1年間キャップを外さなくてもインクが乾かない!という萬年筆は、萬年筆研究会【WAGNER】会員が実験した中では2種類ある。
ひとつはM200、M400、M800 の ペリカン・スーベレーン シリーズ。ただし、M300/M600/M1000は未実験。
もうひとつは、プラチナのセンチュリー(スリップシール付き)
これらに関しては、1年間放置していてもインクがほとんど乾かないことが、総重量を計測することで証明されている。
これらに匹敵する機密性を持つ物としてTWSBIのダイアモンド 580を挙げなければならないだろう。
実は2年間ほど行方不明だったのだが、一昨日バッグのポケットから発見した。
入っていたインクはペリカンのハイライター・インクのグリーン!いかにもすぐ固まってしまいそうなインクだ。
おそろおそるキャップを捻って紙の上で擦ってみる。さすがにインクはつかない。
ところが、紙の上でペン先を下にして、軽くトントンとやると、インクが流れ出した。そして、そのままスラスラと書けるようになった。
ハイライター・インクですら固まらせない機密性の高さは、首軸先端部のOリング。
デザイン重視の会社ならこんなところにOリングはつけないだろう。こんなことするのはTWSBIだけ?
ところが、このOリング部分がキャップ内部のインナーキャップと密着するので、空気は絶対にインナーキャップ内部から出て行かない。
すなわち、非常に乾燥しにくい構造になっている。でもOリングはないでしょ・・・と思って調べたら、Oリングではなかった。
黒いオイルシールのような素材だった。これでも確かに機密性は保てる。いままでずーっと、Oリングだと思って見下していてゴメン!
ハイライター・インク自体は萬年筆でのお奨めは出来ないよ。軸内にツブツブがいっぱい見えているし、軸内は緑色に染まったままじゃ・・・