本日から8回にわたって、現在のお気に入り万年筆を紹介しよう。
第一回目は 一番最近手に入れたottohuttのDesign04の青軸。ottohuttは全ての部品を独逸国内で作っているのがウリのメーカー!
台湾のOEMメーカーの生産ラインには、独逸や日本のメーカーの万年筆部品が流れている・・・という時代にあっぱれというしかない!
ottohuttの万年筆ではDesign03系、Design06系、Design07系は好みだがDesign04系はあんましなぁ〜と思っていた。
なんとなくFaber-Castellの二番煎じみたいな印象を持っていたのじゃ。
ところが実際に届いてみると・・・バランスが実に素晴らしい!
画像の赤い丸のところに人差し指と親指を置いて、筆記角度45度くらいに寝かせて書くと素晴らしい感触!
この万年筆のペン先のスイートスポットをフルに堪能出来る!そして小さいペン先なのに弾力がある。
この小さなペン先自体に秘密があるわけではないはず。
ペン先、軸の長さ、重心位置、軸の太さと合わせたパッケージングの妙味だと思う。
またキャップを外して書いても、握る位置を首軸先端部に移動させれば、これまた書きやすい。
金属加工が得意な親会社の高度なCAD技術やシミュレーション技術をフル活用して設計しているのではないかな?
今回はEFだけを入手した。いかに設計の良いペン先といえども、MやBではさほど他メーカーと差別化するのは難しい。
一番差が出るのはEFのペンポイントなのじゃ。事実、ottohuttの18K-EFのペン先も開封した段階では今一歩だった。
しかし、ここからが調整師の腕の見せどころ。少しずつ、少しずつ研磨しながら好みの位置にスイートスポットを刻み込んでいくと・・・突然激変する!
そして軸の格子部分が、実はじじいにはありがたいのじゃ。
じじいになると手に脂分が無くなる。と、首軸の金属部分を握ると多少すべる感覚になる。
そういった時に、この格子模様のある胴軸が滑りを押さえてくれる。
Faber-Castellが独逸の伯爵家の万年筆(ちょっと華美)だとしたら、ottohuttは独逸の理論物理学者の万年筆(理路整然とした美しさ)と言えるかもしれない。
そう、なにかアインシュタインを彷彿とさせる。理由は思いつかないがな・・・とにかく惚れてる万年筆なのじゃ!