2013年07月29日

月曜日の調整報告【 Pelikan 400NN 黒縞 14K-Music 健康診断 → 移植手術必須!】

1今回の生贄はPelikan 400NNの黒縞軸。実は緑縞や茶縞よりもはるかに数が少ない。また地味なので一般的には人気も無い。
今回は赤ずきん半さんからの健康診断依頼じゃ。半一族(未認定)なので当然のことながら普通の状態ではない。
今までの赤ずきん半さんからの調整依頼は、小汚くても銘品であった。今回のは珍品だが、かなり怪しい代物。ブツだけなら半の殿堂入りに相応しい!

23ペン先は400NNのミュージックとのことだが、どこにもそのような表記は無い。またPelikan Book(新旧)にもMusic Nibはでていなかったはず。
しかし、真ん中のスリットが無い事から、Musicを意図して作られたニブには間違いはない。いったい何物だろう?
切り割りは手作業で行ったとみえて、かなり左右が不均等になっている。また真ん中が細過ぎて下にお辞儀しすぎている。

45こちらは横顔。ペン芯は通常のペン芯と思われるが、ペン先は異様にお辞儀している。しかも左右のお辞儀具合が異なっている。
これは書き味を気にする人には使いこなせないペン先じゃな。筆圧をかけて思いどおりの線幅が稼げればそれで良い!という人向け。
しかもどうやら左右と真ん中とではペンポイントの厚みも異なっている。

6それがこちら。相当に段差があるが、真ん中部分を少し反らせて、腹がピッタリと合う状態にしても背中側は2割以上真ん中が薄い。
前から見ると、腹は合っているが、背中が窪んでいる状態。本当に純正品かいなぁ・・・と疑いたくもなる。
ただ・・・ペンポイントの材質や研磨の仕方はオリジナルとまったく同じ!ここまで手作りで真似は出来ないだろう。新発見のニブかも?

89ただし、どうやら400NNのペン先ではない。左画像の上はPelikan 140のペン先。400NNのペン先はこれよりも長い。
その140用のペン先とまったく同じ大きさ。特に左側の○から端までの距離が140用ペン先と同じと言うことは、これも140用のペン先であろう。
右画像の上がPelikan 400NN用のペン芯で、中央がPelikan 140用のペン芯。そして一番下が今回のペン芯。
多少の違いはあるが、Pelikan 140用のペン芯に乗っていたということになる。
Pelikan 140用のペン芯に乗っていた、Pelikan 140と同じ形状のペン先であれば、Pelikan 140用のペン先ユニットを400NNに移植したと考えられる。

7また、ソケットは左画像の上側・右のもの。これは400NNの後期モデルに付いていた、すぐに割れる粗悪透明ソケット。いままで見た物の100%が割れていた。
今回も割れている。ペン先とペン芯を挟んで左に回した際に、カラ廻りするようなら、まずこのソケットが使われていると考えて間違いない。

一番良いのは上段左側のエボナイト製ソケットなのだが、これは業界的に品薄で市場に出て来ない。拙者も資料用に一個持っているだけ。
幸いなことに現行のソケットと互換性があるので、安いM200の中古品などを入手して、そこからソケットを移植するのが得策。現行の新しいソケットの方が出来は良い!

健康診断の結果、ソケット移植が必要であるという結論に達した。あとはドナーたるべき現行品のM200やM400用のソケットの入手を待つばかりじゃ!それさえ入手出来れば移植手術は直ぐに終わる! 

Posted by pelikan_1931 at 13:00│Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
この記事へのコメント
師匠、今回もよろしくお願い致します。
ところで今回のニブですが、兜木銀次郎ニブではないかとの書き込みを
発見しました。(ヤッター万さん提供)

http://blogs.yahoo.co.jp/bakumatsu1/11290008.html

素性をご存知の方おりませんでしょうか?
Posted by 赤ずきん半 at 2013年07月30日 19:57
ポチさん

該当のページにあるのは、明確に400NN用のペン先が400NN用のペン芯に乗ってます。
一方こちらは140用のニブが140用のペン芯に乗って400NNに付いているんです。
しかも、400NN後期の腐ったソケット付きで・・・
どこでどのように出来たのかさっぱりわからん。

ともあれ、純正品でMusicニブがある事がわかって大助かりです。ありがと!
Posted by pelikan_1931 at 2013年07月29日 22:19
お師匠さま、

PelikanのMusic Nibですが、あれ、どこかで見たことあるぞ?、と思って
探してみたらやっぱりありました。
ruettinger-web.deホームページ(Nibs specialをクリック。)
限定品か何かのようですが、正規品のようです。
『Pelikan 585 14KARAT』の刻印があり、赤ずきん半さんのものと一致して
いますし、スリットとハート穴の開けてある位置も同じようですので、
正規品ではないかと思われます。
ただし、師匠もご指摘のように、2つのスリットの幅が狭く、ペン先中央が
正規品と比べて相当狭くなっています。正規品は一般的なMusic Nibと
大差ないようです。
さすが半一族(ほぼ確定?)の持ち物と言える万年筆ではないでしょうか?ww

Posted by ぽち at 2013年07月29日 16:37