2021年01月21日

【 Parker 75 Flat Top 14K-F 色々な事が解明出来た! 】(アーカイブ 2012年3月)

このblog記事の教訓は・・・

Parker 75をしまう時には、その時代に合ったコンバーターを入れておくべきということだろう。

後の時代のコンバーターを使うと、胴軸を首軸にねじ込みすぎて、キャップが良い音を立てて閉まらなくなるのでな。



@01大量にお預かりしたParker 75 の修理・調整も、いよいよ最後の1本。

比較的症状の軽そうなのを選んでいたつもりだったが思いのほか手がかかり、結果として多くの貴重な情報を得られた。

まず一番の問題はキャップがピチっと音を立てて締まらず、プスンという感じで気持ちよくないこと。

Parker 75が大人気だった原因の最大の部分は、このキャップが締まるときの音だと信じている拙者には、プスンは許せない。

さっそくキャップ内部のバネを新しいものに交換したのだが、プスンはいっこうになおらない。

バネの劣化がプスンの原因だと信じていた拙者には大きなショック!そこで原因を解明することにした。


@02左画像の下側が未使用のParker 75の状態で、上が今回の個体。なんと首軸先端部が後退している。このせいでプスンが発生していたのじゃ。

試しに未使用の首軸に、今回の個体に付いているキャップを挿すと、見事にパチン!とキャップが締まる。

つまりは、首軸が胴軸に入りすぎているのがプスンの原因であった!

確かにこの個体に付いている首軸はインクによって収縮はしているが、長さには影響しない。つまりは軸の痩せはプスンとは一切関係が無い!

これまで首軸の痩せが原因でプスンが発生するという記事を書いたかもしれないが、これは全面的に撤回!


@03原因はコチラ!下がこの個体で、上が未使用の首軸。下の方は首軸のネジが右よりの方まで切られている。

これは胴軸に首軸をネジ込み過ぎたために、金属製の胴軸内側のネジで、樹脂製の首軸が彫られて新たなネジ溝が出来てしまった・・・と考えられる。

Parker 75の初年度モデルでは、首軸のネジ部分は金属製だった。

ところがあまりに注文が殺到したために金属製ネジ受けでは製造が間に合わなくなったので、樹脂製の首軸に急遽設計変更したのかもしれない。

これによって樹脂製首軸が削られて、キャップがパチンと締まらないというトラブルが発生したのであろう。これは拙者にとって新たな発見であった。


@04ではなんでそのような状態になったのかだが・・・ここからは憶測!

上はこの個体に付いていたコンバーターで、ずっと後のモデル用。下はこの時代のParker 75に付いていたコンバーター。

もし太くなった部分で首軸への押し込みがストップし、なおかつ胴軸の首軸への押し込みがコンバーターの左端でストップがかかるようになっているのだと仮定すれば、

上のコンバーターを使っていれば、胴軸を1亢、首軸にねじ込めることになる。力一杯捻ればだが。

これを長年やっていれば、胴軸内の固い金属の内ネジで、柔らかい樹脂製の首軸に少しずつネジが切られていったとしても不思議ではない。


@05そこでのペンシル用の消しゴムの先端部分を削って、それをこの固体に付いているコンバーターの尻に瞬間接着剤で取り付けてみた。

もし仮説が正しいとするならば、消しゴムの部分だけ胴軸が首軸にねじ込まれる量が減り、キャップはパチンと音を立てて締まるはずである。

結果は・・・大成功! キャップは見事に音を立ててパチンと締まった。

プスンと音を立てていた原因は、胴軸が首軸にねじ込まれすぎてキャップが首軸に挿さる量が抑制されていたからであった。


@06こちらは、ペンマンのカートリッジ、消しゴムで補強したコンバーター、この時代の正しいカートリッジを並べた画像。

どうやらコンバーターもカートリッジも太くなった部分で固定されるらしい。

すなわち中央のコンバーターはParker 75には適さない。少なくとも胴軸を力一杯首軸にねじ込む人には!

ではどうして中央のコンバーターを作ったのだろう?これは金属製の最後のコンバーター。

Duofoldやソネットにも使えるとされていたが、Duofoldといっしょに販売されたコンバーターの右端部分はカートリッジと同じ程度の突起しかない。

いずれにせよ、Parker 75に真ん中のコンバーターを付けて使う際には、力を入れないで閉める習慣をつける必要があろう。
 

Posted by pelikan_1931 at 23:40│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック