2019年03月17日

調整道具無しでは調整出来ないものだなぁ〜

@01本日、万年筆棚から発掘された特別な一本が左。y.y ペンの18金ペン先付きモデル。

軸の形状はプロギア・レアロなので、回転吸入式。袋に入って未開封のママでみつかった軸。

拙者はy.y PenはBニブのみを購入していたのだが、なぜかこの年はBの他にF(細字)も購入していた。

細かいマット調の軸はおちついた雰囲気で実にシック。金属部品もペン先を除いてマット加工が施されているという凝り方。

首軸に金属が巻かれているので、重心が前に移動し、筆圧をかけなくてもインクが紙の上を走る・・・という狙いがあったようだ。

今回は未開封状態から、封を開け、そのままインクをつけて書いてみた。すなわち検品担当以外はインクをつけていないはずの万年筆だ。

@02@03ペン先は何も刻印の無い通称【ノッペラピン】のペン先。実際には18K-Fのペ先が付いている。

このペン先には粘りが有り、昔からセーラーでは18金ペン先が最高!と言われていた時代と同じ作りのペン先だった。

既にこの18金ペン先は手の届かない世界に行ってしまったが、なぜコストの高い21金ペン先を残して、18金ペン先の製造を(表面上)止めてしまうのだろうか?

まぁ、たしかに加工のしやすさを考えたら、21金の方が楽かもしれないが、コストは高いし、18金ほど粘りが無いので、なんだかなぁ〜という感じはする。

@04@05今回は左画像にある18K-Fのペン先を手なずけられることが出来るか試してみることにした。

今回は談話室では無く、自室の机でBlogを執筆している。となると、調整に必要な研磨道具が何一つ無い。

サンドペーパーのかけらも無い!じゃぁ〜ということで、シリコンクロスの上でペン先を走らせたり、アスクルから送られてきた上質紙のポスターにインクで字をびっしりと書いてみたのだが・・・

やはり紙やシリコンクロスにいくら強く擦りつけても、エッジのひっかかりはまったく取れない。

そもそもそんなに簡単にエッジが取れたらペンポイントはすぐに摩耗してしまう。

こんばんは寒いので、上の談話室までペーパーを取りに行くのがおっくう・・・ということで、ありのままのペン先写真をUpしてみた。

今回、身の回りの物を次々に取り出して、なんとか研ぎに使えないかと探ってみたが、見事に失敗!

やはり調整にはふさわしい道具が必須、そしてそれらを使いこなす経験も必要。この二つがそろって初めて調整は手の内となる。

この一本を一人前にするには、やはり談話室に持って行くしかなさそうじゃな。


Posted by pelikan_1931 at 23:21│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
この記事へのコメント
おはようございます。
y y Penも去年から21kペン先になってしまいました。いよいよ幻のセーラー18K、見つけたらすぐ確保ですね。
Posted by Lady P Love at 2019年03月19日 06:50
談話室で調整いただいた私の18金太字は、掠れ対策もバッチリしていただいたお陰で、マイカルタ軸と合わせるとたまらない弾力書き心地で毎日使っております。その節は本当にありがとうございました。

その時にお話を聴きましたが、これは素晴らしい逸品ですね!懐かしのロータスJPSを思い出すカラー良し、For Lowyer=司法試験用?金属首軸良し、さらにエアロで、柔らかくなりそうな「のっぺらぴん」、しかも細字ペン先良し…隙のないナチュラルメイク(すっぴん?)の美人さんに見惚れます。
セーラー18金にハマって梨地中字はヤフオクでゲットしましたが、細字は持ってないので、まさにおねだりしたい垂涎の品です。
2月に群馬に来た川口さんにお訊きしたら、プラチナとの金品位競争対策で変えて24メッキにした…と仰っていましたが、ホントはどうなんでしょう?勿体ないですねぇ。セーラーはショップオリジナルも多いですが、たまにはこうしたものの復刻があればと思います。
Posted by いまいくう at 2019年03月18日 08:12