
キャップリングには 14K gold filled との刻印がある。金を薄くのばしたのを貼り付けたのかな?ルーペで見ると所々金が剥がれているようじゃ。
それにしても美しい姿!これを復刻して3万円くらいの価格設定にすれば跳ぶように売れるであろう。


ペンポイントはガチガチに詰まっており、インクがほとんど出ない。


こういう研磨をすると、非常に書き味がガサツになる。ここは元々のMをストレス無く書けるようにしたほうが良いであろう。

製造されてからかなりの年数が経過しているが、軸の収縮がないせいか軽い抵抗でピストンが上下する。

ペン先のスリットは、この段階で開いておくのがベスト。ペン芯に乗せたままの状態でスリットを開くと、ペン芯とペン先が離れてしまうことが多い。


またペン先を金磨き布で丹念に磨いたので、非常に綺麗な光沢が出た。

当初はインク色も薄く、さえない書き味だった。これはスリットが詰まり、なおかつ筆記角度と調整が合っていなかったから。
今回はスリット拡げ、スイートスポットを削り込み、十分に研磨したので、非常に心地よい筆記が出来るようになった。あとは表面をどこまでざらつかせるかじゃな。これは依頼人との対面で決めたほうが良いであろう。
【 今回執筆時間:3時間 】 画像準備1h 修理調整1h 記事執筆1h
画像準備とは画像をスキャナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間