2022年05月09日

〔 ひと昔前のカタログ【ペリカン】その3 〕 アーカイブ 2006年6月

このカタログが発行されていた時期は、いわゆる 【Pelikan 暗黒の時代】

Parker 51 への中途半端な追従作戦がモロに失敗し、会社存続の危機だった・・・・のかもしれない。

Pelikanが立ち直ったのは #400/#500が世界に受け入れられヒットしたから。

そして#800でPelikan 人気が完全に復活した。

拙者はリアルタイムで#800登場時の衝撃を見ている。ほぼ同時期にParker Duofuld センテニアルとか、Waterman ル・マン100などが栄華を極めた。

良い時代だったが、万年筆がよく売れたので、中古もいっぱいあり価格は上がっていかない。

一方でM60やM100は、当時の定価ほどの価格には値上がりしないだろうが、タマが少ないので入手困難。

もっとも入手しても、メンテナビリティが極端に悪いので、必ず後悔するがな・・・・




2006-07-14 Pelikan その3-12006-07-14 Pelikan その3-2このカタログが発行された時期は、下にLinkをつけた【その2−1】から【その2−3】と同じ。各万年筆の値段はまったく同一。

ただし、こちらの印刷は独逸ではなく日本であろう。独逸印刷物に多い【色のどぎつさ】がまったくないすっきりとしたカタログ。

また、表紙の万年筆はMK30(¥8,000)、独逸製カタログではM30(¥12,000)。

一番訴求したい万年筆を当時の日本の所得水準に合わせて価格帯を落とす配慮があったのかな?

【その2】には【シーン演出型】のニュアンスが残っていたが、この日本製カタログは【製品羅列型】になっている。

【シーン演出型】のカタログを日本で作るとなればモデルの手配などコスト増になる要因が増える。

おそらくはその費用を総代理店が捻出出来なかったのだろう。

この【製品羅列型】のカタログを見てもちっとも購買意欲が掻き立てられる感じがしないのは拙者だけ?独逸製のドロドロした色のカタログの方が万年筆の印象が強く残る。

もし通信販売するのであれば、独逸製カタログが良いだろうし、店頭で実物を見た人が決心がつかなくて引き続き検討するような場合に差し上げるのなら【製品羅列型】が良い。

いったん本物を見てしまうと、あとはお財布と欲望との闘いじゃ。

どちらのカタログもM100とM60の質感の差は表現できていない。もし店頭でM100とM60を触った人は必ずM100に傾く。

ペン先はMK30もM60もM100も同一であるから、軸の素材だけのために【¥8,000、¥24,000、¥120,000】という価格差を、どう自分の中で納得させるか悩んだあげく・・・

M30【¥12,000】に落ち着いた人が多かったのではないかな?まさに究極の妥協品かもしれないな。

MontblancのNo.74のように軸色のバリエーションがあれば【グレー軸が欲しいからNo.94ではなくNo.74にしたのさ!】なんて負け惜しみを吐く機会を購入者に与えられたかも?

Pelikanの場合、豊富な色軸は安価なモデル【PK10】にしかない。作っているモデル数が企業体力から考えて多すぎるのかもしれないが、もうすこし色物展
開があっても面白かったな。

その当時の反省からか現在のPelikanの軸のバリエーションは非常に多い。

後世のコレクターは、今の時代のPelikan万年筆を、楽しさと悩ましさが織り交ざった複雑な心境で必死に探し回ることだろう。

あまりにバリエーションが多いと心が萎えることもあるでな。


過去のカタログ

Story Of Pelikan

その1−1   その1−2   その1−3

その2−1   その2−2   その2−3
 

Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック