2015年10月01日

使っているインクの耐水試験

2昨日紹介したとおり、現在拙者がインクを入れて使用している萬年筆は左の10本。 
その中では10番のパーカー・ペンマンインクのルビーが最も危険なインクといえよう。
現在復刻されているペンマンインクは問題無さそうだが、発売当初のペンマンインクにMontblancの限定品を浸けておくと・・・
軸がふにゃふにゃに変形した!というような噂が飛び交っていた。普通はそんな実験はしないので信憑性はあやしいものだ。
ただ、拙者はペンマンインクでアウロラの初代オプティマ3本のインク窓を割っているので、あながち嘘とも決めつけられなかった。
その時使っていたインクの一つがペンマンのルビーだった。数年前に高松で未使用のカートリッジを入手していたので、それをParker 75に入れて使っている。
さすがに自社の定番品に入れての実験くらいはしているだろう・・・と考えたからだが、あの複雑なParker 75の首軸内に長期間とどまっていても問題は発生していない。

ペンマンインクで軸が溶ける事件は、当時の萬年筆(ユーザ)界では現在のVW事件のように言われていた。

その時、Parker以外のメーカーは一切Parkerを責めなかった。自社インクが他社の萬年筆に及ぼす影響調査なんて完全には出来ねぇよなぁ・・・という気持ちもあったのだろう。

当時の萬年筆界に対する拙者の感想は・・・隠蔽体質の業界だなぁ〜 ということ。トラブルを報告すると、記念品を送ってきて【これでよしなに・・・】という感じ。
その後、フォローしたとか、改良したとかの報告が無いまま、製品が変わっていたことが何度かあった。 
拙者の報告・アドバイスは、無かったことになってしまったのだ。まぁ、製品が改良されたのならいいやとは思ったがな。 

入手したばかりのインクが、8番の竹林(ちくりん)。これは仙台の文具の杜で、一目惚れで購入。これがもう少し茶色っぽいアーミーグリーンだったら良いなぁ!
茶色を混ぜると、ハワイで入手したPelikan アーミングリーンのカートリッジみたいな色になるかも? 

その他は、ここ数年間愛用している物ばかり。一番古くから使っているのはプラチナ・カーボンで、二番目に古いのがMontblancのロイヤルブルー。
ペンクリの調整では、Pilotの大瓶の黒を使っている。こいつの絵の具の匂いも好きだが、なんといっても書き味が良くないのが気に入っている。
調整の仕上がりを確認する際に、書き味の良いインクを使うと、書き味が実際以上によく思えてしまう。そこで、出来るだけ書き味を変えないインクを選ぶ必要がある。
長年、Montblancのロイヤルブルーを使っていた。シャバシャバして書き味に影響を与えそうに無かったのだが、煮詰まるとえらく良い書き味になってしまう。
そこで、ボトル入りのPilotをペンクリ定番インクとしたのじゃ。煮詰まりそうになったら、大瓶からインクを補充出来るので重宝している。
最近では遠沈管に入れて遠征に持参している。なんといっても書き味が変わらないのが良い!

先日発売された趣味文の書き味比較でも、インク部門では平均的な書き味は最低だったはず。これが調整師にはありがたいのだ(バカボンパパ)。

インクを入れたそれぞれの萬年筆で書いてみると、書き味No.1は9番のGary's Red Blackを入れたM800で、これは素晴らしい。掠れも無くストレスもまったく感じない。
趣味文のインクの書き味テストでも、平均点はNo.1だった。拙者の評価と全員の評価平均が合致するとは!拙者も普通の人だったとわかってよかった。
拙者の書き味評価No.2はDupon'tのエリゼでインクはエーデルシュタインのタンザナイト。これも趣味文の総合評価でNo.2か3だったはず。
また定番のプラチナ・カーボンブラックは、書き味も耐水性も昔はNo.1だと思われていた。特に画伯は絶賛していた。
趣味文の書き味テストでも、当然トップになると思っていたが、目隠しテストでは、拙者はGary's Red Black を選んだ。
タンザナイトも、耐水性は無いが書き味はトップクラス。まぁ、耐水性と書き味の因果関係があるはずも無いがな。
拙者はインクの書き味は粘度が全て!と考えていたが、どうやらそれは間違いであるとわかった。 

では、耐水実験の結果を提示しよう。一週間後に再度流水試験をやるので、水を掛けてないもの、筆記後1時間、筆記後7時間の順に並べてみよう。

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どうやら筆記後、1時間乾燥させたものと、7時間乾燥させたものとの間では有意差は出ていない。若干、Red Blackが濃くなっているかな?という程度。

インクは化学製品なので、紙に浸透し、粒子が空気に包まれたら、速やかに反応してしまうのかも知れない。一週間後の結果が楽しみじゃ。

それにしても、水をかけると、色味が変化するインクもあるのだなぁ。
昨日も指摘したが、タンザナイトは緑色っぽくなるし、竹林は黄緑から水色に変わってしまう。そしてRed Blackは黒っぽくなる。これは古典ブルーブラック?なので当たり前だがな。

Montblanc ロイヤルブルーの消え方はあきれるほどすごい。拙者が紙に残すものなんて一週間も保持している物はほとんどない。
大切な物はメディア保管している。Back-Upも数カ所に保存。すなわち、萬年筆で書く文字には大切な情報は含まれていない。実用では無いのじゃ。
だからこそ、流水で消えないインクや、100%消えてしまうインクとの戯れが新鮮で面白い! 

ちなみに・・・ペンクリでロイヤルブルーで試し書きしてもらってたのは、インクが指についても超電解水ですぐに綺麗になるからという理由もあったのを思い出した。 

Posted by pelikan_1931 at 10:45│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック