2021年11月25日

万年筆にラメ入りインクは使えるのか?

最近よく〔ラメ入りインクを万年筆に入れて使えますか?〕という質問を受ける。そのたびに長々と説明するのだが、一言で言えば概ね使える・・・ということ。

普通の染料系インクを入れた万年筆の蓋をしないで8時間放置するとインクの水分が蒸発してインクが出なくなる。

そういう時にどうしますか? たぶん水にペン先を浸して洗うことによって水分が補充されインクは再び流れるようになる。

ラメ入りインクの場合も全く同じだと考えればよい。顔料インクやクラシックインクのように、粒子同士が結合したり化学変化して凝固するわけではない。

従って水分を加えれば再度流れ出してくれると考えれば良い。

ラメは光を反射してこそ効果を発揮する。従って拡大して見れば薄いフィルムのようなもの。

水には溶けないのでインク瓶の下部に大量に沈殿し恐ろしげに見えるが、ラメ自体が固まることはないので安心されたし。

インクが固まって出なくなっても水分を加えれば(洗い流せば)元どおりインクが流れ出す!

ただし回転吸入式の万年筆に入れると、ラメがピストンと内壁の間に入って傷をつける可能性が無いとは言えないので、お奨めは出来ない。

しかし、アイドロッパー方式や、コンバータ方式の場合は問題は無いはずだ。


2021-11-25本日拙者が手元に出して使ったのは左の6本。そのうち、ラメ入りインクがはいっているのは、4本。

左から3本と右から2本目にラメ入りインクが入っている。

左端のモデルにはottohutのGold Dustという朱色に近い赤に金色のラメが入ったインクで、for fountainpen と印刷されている。

毎朝、書き出しでインクが乾いているので、水にペン先を浸し、拭ってから使っている。

左から2番目と3番目は万年筆談話室開室3周万年筆万年筆〔樹海〕に〔樹海その奥へ〕というバリバリにラメの入ったインクを入れて使っている。

こちらの万年筆にはスリップシールに似た機能が付いているせいか、書き出しで掠れたことは無い。

左から3番目の樹海は、ペン先をスチール製のふででまんねんに改造している。

右から3番目は樹海万年筆にLichtopeのインク〔八坂〕を入れている。ペン先は18K-EFだがインクフローは潤沢で書き味も抜群!

右から2番目のWinter Nightには14K-Mのスッポンと万年筆の図柄のペン先がついている。14K-Mじゃな。

インクは〔深海〕で銀ラメがいっぱい入っているが、詰まったことは無い。

3日間も使っていなければインクが乾いて欠けないケースもあるが、水で先端部を洗えばすぐに書けるようになる。

結論:ラメ入りインクを恐れる必要は無い。水で洗えば問題は解決する!


Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック