2008年11月22日

土曜日の調整報告 【 HAKASE Lapis Blue 14K-M 隙間でインク切れ 】

2008-11-22 01 今回の依頼品はHAKASEじゃ。いつもながら山本さんの軸は美しい仕上がり。画像ではわかりにくいが天冠にはHAKASEのシンボル(ペン先2枚の模様)がMontblancのスターウォーカーのように埋め込まれている。拙者の持っているエボナイト、鼈甲、黒水牛軸には付いていないので、特別モデルなのかもしれない。あるいはセルロイドだけに埋め込まれる物なのかも?

2008-11-22 02 ペン先はHAKASEロゴのある14金ペン先。パイロットの5号ペンとまったく同じ設計じゃ。ただし現行のパイロットの5号ペンと比べるとネバリが強い。これはパイロット65時代の10号ペンと同じく、かなりお辞儀の強い形状をしているからであろう。

 ペン先の根元にコストカット穴(丸形)があるので、それほど古いニブではない。ということはパイロットにも、これと同じお辞儀した5号ペン先があったのか、HAKASEでお辞儀させたかじゃな。

2008-11-22 03 ずっと愛用していたそうだが、最近インク切れするようになったとか。

 左の図のようにペン先とペン芯との間に大きな隙間が空いている。これではインク切れするわけじゃ。ペン先とペン芯が少しズレただけであろうと、引っこ抜いて再度押し込んでみたが・・・隙間は直らない!

 それではと、熱湯にペン芯を入れ、柔らかくしてから上に反らせて・・・コレもダメ!ペン芯が硬くそう簡単には反らない。いったいどうなっているのだろう。

 かくなる上は最後の手段!

 ★ペン芯をヘアードライヤーで100度以上に熱して反らせる。
 ★ペン先の内側をツボ押し棒でグリグリやってお辞儀を強める。
 ★ペン芯の一部をサンドペーパーで削って密着度を上げる。

 この三つの手法を駆使してやっと直った!

2008-11-22 04 ついでにペン先の引っ掛かりも直しておいた。それにしてもどうしてこんなにペン先とペン芯が離れたのであろう?依頼者はけっして筆圧が高い方ではない。萬年筆にまったく負担をかけないで書いている。

 落としたか、ぶつけたか、直射日光でペン芯がお辞儀したか・・・原因が特定できないので、再発の危険もある・・・

 エボナイト製の首軸が痩せて微妙な変化が起きたのかとも考えたが、ペン芯とペン先を指で押さえただけでも隙間が空いていた・・・まったく原因が特定できない。

 もし納品された段階では真っすぐなニブを、HAKASEでお辞儀させているのであれば、調整戻りということも考えられるのだが、別の一本にはそういう状況は発生していなかった・・・ああ、もどかしい。


【 今回執筆時間:2.5時間 】 画像準備1h 修理調整0.5h 記事執筆1h
画像準備
とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
    
    

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Posted by pelikan_1931 at 10:00│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 萬年筆調整