものは低評価。

2.メッキ部分の耐久性。

3.クリップ(バネ性)の耐久性。

4.キャップ口等が欠けにくい構造であること。

5.素材の適切性(腐食しやすい部分に腐食しやすい素材を使っていないこと)。

6.分解清掃を繰り返しても、がたついたり、ぐらついたりしないこと。

7.尻軸や首軸での、キャップの安定性。

8.インクフローの安定性。

9.インクフロー調整の幅の大きさ。

10.インクフローの最大量。

11.個体ごとのばらつきの少なさ。
Posted by ぽん太郎 at 2008年10月27日 21:24
小生の私見です。
1.キャップをはめた状態での容姿:
評価軸としては、ペンとしてバランスの取れた美があるかどうか、×ペンとして形態のオリジナリティがあるかどうか、(先行する他のペンのコピー的なものでないこと)×ペン軸素材の美しさ
2.筆記状態での容姿
3.手に持ったときの肌触り
4.取り扱い容易な胴軸吸入式であるかどうか。:(コンバータやインクカートリッジは低評価。万年筆開発の歴史は、ひとつには、如何に大容量のインクを保持できるかということの戦いであったように思うからです)
5.耐久性(万年筆、読んで字の如しの耐久性です。)

インクフロー(ボタ落ちなく、潤沢なフローであること)も重要な要素だと思いますが、たいていのペンは、調整で満点近くまで行くように思います。
筆記に関して、多少の癖はあっても、それはその筆の味、個性でしょうか。

大変僭越ですが、評価の軸や尺度の設定は難しいのでしょうね。非常に面白い企画ですが、えてして議論百出、船頭多くして船、山に登る。パッときめて「2008ワグナー版」とかにすればどうでしょう。
Posted by オットー at 2008年10月27日 19:19
 連続投稿すみません。個人的に万年筆を買うなら、次の項目が気になります。

1.ディスプレイでの見栄え
2.軸の持ち心地(太さとか素材。手に吸い付くものが好きです)
3.ポケットに挿したときのクリップの見栄え
4.値段
5.書き味はともかく、引っかかりや掠れがないかどうか
6.ペン先のかっこよさ

 「見ただけで心躍るかどうか」「買って使って、気に入るかどうか」が数値化できればいいんですけどね。自分のブログでは、客観的なことを一切書かずに「お気に入り度数」のみ5段階で書くようにしています。
Posted by しまみゅーら at 2008年10月27日 12:54
 ミシュランみたいな話になってきましたね。興味あります。私が客観的に評価が必要だと思う項目は、「精度」です。

1.ペン全体の精度(重量や寸法の誤差の大小)
2.軸の精度(歪み、キャップのささり具合、継ぎ目が見えるかどうか、ねじ切り)
3.キャップの精度(気密性、ねじ切り、天冠・クリップ・キャップリングの方向のバラツキ)
4.ペン先・ペン芯の精度(位置関係、スリット、ペンポイントの取り付け角度、ペンポイントの平行)
Posted by しまみゅーら at 2008年10月27日 12:48
工業製品として見るならば、
メンテのしやすさ、部品の汎用性が評価項目としてあっても良い気がします。
メンテしやすさからすれば、昔の調整戻りしやすいペン先は、駄目な部品の筆頭にあげられそうです。

あくまで趣味の範囲で考えれば、そのペン先の持つ柔らかさとしなやかさが、大変気持ちよいのですが、、、

たとえば、持ってリラックスできるとか、幾人かの被験者で脳波を測定するとか??

趣味の範疇に入った製品を、数値化して評価するのは難しいです。
Posted by きくぞう at 2008年10月27日 10:24
メンテナンス性の他、耐久性、コストパフォーマンスも、回転吸入式よりカートリッジ/コンバーター式の方が上ですね。
インキフローの安定性もカートリッジ/コンバーター式の方があるように感じます。
モンブランの70年代クラッシックシリーズは回転吸入とカートリッジ/コンバーター式がありますが、当初の回転吸入式は吸入機構が壊れやすい上、首軸の破損も多く、モンブランに持ち込まれた修理でカートリッジ/コンバーター式に改造されたと聞いています。
両方を持っていますけれど、カートリッジ/コンバーター式になった方が、インキフローの不安定性がなくなりました、その代わり、出が渋くなりましたけど、そのあたりは調整で直せるのではないでしょうか。
ですから、そのあたりの万年筆の機能面での評価は明らかにカートリッジ/コンバーター式に分がありますね。
でも、そういうのは愛好家の出す評価としてはいささか寂しいものがあるのではないでしょうか?
もっと美しさとか、楽しめる機能についても評価できる仕組みが欲しいですね。
Posted by 二右衛門半 at 2008年10月27日 08:03
っと、スイマセン、↓の私のコメントの訂正をさせてください。
エボナイトや樹脂、金属や木など樹脂の原料から・・・
ではなく、
エボナイトや樹脂、金属や木など軸の原料から・・・
です。
Posted by ocean at 2008年10月27日 02:14
それでは、私が普段どの万年筆を使うか決める際の基準を一つ。これは、点数化するものではないと思いますが、
軸の吸湿性といいますか、手が汗ばんでいるか、それともサラサラで乾燥しているかどうか、です。
エボナイトや樹脂、金属や木など樹脂の原料から推測することも可能かもしれませんが、そのペン自体の樹脂の特徴もあると思うので、あってもいいかなと。
Posted by ocean at 2008年10月27日 02:13
5

