

調べてみると2014年の輸入筆記具カタログに掲載されていた。名称はモンテグラッパのピッコロという。軸色は紫に細かい粒子がちりばめられている。
カタログで確認すると定価は6万円+消費税で、日本に輸入されているのは18K-FとMのみ。しかしこの軸にはBのラベルが・・・紛れもなく18K-Bのペン先なのじゃ。
このように、日本国内のペン先バリエーションは、本国のそれと比べるとバリエーションが極端に少ない。Bニブを欲しがるのは萬年筆マニアだけかもしれないなぁ・・・

今回ピッコロを贈って下さったのは、昨年度、左画像下の萬年筆研究会【WAGNER】五周年記念萬年筆の新品を寄贈したお返しとしてらしい。
贈ったものよりお返しの方が高価になってしまったなぁ・・・。もっともコレが韓国流なのかもしれない。
拙者が太字が好きなことは誰でもわかるが、実は最近紫色の軸に興味がある・・・ということは、相当にBlogを読み込まないと想像はつかなかったはず。

韓国では贈り物に際し、相当リサーチをかけてからやる・・・と韓国人の後輩社員から聞いたことがある。
拙者が贈り物をした時を思い起こしてみると・・・自分が好きな物を贈ってるなぁ。うーん、まだまだ甘いわ。
小さな萬年筆だが筆記時のバランスはなかなか良い。またキャップの尻軸への固定状態も実にタイトで良い。
しかもペン芯はエボナイト製のようだ。ペン芯の素材としてエボナイトの方が樹脂より優っているわけではない。
しかし、飾っておくだけのための萬年筆なら、エボナイト製ペン芯の方がはるかに好ましい。なんてったって萬年筆に似合うんだなぁ・・・エボナイトのツヤの無さが!


一時期はモンテグラッパはモンブランと同じ企業グループにいた。その際、おそらくはMontblancと技術交流をしているはず。
Montblancのペン先の一部をOEMで作っている会社が、モンテグラッパのペン先も作っているという噂も聞いたしな。
そもそもモンテグラッパのネロウーノはMontblancの1970年〜80年代の3桁番と同じ設計だし・・・やってんのかなぁ?
ペン先にはロジウム鍍金がかかっているのではなはだあやふやなのだが・・・ペンポイントの素材や研ぎは、Montblancの現行品(No.149やNo.146)と比べると、どちらも今一歩。
それに仕上げもやや雑だ。 最近のMontblancのペン先はPilot並の精度で調整してある。それにともなって面白さも半減した。
そして書き味に個性が無くなったようにも感じる。また研いでもさほど書き味が向上しない。そこがPelikanほど可愛くないところだなぁ・・・
ダメな生徒が先生のひとことで優等生に変わる・・・ そういうのが調整の醍醐味でもあるのだがMontblancはあきまへん。未調整でもそこそこ良いので研いでも差が大きくない。こりゃやる気にならんわ・・・