2020年03月17日

2017年の限定品〔WAGNER 創設12周年記念〕万年筆

@01左は久しぶりにペンケースから引っ張り出した萬年筆研究会【WAGNER】創設12周年記念万年筆じゃ。

創設記念万年筆として初めて台湾で作った物だが、出来があまりにも良かったので、それ以降毎年作っている。

今年年末に出るのが15周年で、これだけは事前にBlogで公開してから申し込みを受けた。

2017年〜2019年に関しては、萬年筆研究会【WAGNER】会員にも正式には公開していなかった。

こういう手作り系の限定品は、作り方を間違えると不良率が非常に高くなる。

たとえば100本も作って不良率が10%なら、10本分は作る直さねばならない。

そういうリスクを加味しながら作ってきたのだが、毎年何かしら不具合が数本は出る。

それを出荷前に発見し、これまた手作業で直してから出荷していたのじゃ。

15周年に関しては、ほぼ出そうな不具合は出尽くしたかな?という感じがしたので、会員・会友の方々全員にご案内差し上げたのじゃ。

この12周年に関しては、キャップにヒビが入るトラブルが3件あった。2件は北海道、1件は拙者のものだった。

理由は乾燥した環境に長く置いたから・・・

北海道では暖房がガンガン効いて湿度が低い部屋に長期間置いておいたから。

拙者の場合は、何を血迷ったか、カメラ防湿庫に保存してしまったから。

すぐに台湾に送って継いでもらったのだが、どこを継いだのか全く分からないほど上手だった。

ただ、この手作り系は、いつどこで不具合が発生するか分からないので、修理して下さるであろう方の選定が出来てから発注している。

毎年、5本は販売しない軸をストックしている。これは〔マツヤ万年筆病院〕方式?で、作ってはあるが販売はせず、保存しておいて将来の修理に備えるのじゃ。

@02ペン先の刻印は3種類あり、これはその内の一つ。

ロジウムメッキのペン先にレーザー刻印したので、溶けたところは金が出ている。

この時が初めてのレーザー刻印だったが、近年彼らも急激に腕を上げている。

こちらも、毎年の刻印の上達を見るのが楽しみ。職人が育って行くのを見られるのも、継続的に限定品を作る事の妙味なのじゃ。

それにしてもこのJOWO製の18金ペン先(BB)は絶品。一本にはインクを入れて使っているが、乾きにくく、掠れない!

これはひとえに、スリップシール・もどきのキャップ構造にあると思われる。

今後とも。台湾の万年筆から目が離せない!


Posted by pelikan_1931 at 23:25│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック