2019年01月11日

本日の発掘物!

@01本日、自宅から万年筆談話室に荷物を運ぼうと、ごそごそと掃除をしていたら、左画像の2品を見つけた。

もちろん別々の場所から出てきたのだが、なんとなく色や形が似ていたので、本日共演することになった。

右側は、セーラーの先代社長の肝いりで開発された音声ペン。過去にもこのBlogで取り上げたことがある。

単語帳に書いてある場面を先端部でScanすると、相手国の言葉でしゃべる・・・とうもの。

結構当時としては画期的だったが、双方向のコミュニケーションは難しかった。

今やこちらのポケトークですら、スマホで置き換えられそうな感じもするくらいだから、いまだにこれを作り続けていたら危なかったはずだ。

ちなみにポケトークはネットワークが繋がっていないと満足は翻訳は出来ないし、自分と相手の2台が必要。

その点、スマホならソフトをDownloadするだけなので簡単だわな・・・

この音声ペンも、一瞬は最先端だったが、すぐに追い越されてしまい、大きなビジネスにはならなかった。

時代の変化に動じない筆記具である万年筆を作っているセーラーが、時代の変化に弱いハイテク翻訳機に乗り出したところに矛盾があったのかもしれない。

左側は、2005年10月30日に北欧の匠で万年筆倶楽部フェンテの有志より、Genuine Civil Meister (本物の市民調整師くらいの意味かな?)の称号を授かったときに副賞としていただいたもの。

ある方が私財をなげうち、画伯がデザインし、象牙職人が彫り、藤井さんが中に入れる万年筆を提供されたという名誉あるお宝。(一説では数百万円かかったとか)

@02芸術的なキャップと胴体に、クラシックなSheafferのペン先がまぶしい。

作った方々が綿密な打ち合わせをして作り上げたものではなく、個々人が得意な分野の即興で作った万年筆だ。

これを見ていて、昨晩の言葉を思い出した。

調整というのは、調整師と依頼者のジャズのセッションのようなものだ。

調整師の気持ちと依頼者の要望がシンクロすれば、いい調整になるし、シンクロしなければ良い結果にはならない。

依頼者がいないところで、依頼者の癖を思い出しながらこつこつと調整することもあるが、そういう時には出来の良い調整は出来ても、素晴らしく出来の良い調整は生まれないような気がする。

ここを削ってみたよ!

おお、いいね!でもこっちは少しカリカリ!

そんなとこ持ってかかないよね?

でもインクで手が汚れそうなときはここ持つよ!

じゃ、この角度に削ってみたら?

おお、良くなったけど、書き出しを上にハネると掠れるようになったよ!

じゃ、2500番の上で2个曚瓢い辰討漾


素晴らしい!でも書き音が大きくなったみたい!

じゃ、20000番でこの角度で削ってみようか?

あ、いいね!完璧!

でも軸が汚れてるからちょっと掃除しよ!

結果の書き味がどうこうよりも、こういうセッションを調整師と依頼者が行うのがペン・クリニックの妙味ではないかな?

ライブは参加した人がどれほど満足して帰るかが大切。

きっとペン・クリニックも調整師と依頼者がどれほど楽しめたのか?が重要なのではないか!

それが調整師には話し好きが多い理由かもしれない。

みなさんもペン先調整師とのセッションを楽しんでくださいね。

調整を依頼するのでも、調整をしてもらうのでもない。

いっしょに調整を楽しむんです!

Posted by pelikan_1931 at 23:08│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote
この記事へのコメント
>芸術的なキャップと胴体に、クラシックなSheafferのペン先がまぶしい。

まぶしいはずで、このSheaffer LIFETIMEのペン先は、かなりレアものですね。

Pentrace文献から製造時期を割り出すと、1921/1922年頃から1926年の期間の
まだFlat-topモデルの時代のもの。
1920年の初代LIFETIME nibにはREG.US.PAT.OFF.刻印がなく、1926年から
MADE IN USAとSerial Numberの刻印が加わる。その狭間のペン先。
http://newpentrace.net/article090701114.html
Posted by Mont Peli at 2019年01月12日 08:20