こんにちは。島根県松江市の安達功太と申します。
以前、貴ブログに書き込みをさせて頂いたことがある者でございます。

例えば、天冠がついたモデルですと、私は以下URLに記載しております“7項目”を基準に万年筆の「完成度」を評価しております。(その内容をコメント欄に書くと少々長くなってしまうため、誠に失礼とは存じますが「URL参照」というかたちで紹介をさせて頂ければと思います。)


■自身のサイト[ 〜知的生産ツールの話題を中心として〜 ]の一部です。
 ページ中ほどに“7項目”の基準を掲載しております。

 http://www.h7.dion.ne.jp/~i-trans/fountain_pens.htm


この度の企画の参考にして頂ければ幸いです。m(__)m


P.S.

目次から辿って頂きますと、「システム手帳ノ部屋」(最下部)には画伯との2ショット写真もございます。どうぞ画伯に宜しくお伝え下さいませ…。
Posted by 安達功太 at 2008年10月27日 02:07
1、メンテナンスのしやすさ。
→これは分解洗浄が容易にできるかということ。両用式がポイントが高いのは当然でしょう。そちらの方がしやすいですから。
0〜10で10点満点。

2、ニブの選択肢の多さ
0〜10で10点満点。

3、耐久性
0〜10で10点満点。

4、入手のしやすさ
0〜10で10点満点。

5、総合的な美しさ及び素材のレア度
→軸とペン先装飾の合計点で。
いくら書きやすくても、今どき金一色のペン先は低得点だと思います。
0〜10(軸)+0〜10(ペン先)で20点満点。

6、現行品ですか?
→現行品でないということは、何らかの欠点があるということ。0or10で10点満点。

7、コストパフォーマンス
→例えば金ペン先で一万円台ならお得ですね。いくら使い勝手がよくて、他の項目の点数が良くても百万円もするのでは現実的ではありません。
0〜20で20点満点。

8、その他特記事項
→例えば「フルハルター整備済み」であるとか、○○年限定モデルである、あるいは、有名人が使っているモデルである、など上記の項目では点数化できない事項。一番万年筆らしいといえばそういうところかとも思うのですが……。
0〜10で10点満点。


以上で100点満点ではいかがでしょうか。個人的感情の入る余地がないとしたら、こんな感じになると思います。
自分が購入するときは、もっと感情的なものを大事にします。
例えば持った感じ、とか。これなんか点数化したとしても、まったく個人的なものになるので無意味ですからねえ。
Posted by midohmiko at 2008年10月27日 00:26
5段階評価だけでなく、コメントやストーリーも付けられませんかね??データ量が膨大になる??

データ処理関連ならやります!
Posted by 達哉ん at 2008年10月27日 00:00
もし格付けを記した本があるとして、初心者の人間として何を知りたいかと想像し、以下の七点を考えてみました。

(1)耐久性
(2)メンテナンス (どの程度自分でできるのか。部品調達、メーカーへの修理に出す容易さを含めて)
(3)同一時代の同一モデル間における個体差 (「ハズレ」にあたる確率)
(4)ニブのセレクション (B以上があるのか)
(5)コストパフォーマンス (買い得か否か)
(6)買いやすさ (日本国内で試し書きできるのか、海外との価格の格差等)
(7)エキスパートの方の相対評価。(デザイン、バランスなど)
Posted by Bromfield at 2008年10月26日 23:26
フェンテ交流会初日に参加させていただきました。
ラストルムさんに調整していただき、ペリカン800が生命を吹き込まれました。どうもありがとうございました。

