ペン先をBBからEFなどに研ぎ出す作業には大きなリスクが伴う。ペンポイントを包み込んでいる金の横を削ることになるので、ペンポイントがベースの金とアロンアルファで接着したような形状になりポロリする可能性が高くなる。
従って包み込んででいる形状を保存しながら研磨するので集中力と年季が必要となる。また万一ポロリしても同じものを提供できるだけの部品在庫がないと無理!
そうはいかない拙者は二段階までの研磨しかやらないようにしている。すなわち;
UEF ← F EF ← M F ← B M ← BB B ← 3B だが、さすがに3Bからの研ぎ出しはもったいなくてできない。
その二段階研ぎ出しをするのにいろんな道具を使ってきたが、どれも研磨に非常に時間がかかる。
下手すりゃペンポイント調整をスタートする前の研磨だけで小一時間かかることもあった。この研ぎ出し工程にはチャーチャー、ポケッチャー、Carちゃんなどを使ってきたのだが今回の工具が圧倒的に早く研磨が出来る。
単なる可変式電動ドリルなのだが先端部に研磨力の弱いゴム砥石をつけてみると実にいい感じになった。
こちらは調整室の机に万力を取り付け、それで電動ドリルの筐体を挟んで規定したのだ。
ポイントは取っ手部分の無い電動ドライバーを選ぶことと、回転トルクを安定させるため、充電ではなく電源コード接続式を選ぶこと。
もっとも回転数を落としても恐ろしげな音を立てながらブンブンと回り、すぐに研磨が終了する。
ペンポイントの形さえ整えば、あとは微調整の世界でそちらは慣れている。
左側は回転しているゴム砥石をストロボを使って撮影したものと無しで撮影したものとの比較。
回転中の砥石をスローで撮影してもブレが見られないので回転は安定しているようだ。これなら十分に使えるな。
こちらがゴム砥石の番手実は高速回転させると番手は10倍くらいになる。
ただし回転数が半端ないのでよく削れる。早く生贄が来ないかな?