2019年01月07日

調整師の三要素に関する私見

プロ・アマにかかわらず、万年筆の修理・調整をしている人をペン・ドクターとか、調整師と呼ぶようだ。

調整師の作業には色々あり、各調整師の得意分野も様々。それらを大きく、代表的な3つの要素に分けてみた。

(1)Doctor  不具合のある万年筆をもとの状態に近いところまで直すような、お医者様タイプ。

(2)Personalizer 万年筆の書き味を依頼者にとって最も気持ちよい書き味に改良するカウンセラータイプ。

(3)Investigator 万年筆に関わる細かい作法や仕上がりに対してノウハウを持ち、今後もそれをを発展させるべく追求する求道者タイプ。(超超極細化、ソフト化、三枚刃 etc.)

個々の調整師は多かれ少なかれ、上記(1)〜(3)の要素を持っているが、人によってその比率は驚くほど違うはずだ。

それぞれが、どの要素が得意なのか? そのレベルは他者と比較してどうなのか? どの分野を中心にやっていくのか?を冷静に分析して見るのも悪くないだろう。

拙者の歴史を分析してみると、元々は情報量が少ない中でも研究という名の試行錯誤を続けるInvestigator 100%だった。

それが人の調整を進めていくちに、だんだんとDoctorの比率とPersonalizerの比率が増え、Investigatorの比率が減ってきた。

最近の10年間くらいは各1/3程度で、他の調整師と比べて修理比率がかなり高かった。

筆記具工房が出来てからは、Doctorの比率が減り、Personalizerの比率が大幅に増えた。

そしてInvestigatorの比率は万年筆談話室が出来てから増えつつある。理由は新しい情報がどんどん入ってくるから。

しかし、拙者の調整師としての最後の姿は Personalizer 100% でありたいなぁ〜と考えている。

もちろん、一本の萬年筆を直すのにも、Doctorの要素がお出ましいただかないと、Personalizerの作業は成り立たない。

まずはペン先を正しい状態に戻してから、個人向けに研いでいかなければならない。

そのDoctor部分を少しはしょって、ペン先が正しくない状態のまま、ペンポイントを少し曲げて辻褄を合わす調整師はプロアマ問わず、少なからずいるようだ。

時間に追いまくられているときには、拙者もたまにやっていたが、それが申し訳なくて仕方がなかった。

それが万年筆談話室を作った一番の理由。万年筆談話室で拙者が生き生きとしているのは、目標(Prersonalize)にかける時間を制限されないからだ。

いろいろな制約の中で最高のパフォーマンスを出すのがプロフェッショナルだとすれば、拙者などはそこから一番遠い位置にいると思う。

よく〔甘ちゃんね!〕という言葉が使われるが、それは〔考え方や言動などが甘い、生ぬるい人を指して用いる表現〕だ。

しかしコストパフォーマンスを考えず、相手が満足するまでやり通すのを、アマチュアリズムと呼び、それを〔アマじゃん!〕というのであれば、それは最高の褒め言葉のようにも思える。

ただし、本日の拙者は求道者でした。べろんべろんになって立ち上がれないほど獺祭二割三分を飲んでから調整した。

自分で作った標語である 〔飲んだら研ぐな、研ぐなら飲むな〕 が本当かどうか確かめてみたくなったのでな・・・

結果、その標語はお酒に弱い人(拙者)については 100% 当てはまることが証明された。

ま、手よりも口が達者な状態の時の調整は誰でもまずいものなので、〔飲んだら研ぐな、研ぐなら飲むな〕は一般解だと考える。題に書いてあるように、あくまでも私見ですがね!

本日はべろべろに酔っ払っており、高価な萬年筆の写真撮影は困難なので、お休み。明日にご期待ください!

求道者道はつら過ぎる!うげぇ〜!


Posted by pelikan_1931 at 23:18│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote