そこで、不定期ではあるが、【テストの珍回答】を紹介しよう。
問いと模範解答を最初の頁に、珍回答をつづきの頁に記す。
1: 理科:次の文章を読んで( )を埋めなさい。 (三重県の高校)
人間は( )を取り入れ( )を出している。
解答 → 人間は(酸素)を取り入れ(二酸化炭素)を出している。
解答が酸素と二酸化炭素というなら、この問題は明らかに中学生程度。とても高校生に出すような問題ではない。小学生でも知っている。
ただし、人間は(食物と水分)を取り入れ(老廃物)を出している。と書いたら間違いなのだろうか?
人間が酸素を取り入れ二酸化炭素を出しているのは間違いないが、呼吸を通じては酸素、窒素、二酸化炭素を取り入れ、量の変化こそあれ、吸収しきれなかった酸素、窒素、量の増えた二酸化炭素を出しているので、酸素、二酸化炭素というのは、あまりに短絡過ぎるように思う。
これも英語の試験問題のところで指摘したように、もっと解答を限定できるように前後の説明を書いておくべきであろう。
2: 理科:( )に入る言葉を書きなさい。 (群馬県の高校)
塩酸に( )を入れると( )を発生する。
解答 → 塩酸に(石灰石)を入れると(二酸化炭素)を発生する。
これも乱暴な問題だなぁ・・・塩酸に(一円玉)を入れると(水素)を発生する。と書いても間違いではない。
6HCl+2Al→3H2+2AlCl3 (塩酸がアルミニウムに触れると、水素が発生し、アルミニウムが塩化アルミニウムになる)という解説を加えれば完璧な解答になる。
ということは、やはりこの問題は解答を導くには無理がある。
もし、塩酸に(指)を入れると(ただれ)を発生する。が〇なら珍解答にもチャンスはある。
塩酸は濃硫酸と違って一瞬で皮膚をおかすわけではないが、1分もつけていればただれるだろう。
3:理科: 次の文章を読んで( )に当てはまる言葉を入れなさい。 (長野県の高校)
哺乳類や爬虫類・両生類などと、甲殻類・貝類などの大きな違いは( )のある、なしである。
その違いから、前者のグループを( )動物と呼び、後者のグループを( )と呼ぶ。
解答 → 哺乳類や爬虫類・両生類などと、甲殻類・貝類などの大きな違いは(背骨)のある、なしである。
その違いから、前者のグループを(脊椎)動物と呼び、後者のグループを(無脊椎動物)と呼ぶ。
この問題はすばらしい!最初の( )だけを問われたら途方に暮れてしまうが、後半の質問を読めば、脊椎動物、無脊椎動物のことだとわかる。従って背骨が導き出される。
しかも前者のグループの( )の後ろには動物をつけ、後者のグループには動物をつけていない。このあたりに問題作成者のやさしさと知恵を感じる。
それに対して、珍解答の愚かさよ・・・・
その違いから、前者のグループを( )動物と呼び、後者のグループを( )と呼ぶ。
解答 → 哺乳類や爬虫類・両生類などと、甲殻類・貝類などの大きな違いは(背骨)のある、なしである。
その違いから、前者のグループを(脊椎)動物と呼び、後者のグループを(無脊椎動物)と呼ぶ。
この問題はすばらしい!最初の( )だけを問われたら途方に暮れてしまうが、後半の質問を読めば、脊椎動物、無脊椎動物のことだとわかる。従って背骨が導き出される。
しかも前者のグループの( )の後ろには動物をつけ、後者のグループには動物をつけていない。このあたりに問題作成者のやさしさと知恵を感じる。
それに対して、珍解答の愚かさよ・・・・
4:理科: お腹に袋を持つ動物を有袋類といいますが、有袋類をひとつあげなさい。 (和歌山県の高校)
解答 → カンガルー、ウォンバット、コアラ etc.
解答 → カンガルー、ウォンバット、コアラ etc.
Wikipediaによれば、【有袋類は、現生哺乳類の主流である有胎盤類と異なり、胎盤をもたないため、子宮内で子どもを育てることができない。このため、未熟な状態で生まれた子どもを、育児嚢で育てる。育児嚢は通常腹部にある袋で、中には乳頭があり、子どもはこれをくわえて母乳を摂取する。】とある。こんなこと習った記憶がないが、科目は何だろう?生物かな?それならわかるが・・・
この問題に答えられても現代社会では何の役にもたたない。いっそのこと試験場にインターネットに繋げるパソコンを用意し、そこで得た情報から解答を作り、出典をURLで明記するような形式の方が、後々役に立ちそうな気もする。記憶をためすのではなく、応用力を生かして時間内に課題解決に当たる姿勢を醸成して欲しい。社会は時間との勝負なので!
この問題に答えられても現代社会では何の役にもたたない。いっそのこと試験場にインターネットに繋げるパソコンを用意し、そこで得た情報から解答を作り、出典をURLで明記するような形式の方が、後々役に立ちそうな気もする。記憶をためすのではなく、応用力を生かして時間内に課題解決に当たる姿勢を醸成して欲しい。社会は時間との勝負なので!