2011年04月27日

Pelikan M101N トータスシェルブラウン 14K-BB これは良い!

2011-04-27 012011-04-27 02販売店から連絡があり、本日取りに行ってきた。そのため、記事がこの時間になってしまったが、日本に入荷したモデルのインプレッションを早めに届けたいと思ってな・・・

このモデルが出るという話を聞いたとき、価格が5万円程度と聞いて、まったく期待していなかった。もしロットの少ない限定生産品を5万円で作ろうとしたら、定番品よりもはるかにみすぼらしい品になってしまうのは明らかだと思っていた。

今回入手してみて、ひょっとすると将来、半定番のラインに加えられるかもしれないと感じた。十分に価格に見合う品質を持っている。

現在のPelikanのラインでは、M800が52,500円、M600が39,900円、M400が31,500円、Ductusが47,250円で、M101Nが50,500円。売る側としてはおいしい価格帯に位置している。

作る側の視点で見ると、金型を使わなければならない部分は、今回の開発で出来た(例:天冠、尻軸)。従って色違いを作るには、素材だけ変えれば良い。キャップと胴体の縞は、作り方は緑縞と同じようなので新たな技術はいらない。すなわち半定番化の土台は揃っている。

2011-04-27 05利用者側から見れば、なんといっても吸入機構が後ろから外せるのが良い。最近の製品ではPelikanの限定品ラインとMontblancのフィッツジェラルドでしか見たことがない。この吸入機構が、右に捻ることによって外れるのはすばらしい!インクがピストンから後ろに回る場合でも簡単に洗浄できるし、シリコングリースを弁に塗るのも特殊工具を使わなくても良くなった。

復刻で最も重要なのは、軸色ではなく機構。しかも便利だった機構の復活が大事なのじゃ。すぐに壊れるテレスコープ吸入式や、すぐに錆びるうえ吸入量の少ないスノーケル吸入式を復刻しても意味が無い。やるならボタンフィラー、レバーフィラー、分解可能な回転吸入式というのが拙者の望み!今回は見事に答えてくれた。今後年に一種類ずつくらい模様違い、色違いが出てくることを期待している。

もはや寿命の尽きかけたVintageにほとんど興味の無くなった拙者としては、古き良き機構が現行品で実現されるのが最もありがたい!

2011-04-27 032011-04-27 04ペン先の刻印も実に綺麗!切り割りの位置も問題ない!もっともBBに関しては、日本でかなりダメ出しして本国に送り返したので、あまり数が無いのだとも聞いた。最近のPelikanの研ぎと同じく丸研ぎなので、玉が大きくなるほどアラが目立つからかな?

数本店頭で見たのだが、一つとして段差も背開きも無かったこと。これは最近のPelikanの品質から考えれば画期的!やっと店頭で買った物が、そのまま使える時代になったなぁ・・・と復活したPelikanを誇りに思う!

どうにも薄汚れた感じで好きになれなかったオリジナル軸と比べ、遙かに洗練された色の組み合わせと機構。将来ペンケースにずらっと並べてみたい欲求にかられた久しぶりの萬年筆じゃ!

分解清掃を楽しみたい人には必携の萬年筆といえよう!個人的には100%趣味に合致した萬年筆がついに現れたという感じかな。問題は何本入手するかだけ!

Posted by pelikan_1931 at 18:36│Comments(15) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 萬年筆紹介 
この記事へのコメント
師匠、こんにちは。

言われる通り数少ないBBなのでマシだったと考えます。
ニブの斜面研磨は良く判らないので、次回の地区大会のときに教えて下さいませ。
でも、これで軸のバリエーションが色々と出るのなら本当に楽しみですね。

どうもありがとうございました。
Posted by BCNR at 2011年05月03日 11:23
BCNRしゃん
日本入荷のBBのほとんどは一ヶ所に納品されているらしい(噂だが)。従ってBBを指定で注文していれば多少程度の悪いものが回されるかも?それでもかなり本国返品されているとすれば、それよりはマシと考えましょうや。
今回のニブには模様が無いので、センターがズレても斜面研磨をすれば目立たなくなる。ぜひトライしてみて下され。
Posted by pelikan_1931 at 2011年05月01日 09:44
ポンちゃん
噂では8種類ほどのバリエーションがあるとか。楽しみです。
Posted by pelikan_1931 at 2011年05月01日 09:39
こんにちは。
やっとM101NのBBニブが届きました。
ですが、残念ながらニブの切り割りは不均等で段差も有りました。
ペリカン日本からの商品ですが、もう少し品質を高めてほしいですね。
段差はどうせ調整するので構いませんが、切り割りは見た目がどうにも悪いので少しガッカリでした。
Posted by BCNR at 2011年04月29日 21:49
師匠、サンドペーパー面取りのアドバイス、
ありがとうございました。

半定番化で他の軸色も出るなら、その時に
BBを狙います!
Posted by ポンちゃん at 2011年04月29日 18:12
monolith6しゃん

吸入機構は外れるのですが、良く見ると内側の緑の管にねじ込んでいます。
外側の外壁の分だけ緑の管が削られて細くなっていますので、力を入れると緑の管が割れそうです。
はずさないほうが無難かもしれません。
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 13:26
 Pelikan_1931 さんの、これに関するレポートを一日千秋の思いで待っておりました。

 やはり簡単に吸入機構が外れるのですね。おまけに 1931 シリーズにはこれまで存在しなかった BB ニブまであるのですから、今回は久々にドーンと背中を押された気分です。本当に久しぶりに良い万年筆に出会えました。
Posted by monolith6 at 2011年04月28日 12:29
海外ではBBはほとんど入手できないとか。日本でも数が少ないと聞いた。ただフルハルターではBBのみ使うと想像される。
ということは世界のBBのほとんどは日本かも?
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 05:35
penroseしゃん、ポンちゃん

使胃始める前に、キャップの口の内側をサンドペーパーで面取りするというPelikan萬年筆を使う際のお約束をお忘れ無く。
忘れると、インク窓に擦り傷が出来ますぞ。
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 05:24
日曜日しゃん

ペン先は14金で、ガチニブで有名だった1931系よりは柔らかい味付けになっている。
インク窓のグリーンと軸の文様がマッチしていて非常に綺麗。フルハルターの森山さんも絶賛の軸色じゃよ。
縦縞というのは語弊があるが、Pelikan伝統の貼り合わせは見事!
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 05:21
ポンちゃん

BやBBは研磨すると別次元の書き味になりそうです。お楽しみに!
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 05:15
penroseしゃん

尻軸は画像のようにピストンを動かす機構は左回しで緩み、より胴軸に近い2ミリほどの部分は右回しで外れる。ゴム板で狭い方を力一杯握って右に回せば外れます。壊さないようにな!
Posted by pelikan_1931 at 2011年04月28日 05:13
軸の模様は、結局縦じまなんですね。素材をくりぬいた感じの軸だったら、購入候補に上ったかも知れないのですが、もう一息でしたと思いました。残念。
筆記感はどうでしょうか。1931系に近いのでしょうか。
Posted by 日曜日 at 2011年04月27日 23:55
ペントレお疲れさまでした。
僕も久しぶりに新品をポチったのですが、まだ到着いたしません。。。
師匠の記事を読んで、到着が楽しみになりました!
Posted by ポンちゃん at 2011年04月27日 23:53
昨日手に入れてインクを入れたばかりです。吸入機構の外し方を出して教えて下さい。
Posted by penrose at 2011年04月27日 21:50