WAGNER 2010 SP3 【 赤トンボ 】

2009年にはWAGNER限定萬年筆として、WAGNER 2009【SENATOR】、WAGNER 2009 SP0【非公開】、WAGNER 2009 SP1【非公開】、WAGNER 2009 SP2【Classic Pens】を発売した。
2010年にも同様に、安価なモデル一種類と、販売数量が少ないモデル3種類を発売する予定。そのほかに萬年筆研究会五周年記念モデルの企画も進んでいる。
すでにWAGNER 2010【セーラー】、WAGNER 2010 SP1【Classic pens】は発売した。そして発注済のモデルとしてWAGNER 2010 SP2【非公開】とWAGNER 2010 SP3があったのだが、SP3が先に出来上がって納品された。
上記画像のとおり、中屋万年筆製だが、一ひねりある。

なんとプラチナカーボンインクのカートリッジが2箱添付されている。そう、プラチナカーボンインク用の特別ペン芯がついたモデルなのだ!これはカーボンインク愛用者としてはうれしい限り。
特に瓶インクと違い、カートリッジのプラチナカーボンはペン先が汚れないので重宝している。
そしてなにやら秘密めいた黒い布からクリップが覗いている。これは元からついていたクリップを外して保存するための袋。ではクリップはどうなっているのかといえば・・・


純銀製のトンボのクリップに変わっている。トンボは【勝虫(かちむし)】とも呼ばれ、戦(いくさ)の際の縁起物として昔から兜などにも飾りとして使われてきた。
ペンは剣よりも強し! すなわち萬年筆も平和的な戦(いくさ)の道具なので【勝虫】がふさわしいと企画者は考えたのかもしれない。

ペン先も尋常ではない。中屋の極太ニブのフォルカン仕様なのじゃ。
先日、中屋の吉田さんにお会いした際に話を聞いたら、【泣きそうになりながら作りました】と笑いながらおっしゃっていた。
1本だけなら気にならなくても、20本も作れば、ほかのと同じ形状でなければ発注側から不満が出るおそれがあるので、実際大変神経を使う作業なのじゃ。


こちらが横顔。ペンポイントは大玉で、吉田さんの手で標準的な調整はされている。従って普通の書き癖の人には問題ないはずじゃ。
このカーボンインク仕様のペン芯と、極太フォルカンとの組み合わせは本邦初?
基本的には机上で楽しむ物だが、頻繁に持ち歩くような場合には、クリップを通常クリップに取り替えるのも手じゃ。キャップの内側からマイナスドライバーで外れる。

そしてこのモデルは Pen and message. に依頼して作っていただいた。拙者は【中屋万年筆製】、【極太フォルカン】ということと、販売額【8.5万円】だけをお伝えし、仕様はすべてお任せした。
途中経過も敢えて聞かなかったので、先日Pen and message. を訪問するまで、【赤とんぼ】の姿はまったく知らなかった!
出来上がったモデルを見て、正直感動した。これはプロの仕事の合作じゃ!それぞれの分野のプロの職人がおり、それを総合的に差配するプロデューサーがいて初めて完成したものじゃ。もし拙者があれこれ細部に口出ししていたらここまでの完成度にはならなかったであろう。
限定20本でWAGNER会員限定。日曜日の18時に会員向けに案内を出すが、その瞬間から先着19名だけが入手可能!お楽しみに!
完売しました!
Posted by pelikan_1931 at 07:00│
Comments(14)│
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万年筆
うっちゃん
マイナスドライバーで外してくだされ!
本日、Pen and messageにて現物入手。素晴らしいですね。何とも言えぬ朱色。シルバーのとんぼもまたよし。家に帰って、早速、カーボンインクを。いい書き味。若干、がりがり音が出るが、これはさほど気にはならぬ。でも、一応、再調整に出すつもり。普段使うつもりだが、その場合、クリップはやはり元のに替えるかな。ひねればすぐにはずれると書かれていますが、吉宗さんは、キャップの内側からマイナスのドライバーでとおっしゃっていた。さて、どちらがいいのか??
完売です。お買い上げいただきましたみなさん、ありがとうございました。
とっても苦しかったです。。思い留まるのが(笑)
さすがにこの金額になると嫁に協力貰わないといけないのですが、あっさり却下されました(笑)是非、実物を見てみたいですね。
5日 8:00分時点で、あと1本です。
20:20の時点で、あと7本あります。
るり千代しゃん
Pen and message.に実物がありますので、いつでも見て下され。
思ったより出足が早く、18:10の時点で9人の方からお申し込みがありました。WAGNER 2009 SP2より出足が早いです。ただ値段も高価なので、これ以降はゆっくりとお申し込みが入ると思います。じっくりと考えてからお申し込み下さい。
また10人くらいの方は、メールが不在で帰ってきました。もしまだ案内メールが届いていない方は連絡下さい。私の個人メールまで。
漆が本当に綺麗です。蜻蛉も素晴らしい。
18時を前にして、ようやく思いとどまることに成功しました!
苦しかった…。(笑)
でもそのかわり、「いつかは中屋…!」の決意を新たにしました。
次の関西大会で実物をぜひ拝見したいです。
たかだしゃん
そのとおり。あらためて国産萬年筆のつくりに感心します。
それにしても、このペンポイントは立派!
10011040しゃん
拙者も使ってみたいのだが、みなさんと同じタイミングでインクを入れようと待機中じゃ。
こんにちは
これは文房四宝の世界ですね
万年筆ふくめ
この世界観の再来を強く希望しますね
私は中屋さんの太字のフォルカンに
蛙の廻り止め付きのロングシガーがいつもデスクの前に鎮座してます
社用封筒への宛名書きが主な用途になっています
トンボもいいですね 同軸が赤だとアキアカネのイメージですかね
モンブランのアガサクリスティの蛇のクリップを想起させましたが
蛇は欧米では「文字の神」らしいですね
そんなストーリーがあればいいなあって思いました
ペン先側面の「JAPAN」が誇らしげです。
WAGNER 2010 SP3、トリハダ立ちました。。
これは欲しいー!!