2022年04月23日

【たこ吉スペシャル研ぎの名称決定!】 (アーカイブ 2012年2月)

今から10年ほど前のblogだが、既にタコスペ・イチオシがどんな研ぎなのかまったく思い出せない。

タコスペ・一番捻り はオブリークの形状を残したまま、普通に書けるようにしたものだろう。

タコスペ・コレドM は、今で言えば〔M鉈研ぎ〕じゃな。

タコスペ・超不細工 これだけは、今でもこの名称で研いでいる。最近は同じように研ぐ調整師も増えてきたが・・・オリジナルは拙者!もっとも50年前からあったかもしれないがな。

いずれにせよ、最近ではCursive Italic Softなどの新たな研ぎ方も発表しているが・・・

基本は、Adjustment調整ですからな。ほとんど研がないで書きやすくするのが極意です!




調整師にはモロゾフコーチ型とフランケンシュタイン男爵型がいる。

前者はその萬年筆が持つ潜在能力を極限まで高める方向で調整する。

後者はその萬年筆を改造してまったく別物の萬年筆にしてしまう調整もいとわない。

後者の例では・・・

★フルハルターの森山さん: 森山スペシャルカモノハシ調整

★パイロットの広沢さん:  UEF研ぎ出し

★セーラーの長原Sr.さん:   キングイーグルキングコブラコンコルドetc.

★セーラーの長原Jr.さん:     細美研ぎ

などが有名じゃ。

萬年筆研究会【WAGNER】では、今までは、らすとるむさんの【らすとフォルカン】が名称としてあるだけだった。そういやM1600とかM2000もあったかな?

悔しいので、拙者も独自の研ぎに名前をつけた。名前のセンスはともかく、覚えやすいのでこれでよしとする。

現在は4種類ある。実は既にお嫁に行ってしまって手元に無い物もあるがいつでも再現出来る。ただ最近忘れっぽいので記録としてココに残しておく。


タコスペイチオシ     右手に握ればItalicに近いStub。左手に握ればぬらぬらの押し書きが出来る。形状も特殊。一番の自信作で、押し書きが出来るのでイチオシと名付けた。

              WAGNER 2009やPelikan M800のBBや3Bのようにペンポイントが大きなペン先でだけ実現可能な研ぎ。

               横から見ると今まで見たことがない形状をしており、オリジナリティあふれる研ぎだと悦に入っている。

               ひっくり返して書いても抜群の書き味!難点は研ぐのにものすごく時間がかかり、ペンクリでは研いであげられないこと。

               土曜日の元町大会で左手書き練習中の人用の調整時に完成形のヒントを思いついたもの。

              Stub調の書き味が好きな人にはたまらない書き味であろう。ただ筆記角度にセンシティブなのでパーソナライズは必要!

