2014年08月21日

木曜日の蘊蓄 【 近ごろ頻繁に使用している工具 】

以前はひん曲がったペン先を修理する際、最後の微調整はツボ押し棒でペン先を押し曲げて左右の曲面を合わせていた。かなり時間がかかる方法であり、プロはどうしているのか気になっていた。
趣味文の取材で久保工業所を訪問した際、久保さんが手作りの小さなトンカチと木の板だけでペン先を自由に曲げ伸ばししているのを見て驚愕した!
その後、少しずつ訓練をし、今では曲がったペン先の直しは、ほとんどのプロセスを小鎚と木のブロックだけで出来るようになった。

12ところが、世妬鍛造モデルを作る際に、木のブロックだけでは少し不自由を感じた。形状がピシっと決まらないのだ。そうなると手で微調整を行うことになり生産性が落ちる。
何か良い工具が無いかなぁ・・・と捜していて(工具箱の底から)発見したのが、鉄の塊のような工具。ペン芯打ち抜きの穴と、ペン先の形状変更用の溝と山が付いている。
実は15年以上前に、nibs.comで購入したのだが、なんとも使いづらく(というか使い方がわからず)ほとんど使われないまま放置されていた。
同じような物がユーロボックスにあり、ネットを調べまくって入手したのだが、使い方のノウハウを持っていないと宝の持ち腐れだった・・・

34小鎚でペン先の曲線を出していく際に、左の溝側が大変重宝する・・・わけではない。内側に曲げる時に裏当てするのは少し硬い木の方が良い。
必要なのは右側画像にある山側。こちらは曲げすぎたペン先を戻す際や、表側を鍛造する際に頻繁に使う。
右側画像にみえる丸穴は、一見ノックアウトブロックの代用になりそうだが、余りに浅く、まったく使えない。おそらくは中空の台の上に置いて上からペン芯を叩き出すのだろう。
重量級の金属の塊を不安定な台の上に置くのは危険だな。これ、ノックアウトブロックとしては意味をなさない。

こんなに重い金属塊であるが、使えるのは盛り上がった面のみ。しかしそれでも十分にお釣りが来るほど役立っている。
ペン先を伸ばす用途だけではなく、机の上に置いた箱の中に入れて重しとして使うのにも役立っている。むしろ、ほとんどそちらの用途かも?

これを発掘できたので、やっと世妬鍛造モデル量産できるかも? お楽しみに! 

Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック