2018年09月14日

ダイヤのおばちゃんは正直者だった!

12本日、万年筆談話室に持ち込まれた万年筆はこちら!

Montblanc No.242 PLという貴重なモデル。

PLはたしかプラチナを表していたと思う。

プラチナのように輝いている模様という意味でもあったのかな?

Vintage Montblanc には、昔からさほど惹かれていないので、個々のモデルに隠されている物語はよく知らないのだが、実に美しいモデルだ!

万年筆談話室に持ち込まれた理由は、壮大なインク漏れ。インクを吸わそうとしても、ペン芯やハート穴からぽたぽたと漏れてしまうというもの。

すぐに洗って万年筆談話室に駆け込まれたらしい。2008年くらいに〇〇万円(高〜い)で、当時のダイヤ商会さんで手に入れたらしい。

その時【これは未使用よ!ペン先の太さを記したラベルは剥がしちゃ駄目よ!】と念を押されたらしい。

しかし、その言葉をまったく信用していなかった依頼者は、ずーっと日当たりの悪い部屋で展示していたが、最近、ふと使いたくなりインクを入れて漏れに気づき、万年筆談話室へ直行されたようだ。

長い間インクを吸わせていなかった万年筆は、コルクピストンが収縮し、空気が上下に抜けるようになり、インクをうまく吸入しないことがある。

しかしインクを吸わせてしばらく放置すれば、コルクが膨張し、インク漏れがなくなることが多い。

そこで、水を吸わせて10分ほど経過観察してからインクを吸わせてみたのだが、しばらくペン先を下向きにしていると、先端部に水滴が出来、ポタリと落下した。

これはコルクが収縮しているなと思い、首軸を外してピストン軸を引っ張り出してみると・・・コルクが一切インクで汚れていない!

なんとMintの状態のピストン軸じゃ。あとでコルクを入れ替えた痕跡もない。

そのことを依頼者にお伝えすると、〔たしかにダイヤのおばちゃんから、これ未使用品よ!と言われて買いました・・・〕とのこと。

ペン先の太さを記したラベルはありましたが、ドイツ人の手による手書きで'22'と書かれていただけだったので、はがしました〕とのこと。アチャー!でも'22'ってどういう意味なのだろう?

おそらくはダイヤ商会さんで山ほど限定品をお買いになったからこそ見せて頂けたものなのだろう。タイガーアイも同じ値段で出ていたが、色合いが気に入らなかったのでパスしたとか。そちらも未使用品だったとか。

アメ横と言えば、〔最後の一本〕とか〔ちょうどキャンセルが出ました〕とかと言うのは、挨拶みたいなものだという認識なのだが、そのアメ横にも正直者がいた!という証拠を残したくてこのBlogをUpした。

持ち主曰く・・・100万円なら売ってあげる、と急に強気に!

調整するまでもなく書き味は良いし、Mintで、PLラインの模様も綺麗という三拍子そろった逸品! 

どうやら売る気はない値段設定のようだな ( ^o^)

ちなみに、インク漏れはシリコングリースで完璧に直りました!また首軸は再度外しやすいように、ワセリンを塗っておいた!

最後に〔絶対使っちゃ駄目!〕と人生二回目の呪いをかけたので、依頼者は永遠にこの万年筆を使えなくなった。すなわち、この状態のまま、保管されることになるはずだ・・・


Posted by pelikan_1931 at 12:43│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
この記事へのコメント
PLは師匠の理解どおり、プラチナに由来するようですね。

Pen ClusterさんがPLの由来や軸色の特徴を丁寧に説明しています。
http://pencluster.com/pen/montbranc/montbranc_gallery/montblanc-128-pl-meisterstuck/
Posted by Mont Peli at 2018年09月15日 10:41
>PLはたしかプラチナを表していたと思う。

PLは「グレーと黒の混色」という意味ですね。
PL = Two-tone Grey and Black

根拠資料はコレ。
http://parkerpens.net/montblanc.html
Posted by Mont Peli at 2018年09月15日 06:43