筆記具関連四方山話 【 容器もそろっていよいよ製造開始! 】
http://pelikan.livedoor.biz/archives/51610058.html の記事のコメントでMont Peli しゃんがshellacの作り方を教えてくれたので、さっそく製造にとりかかった。昨夜23:30のことである。
Mont Peli しゃんによれば、
1.用意する物 (1) 小容量のジャムの空き瓶(広口で一捻りで開放できる蓋つきが良い)
(2) 攪拌棒(割り箸で可)
(3) 水ようかんのスプーン
2.作り方−試行錯誤を楽しんでください
(1) 空き瓶に無水アルコールを注ぐ(30cc程度−多くても50ccくらい)
(2) スプーンでshellacを適当量加えて攪拌する。
(3) フレークのザラザラ感(粒状感)が残ったまま蓋を閉じて一晩放置。
(4) 粒状感がなくなり、アルコールに融け込んでいる状態を確認してさらにshellacを投入し、攪拌してまた一晩放置。
(5) これを繰り返し、十分に粘りが出たらOK!
ということだった。

まずは材料のシェラックフレークを三種類ほど入手した。そのうちの二種類の画像が左。どれを使うか迷ったが、まずはMont Peliしゃんお奨めの、【オレンジ・シェラックフレーク】を使って見ることにした。
ちなみに値段は、ブロンズ・シェラックフレークのほうが若干高い。もうひとつ購入したのは、【未脱脂・オレンジ・シェラックフレーク】じゃ。
【CUT DATA】という処方が書いてあるが、CUTが何を意味するのかわからないので、とりあえず適当に作ってみることにする。サックセメントとして使うには、かなりドロドロになるほうが良いであろう。ま、材料はたっぷりあるので試行錯誤を楽しもう!


まず用意したのは容器とスプーンと割り箸。
容器は50ccでキャップは純銀製のWAGNER特製インク瓶キャップ(模様入り)。通常はインク瓶として使うのだが、今後Shellacも何種類か作るので、
インク瓶ケースの端に入れることにした。
なをインク瓶ケースは、このインク瓶用に設計された物で、非常に使いやすい。ロットリング洗浄液の容器も入るし、以前販売した60cc入りのインク誘導液の容器も入る。



次はShellacを溶かす無水エタノールだが、これも通販で入手した。
油性の汚れ落しとしても使えるので便利。ほとんど無くなっていたベンジンのかわりに使っている。
少しずつ溶かすということだったので、まずは、スプーン4杯ほどを二つ折りにした原稿用紙の中央に配置し、無水エタノールで85%くらい満たしたインク瓶に入れた。


かなり溶けにくいなぁ・・・と思ったのだが、Mont Peli しゃんのアドバイスに従って攪拌した。
拙者はかなり気が短いので、Shellacを入れてキャップをした状態で激しく攪拌してみたが、Shellacのツブツブはすぐには溶けない。
やはり一晩に少しずつ溶かしていくというほうが良いのであろう。先人の経験はやはり聞かねばな!
攪拌が終了したのが24:15くらい。そのまま放置して、朝6:00時点ではものの見事に全部が溶けていた。
調子に乗って、今度は前回の倍以上のShellacを追加で瓶に入れたみたところ、何度攪拌しても沈殿が大量に発生する。入れすぎたかな?とも思ったが、昨夜の見事な溶解劇を経験しているので、大丈夫だろう!と楽観的に待つことにした。
本日、夕方まで放置して様子を見ることにする。楽しみじゃ!
Posted by pelikan_1931 at 07:00│
Comments(8)│
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周辺Goods
作り方は前に書きましたが、私はアイスの芯で作った塗り刷毛(以下、
「木刷毛」と略称)を、こんな風に使っています。
1.木刷毛の先端に塗布部分の接着に必要と思われる量のシェラックを
付着させ、別に用意した裏紙に刷毛の両面をこすりつけていったん
紙の上に移す。
2.紙の上のシェラックを木刷毛の片面に薄く撫でつけ、このフラットな
部分を刷毛代わりにして接着箇所に薄塗りしていく。
(円周に沿ってぐるりと刷毛を動かす)
毛筆タイプの刷毛に比べ、盛り上がりや横への広がりがなく、塗りムラ
が出来にくいので一度お試し下さい。
Mont Peliしゃん
余ったシェラックで、濃度の薄いのも作ってみようかと・・・
サックセメントにするにも濃度が濃すぎかも?と思ったのでな。
それにしてもゴムとエボとの接着は完ぺき。セルのネジ部分に塗っても、温めればすぐに回る!いいものを教えていただいた。感謝!
完成ですね。シェラック・フレークが大量に余ったと思います。
余談ですが、シェラックは白地・無垢材の高級家具の塗装に使われます。
インクサック用途での優位性はないと思いますが、塗料用途では脱脂済みが
透明度が高く薄塗りに適しているのに対し、未脱脂なら肉厚に塗れますし、
ブロンズはオレンジより明るい色合いが出せます。
Mont Peliしゃん
ブロンズ・シェラック(高濃度)
オレンジ・シェラック(高濃度)
未脱脂・オレンジ・シェラック(高濃度)
を各60ccずつ作り、用途に応じて希釈して使うことにしました。
本日、完成!十分楽しめました。
ちなみに、FPHでむかし売っていたサックセメントは
未脱脂のシェラックでした。最近のは脱脂済のようです。
私は、インクサック用に作ったshellac溶液をアルコールで少し薄めたもの
を別容器に保存して軸などの接着用(thread sealant)に使っています。
軸の接着には、少しサラサラ感があってまとわりつかない方が塗り易く、
ネジ込み易く、ハミ出しにくいですから。
用途に応じて粘性を調整された方が使い勝手がいいと思います。
Mont Peli しゃん
けっこう溶けるものですな。毎日少しずつとかしているうちに、瓶がいっぱいになり、二つ目の瓶も1/3位は埋まりました。
どこまで溶けるのか楽しみです。
CUT(カット)は、塗料として利用する場合などの目安に使われる
希釈率(混合割合)のことで、アルコール100ccにシェラック12gが
1カットです。
試行錯誤のインクサック用シェラック作りでは無用の知識ですが。
大丈夫できますよ。材料も私が使ったものと全く同じです。
シェラックも同じ販売先の脱脂済みのオレンジ・シェラックで商品
コードも一致しています。
一晩で融けなくても辛抱強く攪拌と放置を繰り返せばいいのです。