真鍮古美萬年筆は、左画像のタイプが真骨頂だ。最も手がかかっているし、危険な作業を経て作られている。
そしてアマビエの黒いペン先を取り付けたことで、これ以上は考えられないほど芸術的な作品になった(と自分だけで悦に入っている)
ちなみに日本人で興味を示した人は一人もいない・・・
もう極めたと思っているので、これ以上は真鍮古美仕上げ万年筆は作らないつもりなのだが、ふと見ると薄汚れた真鍮製のペンシルがある。
これを古美にしてみようかな?と考えて、一本だけ作ってみた。
古美仕上げ前が下で、仕上げ後が上。黒く見えるが濃い茶渋で擦ったような仕上がりになっている。
実際にはこれらの2本は別のものだが、同じように汚れていた。
それを良く洗い、塩素系洗剤に浸してから水で流し、真鍮劣化液を軸に筆で塗りつけていく。
真っ黒になったら、その状態で数時間空気にさらす。その後、水で劣化液を完全に流し落としてから、メラミンスポンジで軸を擦って余分な汚れを落とす。
最後に紙で擦るようにして仕上げればできあがり。
拡大してみると、真っ黒ではなく少し茶色がかっているのがおわかりいただけよう。
これはすでに劣化しているので、あたりまえだが、これ以上は錆びない・・・はず。
換気を良くし、炊事用手袋を着用しての作業になるが、意外と簡単。
コツは試験管立てと、長い割り箸を使うこと。こうすれば数本をまとめて古美処理することも出来る。
今回は口金部分と、ツイストノブには古美処理を施さなかった。全体が黒っぽくなると見つけにくいのでな。
あまりに気に入ったので、手持ちの同型ペンシルに全て古美処理を施そうかと考えている。
やめた方が良いという意見は早めに下され。もうすでにその気満々なので理性が働いていない状態・・・