購入したその場で、ペン先交換〔M→BB〕の為に本国送りとなった(はずの)トルストイが、本国?から戻ってきた。
胴体を本国に送るのではなく、本国から送られてきたペン先をリシュモン ジャパン株式会社 テクニカルサービス本部(通称:深川)で取り付けるようだ。
ネット上では、モンブラン・ブティックはめちゃくちゃ積極的にいろんな物の購入を奨めるという表現で書かれているが、拙者は少し違うかも?と思った。
本日対応して下さった店員さんは、商品を売ろうというよりも、ご自分を売ろうとされていた。
その根底には、自分を売り込み、好きになってもらえれば、いつかは好意から(特に欲しいものでなくとも)購入してくれる・・・という確信のような物があるような気がした。
これ、営業教育で一番大事なポイントで、〔製品やサービスを売るのではなく自分を売れば売上は後からついてくる〕と拙者も教えていた。
拙者と数分間会話しただけで、”明らかに情報を欲しがっているな”ととわかったらしく、次々といろんな古い情報を教えてくれる。
営業研修の講師を5年ほどやったことがある拙者が、思わず ”なにか追加で買わなければ悪いかな?” と自分が教えていた罠に落ちそうになったほど。
最近のMontblancはペンポイントが素晴らしい!と絶賛している拙者だが、実は接客術(テクニック)も格段に向上しているのは間違いない! おそるべし Montblanc !
こちらが拙者が絶賛しているトルストイのペン先。
最初はBBにしては太くないなぁ・・・と思ったのだが、クローズアップすると、形状は確かに太字の形状ではある。
また、まぁ・・・BBと言えなくもないかなぁ〜とも思うが、期待していたのはもっとギンギンの幅広のペンポイントだった。
もっとも、そういうペンポイントでは、まともに文字を書けないだろうからこれでも我慢できないわけではない。
さらにクローズアップしてみると、いかに出来の良いペンポイントなのかがよくわかる。
ペンポイント先端部の斜めカットは本当に綺麗だ。よくPelikanのペンポイント先端部をこのように細工することがあるが・・・
やはりここまで綺麗なカットには出来ない。ヘラウス社の最高品質の大玉を溶着した後で、かなりの時間をかけて研磨しているのであろう。
Montblancの製造現場は定番品、普通の限定品、アルチザン、特注品(数千万円の1本物)で別れているという噂がある。
とすれば、このトルストイは普通の限定品として作られているはずだが、それでこの品質なら、アルチザンやその上はどんなんかなぁ〜?
こちらが横から見たペンポイントの横顔。まさに太字として理想の形状をしている。
そして・・・これは作ったままではなく、BBもで書きやすいように左右のエッジが少し丸められているし、スリットは少しだけ腹開き。
太字調整の名人を自称する拙者が、自宅でゆっくりとインクをつけて書いてみたが、少し気色悪い部分が2箇所ほどあっただけ。驚異的な品質なのじゃ。
10000番のラッピングフィルムで、2箇所を各5回ほどスリスリするだけで極上の書き味になった。うーん、本国(深川)の技術者恐るべし!
Montblanc嫌い”?の拙者にここまで絶賛するコメントを書かせるだけの、”顧客操縦術”をモンブラン・ブティックの店員さんが持っていたということかもしれないなぁ?
ちなみに・・・重量を量ってみると
ペンシル が 75g
ボールペン が 66g
萬年筆 が 56g
文鎮倶楽部(70g〜)入りはペンシルだけで、萬年筆が一番軽かった! なんか、損した感じ・・・