2012年03月15日

筆記具関連四方山話 【 プラチナ #3776 CENTURY ブルゴーニュ 14K-B 】

2012-03-15 01昨日から始まった三越の【第13回 世界の万年筆祭】にオープンと同時に駆けつけた。本館側のエレベーターからゆっくりと上がったせいか、拙者が会場に到着した時には、すでに大勢の友人に会場内で遭遇。昨年は東日本大震災直後ということもあり、参加者も少なかったそうだが今年は出足好調と見受けられた。

開店と同時に人があふれたのは、予想通りプラチナ万年筆のコーナー。このブルゴーニュの初回ロット600本には限定番号カードが発行されるとあって大騒ぎになっていた。

一番最初にたどり着いた人が【001/600】を獲得したらしい。ペン先はF/M/Bの3種類から自由に選べる。拙者はBを2本購入。番号は拙者と友人の萬年筆研究会【WAGNER】の会員番号を選んだ。友人が後にブルゴーニュを購入するならば、その時にカードをさしあげる予定。

2012-03-15 052012-03-15 022012-03-15 032012-03-15 04ペン先自体は#3776 センチュリーと同じなのでF/M/B以外のペン先を付けたければ#3776 センチュリーを別途購入してペン先移植をすればよい。ただし、最近はどこのメーカーも、1回でもペン先を抜き差しすると保証は打ち切り・・・というようなスタンスと聞いた。従ってやるなら覚悟が必要ですぞ!

非常に美しいペン先。しかも最初からスリットが開いているので、筆圧が低く、ペンを寝かせて書く人にとってはそのまま何の問題も無く使える。紙に斜めにペンポイントを当てる人が使うと、右上から左下への線をひくときに、ジャーという筆記音がするはず。こういう場合にはスイートスポットを作り込めば音は消える。ただ音だけは好みの要素が大きい!ジャージャーが好きな人もいるので、調整師の人は早まらないようにな!

そして、#3776との差異だが・・・・


2012-03-15 06まずはペン芯。ペン芯の形状がかわり、エラが張っている。それがペン先にピッタリと嵌まり、ペン先の左右のブレを押さえるような仕組みになっている。

以前は丸いペン芯で、首軸内に隠れた金の部分が長く、それでペン先のブレを押さえていたが、今回は首軸内部に隠れた金が短くなった分、ペン芯のエラで横ずれを押さえる設計思想のようだ。

以前のペン芯と比べると、かなり高級感が出たように思う。

2012-03-15 07問題のスリップシールだが、上が閉めた段階の画像、下がキャップだけの状態の時の画像。

よく見ると確かに、キャップを締めることによって天冠下のバネの長さが短くなっている。

このブルゴーニュも本栖と同じく透明のインナーキャップになっている。黒軸でも同じく透明インナーキャップなのかなぁ?もしそうだとすれば英断じゃ。Pilotは823のスケルトンに対して透明インナーキャップを採用しなかったからな。

このスリップシールは気密性だけではなく、キャップを締めたときの感触も実に良い。今回のアンケートでも10500円程度の各種モデルの中で一番人気というのもよくわかるな!

2012-03-15 08そしてコチラが萬年筆についてくる限定番号が印刷されたカード(紙製)。拙者はてっきりキャップの帯に限定番号が打たれていると信じていたが、まったくの外れ!

その事実を知った段階で購入を取りやめた方も多かったが、拙者は合理的な方法だと思う。気に入った個体を買って、それに好きな番号をアサインすれば良いのだからな。

気になったのは、このブルゴーニュを試し書きしようとしている人を、店員さんが誰も止めていなかった事。回転吸入式ではないのでそれほど問題にはならないかもしれないが、半透明が売りの萬年筆の首軸内にインクが溜まって汚れた・・・ような物は拙者なら絶対に欲しくない。調整師に御願いして!とそちらに振ることは出来なかったのかな?せっかく自社の萬年筆しか調整しないペンクリなのに・・・
Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 萬年筆紹介 
この記事へのコメント
やっぱり太字が好きさん
品薄状態にして飢餓感をあおるのは、ルービックキューブの時と同じ戦略。
けっこう効果的!ただし、その後で急に大量に市場投入すると飽きられる。
常になんとか手に入る状態が得策でしょう。
Posted by pelikan_1931 at 2012年03月23日 14:54
先行販売には行けない地方在住者のため、3月始めにブルゴーニュを注文しておりましたが、出荷が大幅に遅れるという連絡がプラチナからあったと販売店から聞きました。お店の認識では、4月中旬入荷のつもりだったそうで、それよりずっと後になりそうだ、と。3月25日に発売日を早めたのを見て、物はある程度準備できているのかと思っていましたが、そうではなかったようで。黒軸センチュリーの方の生産も間に合っていないようなので、やっぱり、という印象ではあります。私は太字ですが、極細のブルゴーニュは全く当てにできない状況とか。万年筆ですから、遅れてもあまり困るわけでもなく、メーカーとしても確信犯なのかなあ。
Posted by やっぱり太字が好き at 2012年03月23日 10:47
今回のプラチナはコレと並び、エボ芯のギャザードデルもそそられました。

話は変わりますが、今回の祭り、パイロットの50型コンバーターがマイナーチェンジしていたのを知る事が出来たのは収穫です。
最寄りの丸善でも、流通を確認。

果たして、棚吊り改善が如何程か気になる所です。
Posted by 蓮覇fe500rs at 2012年03月19日 06:05