さて、万年筆の評価要素ですが

1 所有する喜びを与えてくれるかどうか
2 筆記具として購入時点での使いやすさ(調整等はしない初期状態)
3 コストパフォーマンスがあるかどうか

別の観点からは
1 筆記時の重量バランス
2 インクフローの良さ
3 ペン先のなめらかさ
4 デザインの良さ

などがあげられると思います。
思いつくまま上げてみました。みなさんのご意見を拝見しながら、また議論に参加させていただきたいと思います。
 
Posted by ペリカン堂 at 2008年10月26日 23:24
それと、管理人様に謝罪です。
昨日は近郊会員ながら、らすとるむ様に調整やってもらいました。
来月は、全く予定が合わないのです…
失礼致しました。
Posted by 三日堂 蓮覇 at 2008年10月26日 22:18
やはり、『見飽きない』事。
どんな高性能を秘めていても、いつか飽きられてしまう様な『デザイン(?)』では、生き残れないかもしれないので。
Posted by 三日堂 蓮覇 at 2008年10月26日 22:07
凄いことになりそうですね。
しかし万年筆は個体差があることや146等は年代によって評価が分かれてしまうことから、『個人でやれば単なる意見だが、大勢でやれば評価になるという・・・』もっともな事が最も難しいと思います。評価項目と共に手続きの確立が必要ですね。
個人的には「Stereo Sound」というオーディオ雑誌が行うように、評論家(万年筆の経験、造詣の深い方)による採点方式がよいように思うのですが。国内外の各メーカーのロングセラーモデルに絞って行うだけでも素晴しいと思います。
私の中の評価基準は、持ちやすい太さ、重量バランス、フローの安定性、キャップを挿したときの安定性、インクの吸入の安定性、インクの吸入量、一度の吸入で書ける文字量です。
ただ、TPOに応じて使い分けるので、選択基準は色、スタイル、材質に重点を置いています。
Posted by 快ショク快ペン at 2008年10月26日 21:10
yemo殿>
横レスで申し訳ありません。
yemo殿が危惧しているような小難しいことではなく、
心理面も含め評価項目を挙げてみたらいかがなものか。
取りあえず評価項目を数多く推挙し、その結果適切な項目で
評価していくことが重要だと思われますが。
オールドカーと新車の評価を同じ土俵とは思わないのと同じですよ。
適時修正しけば良いことです。
Posted by ジャン at 2008年10月26日 15:35
あーっと、いささか言葉足らずで誤解を招きかねない
表現があったので訂正させていただきます。

>>下から2つ目の段落

議論をすること自体は大いに推奨されるべきです。
各々が様々な視点を繰り出して、弁証法的な昇華
を命題に果たせるのならばそれに越した事はないからです。

私が申し上げたかったのは、規範なき議論の危険性、すなわち
従うべき絶対の価値が異なれば議論は永遠に平行線をたどり、
ついに両者の合意に達することができないことを進言したかったのです。

すべての人々が納得するような結論はもとより不可能としても、
なるべく多くの人が肯けるような、健全な民主的結論を支持したいゆえ、
このようなことを申し上げました。
Posted by yemo at 2008年10月26日 14:08
個人的な主観やメーカーに対するロイヤルティといった
心理的評価を廃し、純粋に工業製品としての完成度の高さ
を求めるのならば、耐久性や標準化(個体差の少なさ)といった
比較的客観的に測りやすい評価項目で済むでしょう。

しかし万年筆の魅力・総合評価を構成している要素
としては前者のような心理的要因が思いのほか大きく、
これを無視しては片手落ちな結果しか得られぬやも知れません。

工業製品としての完成度の高さ、嗜好品としての心理的浪漫の多寡。
ともすれば相反しかねないこの2つの要素をどのように
折り合わせて評価を下すのか。

後世に残る偉業を成す為にはまずこの問題への解答を
前もってはっきり明示しておかねばならないでしょう。

また、項目を設定したとして、どのような選好で序列をつけるか
といった問題もあります。

例えばニブの素材を評価項目とするならば、
スレンレス、オクタニウム合金、10K、14K、18K、20K、21K、Pt・・・
などと様々ありますが、視点によって評価は変わってきてしまいましょう。

コストパフォーマンスからいえばステンレスが最高か。
腐食耐久性を考えたならば金を用いた物が優秀か。
弾力性や剛性に対する影響・評価はどうだろうか。

重視する価値観によって同一項目内での選好順位はいくらでも
変わってしまいます。

そうなってしまっては百家争鳴、議論が纏まらぬ危険がございます。
まずは評価を下す際に従うべき大なる「規範・基準」を、確実に
示しておき、無用の論争が起こらぬ様に留意する必要がありましょう。

はやる気持ちの心中もお察ししますが、「究極のメニュー」にも
匹敵する大事業ゆえに、十分に策を練っておかねば・・・
Posted by yemo at 2008年10月26日 13:48
私の考える評価基準
1、メンテナンス性(吸入機構がどこまでばらせるかが判断基準の重要な点になると思いますが、しかし全適用しようとすると、カートリッジ/コンバーター式が圧倒的に有利になってしまうので一般化するのは案外難しいかも。)
2、ペン先の柔軟性(柔らかければ良いというものでもありませんがネ、特に私らプラチナ製好きには特に。。)
3、経年劣化に対する耐久性(エボナイト、セルロイドみたいに変色するのは不利かも)
とりあえず。
Posted by 二右衛門半 at 2008年10月26日 08:02