2012年02月09日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan Blue Ocean 18C-M(pf) 微調整 】

2012-02-09 012012-02-09 02ペンケースを整理し、順番を入れ替えながら白手袋と Micro Dearで清掃していた際に、この萬年筆の不具合を発見した。

この萬年筆は2010年6月3日投稿の年表によれば、1993年に5,000本限定で発売されたPelikan Blue Oceanじゃ。その前のGreen Demonstratorには天冠に限定番号表記が無いので、限定表記がはいった最初のM800かもしれないが定かではない。なんせPelikanでは企業からの要請で限定萬年筆をそれ以前にも発売している。丸善120周年記念万年筆は1989年の発売。すなわちGreen Demonstratorより前になる。

2012-02-09 03発見した不具合とは・・・ペン先が若干首軸に押し込まれすぎていること。これは拙者の好みの位置よりも少し後ろすぎる。実際に使う場合は問題ないし、拙者もタコスペ・超不細工調整時にはもっとペン先を首軸に押し込む場合もあるが、観賞用としてはもう少しペン先の刻印がはっきりと見える位置にあってほしい。

具体的に言えば【pf】刻印は完全に見えた方が良いし、太さ表示刻印の後ろにはもう少しスペースがほしい。単なる見栄えの問題なのだが、拙者にはどうしても見過ごせないのじゃ・・・

2012-02-09 042012-02-09 05さらに・・・ペン先の側面が曇っている。これはクロスでこすればすぐに綺麗になるのだが、最悪はペンポイントが鉈研ぎになっていること!鉈研ぎと言えばMontblancのペン先が最高であった時代の研ぎ。その当時の軸は好きではないがペン先の良さには脱帽するしかなかった。従ってMontblancならば鉈研ぎが良いのだが、Pelikanの鉈研ぎには違和感がある。


2012-02-09 09なんていうか、マツコデラックス氏が3ピースの(男性用)スーツを着てオールバックにしているような感じ・・・つまりは似合わないのじゃ。

ただし、このペン先は、水を含ませて書いてみると・・・書き味は至極良い。絶品といってもいいほど!でも鉈研ぎは許せない。そこで妥協策として、書き味は変えないで見栄えだけを変える研ぎを施すことにした。

2012-02-09 062012-02-09 072012-02-09 08まずは、ペン先の位置の調整。字幅の刻印もpf刻印も欠けなく全体が見える。またホールマークもよくわかる。それにしてもこのホールマークは小さいなぁ・・・。ペン先、ペン芯、ソケットの3部品に完全分解してから清掃し、再アセンブルした。その際、すこしだけスリットを開いておいた。

さらには鉈の尖った部分を平面で切り落とし、背中側に斜面をつけた。すなわちMontblanc No.146のBBのペン先のような形状に研ぎ上げた。インクをつけて書くまでもなく、接紙面が磨き上げられ、スリットが開き、書き出し掠れが無いとなれば、書き味は保証される。形状を見ただけで書き味がわかるようになればプロなのだが、拙者はまだそこまではたどり着けていない・・・
Posted by pelikan_1931 at 12:40│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 萬年筆紹介