
萬年筆研究会【WAGNER】は【ペリカン倶楽部】が母体となっているので、会員の持っている萬年筆ではペリカンの方がモンブランよりも多いのは、過去の持ち物検査で判明している。
にもかかわらず調整報告での登場回数ではMontblancがPelikanを圧倒している・・・
これからVintageの世界に入る人は、この事実を冷静に捉えた上で足を踏み入れるようにな・・・。近くに修理・調整してくれる店が無い場合は非常に危険。特に海外からの入手は。自分である程度の技量を身につけた後であれば問題無いと考えるのも早計。部品が入手できないと万事休すという場合も多いのじゃ。


全てが拙者の好みじゃ。拙者のBlogを見て誰かが調整したのか、拙者自身が過去に調整したのか、単なる偶然か・・・最近、個体判別能力が落ちているので定かではない・・・

画像では古いコルクを外しているが、こういう場合はコルクが収縮して胴軸内部とコルクとの間に隙間が出来、そこをすり抜けてインクが後ろに回るというもの。ある種、宿命だが、座敷牢に収納する時に内部に水を充填し、コルクが乾燥しない状態にしておけば長持ちする。インクを少量残したまま乾燥させてしまうのが最悪じゃよ。


このペン先の厚さであれば、紙にペンを置いた瞬間の感触はふぅうわっとして最高であろう。拙者自身はクーゲルの書き味は好きではないが、紙当たりの感触には一目置かざるを得ない。

ピストンは後側から専用工具を使って外す。コルクはNo.146専用のコルク(独逸から通販で入手)を胴軸内径よりやや細い状態にサンドペーパーで削る。

その後でコルクをピストンから取り外したうえで、熱したイボタ蝋の液に浸け、回りを蝋で固める。
ピストンだけを胴体に取付け。ピストン先端部を一番前まで前進させて、胴軸の首軸側から蝋で固めたコルクを押し込んで、リングで止める。


【 今回執筆時間:6時間 】 画像準備1.5h 修理調整3.5h 記事執筆1h
画像準備とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間