6月26日(土)と27日(日)の2日間にわたって開催される第21回 Pen Trading in 東京。
2001年の2月に第一回が始まった当時はVintageのMontblancやPelikanに人気が集中。
また万年筆周辺Goodsも大人気だった。関西からトラックで買い付けに来たご夫婦もいらっしゃった。
当時はSNSなんてものではなく、フェンテでの広報だけ。
ミニ・ペントレや売買イベントもほとんどなかったので、ユーロボックスさんを除けば、数少ないVintage万年筆にありつけるイベントだった。
オープン前の殺気だった雰囲気は今でも覚えている。決して和気藹々ではなかったなぁ・・・
お宝鑑定団の録画が入ったのも、放映された段階ではさま〜ずの絶妙なMCで楽しめたが、当日は ”じゃま〜早く売れよ" と思ってた人もいたらしい。
当時の万年筆関連のイベントでは、調整師が常駐しており、購入した万年筆をその場で無料で整備してもらえた。
万年筆の調整師という言葉を初めて定義したのはこのBlogだったと思う。他では聞いた事なかったなぁ。
元々はペントレは、万年筆とペンシルが中心で、インクは添え物的な位置づけだった。ガラスペンなんて論外の時代。
それが今や、ガラスペン、インク、木製ボールペンなどの方が人気を集めているようだ。
昔は万年筆にしか興味が無かったが、現在では泉筆五宝がペントレの主役。
すなわち、ペン(ほぼ万年筆)、紙、ケース、インク、調整。
または PPCIM(Pen Paper Case Ink Maintenance) を泉筆五宝と定義した。
第21回のペントレでは、久しぶりの ガラスペン が登場しそう。
また、インクも新作や先行発売がいくつかある。左上の〔樹海 その奥へ〕もそのひとつ。 Tono & Lims 会心の自信作です。
9月にはついにPelikanからラメ入りインクが発売される。ありゃりゃ?
万年筆愛好家の拙者がラメインクを語る際、使っても良い万年筆としては・・・
(1)インク止め式万年筆(スケルトン仕様) 尻軸を締めれば首軸毎水につけてじゃぶじゃぶ洗える。
(2)アイドロッパー式万年筆 ペン芯構造が簡素なので洗浄しやすい。
(3)BockやJOWOの汎用ペン先ユニットを使う万年筆 いろんな使われ方を考え、構造がシンプル。
なのだが、回転吸入式インクインクを入れるというPelikanの決断は正しいのかなぁ?
拙者の見解では、高価な回転吸入式万年筆には、古典インクも顔料インクもラメインクも不可。
ピストン弁の素材は柔らかい樹脂。吸入を繰り返しているうちに、その樹脂と胴軸内側との間に粒子が入る。
と粒子やラメは樹脂に張り付いたまま、胴軸内を上下する。
結果、胴軸内に傷が付いたり、樹脂が削られてインクがピストン弁の後ろに回る。
VingateのMontblancのように、そこに金属製の部品があれば、腐食してしまう。そういう不具合を数限りなく見てきた。
顔料インクや古典インクは固まった粒子なので、非常に危険だが、まだラメはマシかもしれない。
ラメは粒子というよりも小さなフィルムのようなもの。平べったいから光を反射する。だから胴軸を擦っても傷は付きにくい・・・と考えているのだがどうだろう?
一説ではPelikanのラメインクは、顔料ラメ?とも言われている。これは恐ろしい!
インクが発売されたら、まずは拙者が試してみるつもりだ。
大切な万年筆が残念な状態になるのがいやな方は、顔料インクや古典インクは、あまり使わない方が良いと思うのだがな・・・
ちなみに拙者は使ってますよ。実験のためにね。
過去に for fountain pen と書かれたラメインクを、そのメーカーの万年筆に入れたら翌朝には詰まったという経験もしました。
万年筆をインクのせいでダメにしても、誰も責任をとってくれません。
ただし調整師に頼めば、元の状態に洗浄してくれるので、安心で〜す。犠牲者よ来たれ、万年筆談話室へ!
修理や調整もやるけど、漫談/萬談の方が得意です。来た人は知ってるけど・・・