2017年10月23日

インクが乾かない萬年筆

1年間キャップを外さなくてもインクが乾かない!という萬年筆は、萬年筆研究会【WAGNER】会員が実験した中では2種類ある。

ひとつはM200、M400、M800 の ペリカン・スーベレーン シリーズ。ただし、M300/M600/M1000は未実験。

もうひとつは、プラチナのセンチュリー(スリップシール付き)

これらに関しては、1年間放置していてもインクがほとんど乾かないことが、総重量を計測することで証明されている。

1これらに匹敵する機密性を持つ物としてTWSBIのダイアモンド 580を挙げなければならないだろう。

実は2年間ほど行方不明だったのだが、一昨日バッグのポケットから発見した。

入っていたインクはペリカンのハイライター・インクのグリーン!いかにもすぐ固まってしまいそうなインクだ。

おそろおそるキャップを捻って紙の上で擦ってみる。さすがにインクはつかない。

ところが、紙の上でペン先を下にして、軽くトントンとやると、インクが流れ出した。そして、そのままスラスラと書けるようになった。

2ハイライター・インクですら固まらせない機密性の高さは、首軸先端部のOリング。

デザイン重視の会社ならこんなところにOリングはつけないだろう。こんなことするのはTWSBIだけ?

ところが、このOリング部分がキャップ内部のインナーキャップと密着するので、空気は絶対にインナーキャップ内部から出て行かない。

すなわち、非常に乾燥しにくい構造になっている。でもOリングはないでしょ・・・と思って調べたら、Oリングではなかった。

黒いオイルシールのような素材だった。これでも確かに機密性は保てる。いままでずーっと、Oリングだと思って見下していてゴメン!

ハイライター・インク自体は萬年筆でのお奨めは出来ないよ。軸内にツブツブがいっぱい見えているし、軸内は緑色に染まったままじゃ・・・


Posted by pelikan_1931 at 22:41│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック