KOBE Pen Show 2019 は 11月23日と24日の2日間にわたって開催され、参加者数800人以上と、過去の参加者記録を大幅に超える盛況だった。
第一回目の頃はアマチュア色が強いペンショーだったが、今回はアマチュア・ブースは6/34と約18%程度となり、かなりプロの勢いが強くなってきた。
最近ではインクを中心として立体展示が増えたため、資材も大がかりで撤収作業も以前と比べると時間がかかるようになってきた。
プロの販売を見ていて思ったのは、販売はコミュニケーション量の関数だということ。
1つのブースでお客様に声をかける人が多いところは、よく売れている。会話が少ないブースは立ち止まる人が少ないような気がした。
お店に立つ人を増やせば売上もあがるんだなぁ〜と、感慨深げに眺めていた。
そういえば、拙者のブースも、たこ娘さんがサポーターで入ってくれた昨日と、一人で調整+販売をやっていた本日とでは、売れた本数は4倍くらい違った。
拙者のブースはマニアックなブツの展示がメインだったが、賑やかしに並べていた過去の珍品ばかりが売れていった。
あーあ、書いてみれば普通に並べているブツの方がはるかに良いのになぁ〜と思いながらも、〔それを言っちゃあ、お終めぇよ〕という気持ちで言わなかった。商人にはなれんな・・・
ジャンケン大会の間に荷造りを終え、最期の探索に回っているときに、プラチナの展示ブースで長年捜していた珍品を入手した。
しかも3本同時に!売っていたのはNAGASAWAさんだったと初めて知ったわぃ。ずーっと単なるメーカー展示で、販売はしていないのだと思ってた。
発見したのは、旧モデルの#3776のスチール製超極細ペン先付きのモデル。
以前、このモデルのUEFの調整をして、そのあまりの書き味の安定感に惚れて、あちこち捜したのだが、発見出来ないまま今日に至っていた。
今では金ペンの超極細(UEF)の調整は、無音状態の万年筆談話室でならあっというまに終わらせられるが、昔は14K-UEFの調整には苦労した。
しかし一回だけめちゃめちゃな状態のスチール製のUEFがついた、コレと同じ万年筆を調整した際、本当にびっくりした!
14K-UEFよりもスチール製のUEFの方がひっかかりが少なく書き味が良かったからじゃ。
こちらは、今回入手した3本のペン先の拡大画像。
左側画像のように、日本語で超極細と入っていると萌える。昔はダサイと思っていたが、今見ると悪くない。でも海外展開はコレじゃ難しかったろうな。
右側の拡大写真を見ると、右端だけペン先下部に〔18〕という番号が入っていない。現在のセンチュリーには違う番号だが入っているので・・・
ひょっとすると、少し古い時代のペン先かな?あるいは刻印忘れかも?いずれにせよ珍しい者が見つかったわい。
これ見つけたら、ぜひ万年筆談話室にお持ち下され。〔これがUEFの書き味!〕と感激させる自信があります!
左の画像は出荷段階のペンポイントの拡大画像だ。
左の2個と右の1個とではペンポイントの削り方が違う。明らかに右側の方が時間をかけて研いであるはずじゃ。
そして一番右端のペン先の根元には18番の数字が刻印されていない。
万年筆談話室で調整する場合には、どの形状であってもほぼ同じ書き味に調整出来るのだが・・・
各種イベント会場では、雑音が多いので、ラッピングフィルムの擦り音が聞こえない。
これが聞こえないと指先の感覚だけでひっかかりが取れたかどうかを判断せざるを得ないが、拙者の場合、耳の方がセンサーとしてははるかに優秀なのでな。
ただし、絶対音感は無いし、むしろ完璧音痴!もし音感の良い人が拙者のUEF調整技法を覚えたら、凄いことになるかも?