              いろんな書き方をする左利きの人の意見を聞きながら完成形に持って行きたい。その過程で亜流が生まれるかもしれない。

              研いだ形状を見れば真似は簡単だが、この形状を思いつく人が今までにいなかったのも事実。

              右手書きStubの書き味改良ヒントが、左手書き(押し書き)にあると気付かなければ生まれなかった研ぎじゃ。


タコスペ一番捻り  O3BやOBBなどの極端な左オブリークを右傾斜の筆記角度で書いてもスラスラと書けるように調整したもの。ペンポイント側で捻りを吸収する研ぎ方。

          一番最初に特殊研ぎと認識したのと、麒麟の一番搾りのゴロが良かったので、一番捻りと名付けた。

          以前はOBを入手したら、右側を研磨して、Bに研ぎ直していた。

          ところがペン先にOBと入っていると形状不一致を起こし、後世の人に混乱を与えるかもしれない。

          そこである時期からオブリークであっても普通に握って書けるように研ぐことにした。

          ところがオブリークの形状を意識する人は、Bとは違う握り方をする。

          意識の仕方は人それぞれ。オブリークに合わせて左に捻る人もいれば、意識しすぎて逆に右に捻る人もいる。従ってパーソナライズが必須の研ぎ方なのじゃ。

          上から見た形状はオブリークのままで、ペンポイントの腹の部分だけを書き癖に合わせて研ぐのがコツ。

          オブリークを右倒しで書く人向けの調整では、ペンポイントは酷い形状になっている。ところが書き味は実に良い。

          オブリークでは実は接紙面積は通常研ぎよりも広くなる。

          従って書き味(ぬらぬら感)も一番捻りの方が通常の研ぎよりも良くなる。

          O3Bの一番捻りを体験するとオブリークに対する偏見は消滅じゃよ!


タコスペコレドM  カモノハシ調整を練習中に偶然出来た調整。上から見るとカモノハシほどではないが両側の斜面を削り込んでいる。

           横から見るとペリカンのくちばしのような形状で、先端が尖っている。

           M800の最近の丸研ぎのMで、PelikanならEF、昔のPilotの純銀カスタムならF〜M程度の細さを実現したモノ。今一番のお気に入り。

           これがM800のMの書き味だ!と声を大にして叫びたいのと、コレド日本橋のゴロが良かったので、コレドMとした。別名ペリカン研ぎ。

           これはイチオシよりもさらに研磨に時間がかかるが、いつも持参しているので声をかけて頂ければ試筆可能。手帳用に愛用中。

           軸は気に入っているが、ペン先が太すぎるので細字にしたい・・・というような場合に最適な研ぎ。

           持っている萬年筆がほとんど太字だが、最近細字が好きになってきたのでやむなく先人の知恵を参考に工夫した。インクの出具合はスリットの寄せで調整する。


タコスペ超不細工 超極細でStubの書き味が出来ないかと研いでいるうちに出来たもの。UEFと細美研ぎとStubを合わせたような極細研ぎ。

          ペンポイントの極細の線幅を、Stu(b=)と美研ぎの形状に細して実現したので、超不細工と呼ぶ。

          こちらはコレドMとは違い、M800の現行の丸研ぎのEFを削り込んでいく。Montblancの円盤研ぎのEFFにも適用できる。

          5ミリのマス目に【カランダッシュ】の7文字が楽々と書ける。UEFの線幅にしては書き味は良いのだが、横から見ると、名称のとおり形状は不細工。

          ひっくり返して書くと驚くほどヌメヌメのFM程度の字幅になる。しかもインクの出る量が少ないので、太くても滲まない。

          円盤研ぎのEFの書き味に手を焼いていたらお持ち込み下され。こちらはそれほど時間はかからない。15分くらいで完了じゃ。

          Stubが少し入っているので縦線が若干太い。その分だけ書き味が良いのがポイント。研ぎはほんの2〜3分。残りは書き味改善に必要な時間。 


誤解無きように補足しておくが、上記4つの特殊研ぎよりも、いわゆる【たこ吉スペシャル】と自称している、
太字ぬらぬら調整の方が書き味は断然良い。

こちらは、森山スペシャルと(拙者が勝手にそう呼んでいるだけだが)金ペン堂研ぎに触発されて編み出されたもの。 

正統派の研ぎの世界は確立されてしまっている。なんせ萬年筆と科學に出ているくらいだから・・・。

となれば名前をつけるからにはニッチな世界の研ぎ方の提案しか残っていない。 

ということで、これから自分の名を冠した研ぎの名称をつける人は、何を狙った研ぎ方で、どの研ぎ方からヒントをもらって研いだかを宣言して欲しい。

もしフランケンシュタイン男爵型調整師を目指すのならば・・・ 

自分がどちらかわからない人は、ボーグルーペを装着した写真を友達に撮影してもらいなされ。

それが思いのほか似合ってたら、あなたはフランケンシュタイン男爵型です。さぁ、あなたはどっち? 
 


Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック