拙者が26歳のころ(1979年頃)、米国でマジックキューブというのが流行していた。海外出張した友人がお土産で5個くらい買ってきてくれた。正確にはルービックス・マジック・キューブだったとか。
それを興味ある仲間で分けて一斉に取り組んだ。拙者はその翌日から休暇を取り、ちょうど5日間で解法をみつけだし、何度でも3X3X3を元に戻せるようになった。
その時の友人は全員が独自に解法を見つけた。群論で解いた人や、絵を描いて解いた人など。それらを持ち取ってマジックキューブ同好会でより早い解法を研究した。
その後、ツクダオリジナルが日本でルービックキューブとして発売した(1980年)と聞いて、そちらも購入して大いに楽しませてもらったのだが、日本製には難点があった。
米国で販売されていた物は、香港製でプラスティックのブロックからなっていたので、重かったが操作性は良かった。
キューブの間にシリコンオイルなどを入れてスムーズに動かす方法なども工夫していたものだ。
ところが日本製はコスト削減をねらったせいか、個々のキューブがブロックではなく、中空の樹脂だった。
そのため、力を入れると変形してスムーズに動かないし、そもそも最初から動きがギシギシだった。
ルービックキューブ大会では、そのギシギシのキューブで戦わされたため、タイムが非常に悪かった。
2位になった高校生は、〔音楽家は自分で育てた楽器が使えるのに、なんでここでは自分で育てたキューブが使えないのか!〕と訴えていた。
その時司会をしていたのは、若き日の徳光さん。その後、その高校生と共著で解法本を書いたように記憶しているが、40年程前のことなので良く覚えていない。
その時、中学生で参加していた男の子が、その後、日本ルービックキューブ協会を立ち上げた。現在は眼科の先生。
当時は日本製よりも香港製の方が、つたない細工だが、使い勝手は格段に良かった。ああ、ツクダオリジナルは使い手側に立ってないなぁ〜と思ったものだ。
その後、ツクダオリジナルは消滅し、現在はメガハウスの1事業部門となっている。やっぱりなぁ〜
ちなみに、上の写真のルービックキューブは、オリジナルではなく、中国製だが、当時の香港製よりも精度が高い。
流石に時間がたてばどんどん精度も上がってくるなぁ〜と感心した。軽ーく動くのが良い。
動きが軽いとスピードが出しやすいのじゃ。
しかし、拙者は昔と比べてずいぶんと解法に時間がかかるようになってしまった。昔は10回平均で30秒台だったのに、今やってみると90秒を切れるのは半分程度。しかも一分は切れなくなってしまった。
明らかに昔は覚えていた手順を忘れているし、現状の把握スピードも落ちている。
それは、香港製のキューブの場合、赤の反対側はオレンジ、青の反対側は白、緑の反対側は黄色だったのだが、今の標準はそれと異なっているので、やっぱり一瞬の判断が出来ないようだ。
ま、当時は1日に3時間くらいずつ鍛錬をしていたから今とは比べられないだろうがな。ちなみに現在の世界記録は4.22秒だそうです!
こちらは、YIRENのサファリ・パクリ商品。WAGNERではラミー・パクリと呼ばれている。
見かけだけではなく、コンバーターもうり二つ。ただし、こちらのコンバーターはサファリには取り付けられないが、サファリのコンバーターは使える!
スリット先端部は開いており、インクフローも良く、金属が薄いせいか、かなり柔らかい。
従って少しだけペンポイントを研磨すれば、調整無しのサファリよりも書き味は良くなる。
出荷時にインク誘導液に浸していないようで、いきなりインク壺にペン先を入れて書こうとしてもインクがペン芯にはじかれてしまうようでインクがうまく出ない。
最初はインク誘導液に浸すか、10分間ほど中性洗剤を薄く溶かした液に浸すとずっとインクフローは良くなる。
かつては、日本製が安い悪いの代名詞だった時代もある。そしてその後はその名称は中国製に譲った格好になっているが・・・
臆面もなくパクる事を除けば、けっこうな品質を維持しているし、年々品質は良くなっていると感じる。
もはや金型もどんどん変えていかないと、追いつかれたり追い抜かれたりする時代になっているのではないかなぁ〜。頑張ってね、日本のメーカーさん!