左は、たこ娘さんがLichtope限定として製作した〔Le petit jardin〕という新色インク。なんと顔料インク!
ラメインク、顔料インク、古典インクの中では、一番安全なのはラメ入りインクというのが拙者の主張。
ラメは固まるとペン芯の上でキラキラしたりして恐ろしげなのだが、水ですぐに洗い落とせる。
コンバーターやアイドロッパー、インク止めで使っている限りは問題は無い。
また顔料インクもカチカチに乾かさなければ特に心配することは無い。またロットリング洗浄液などでカーボンを溶かせる。
しかしペン芯の内部でコテコテに固まった場合には分解しての清掃が必要な場合がマレにある。
古典インクも、乾燥させなければ問題は無いし、固まってもアスコルビン酸で溶かすことは出来る。
ただしアスコルビン酸水溶液はすぐに茶色になってしまうので、作るのが面倒。
さらに古典インクと顔料インクを混ぜると一瞬で固まるという実験もやったことがある。(プラチナ・カーボンとプラチナ・クラシックの混合)
顔料インクを販売する場合は、この古典インクとの混合による悲劇を注意するように呼びかけている。
しかし白星さんがやった実験を参考にして、Montblancの顔料インクとプラチナのクラシックインクを混ぜてみたが、固まるそぶりは無かった。
そこで、今回左画像のように、最凶の古典インクと呼ばれるKWZ IG Blue Black と 顔料インクの Le petit jardin を 1:1で混合してみたところ・・・
まったく固まるそぶりも見せなかった。Montblancの顔料と同じく古典インクの影響を受けないようだ。
Montblamcの顔料インクも、 Le petit jardin も新しいインクなので、20年以上も前のプラチナ・カーボン・ブラックとは違うのかも?
もっとも書き味だけなら今でもプラチナ・カーボン・ブラック(瓶入り)が最高だがな。
紙上実験だけでは説得力に欠けるので、これらのインクを1:1に混合したものをアイドロッパー式万年筆に入れた。
そして書いてみたのだが、まったく詰まらないでぬらぬらと書けてしまう。
やはりダメだといわれていても、ちゃんと実験してみないと真実はわからない。
Tono&Lims 製顔料インク(少なくともLe petit jardin)は、古典(クラシック)インクと混合しても固まらないで、すらすらと書けるということがわかった。
両者を混ぜたときに固まるのは、それぞれのpHに影響しているのだろう。双方が両端に振れているようなプラチナ製は固まる。
それ以外は実験してみないとわからないってことじゃな。
以前、全部の古典インクと顔料インクの混合実験が出来る器具をそろえていたのだが、実験を行わないまま捨ててしまった。
もう一度そろえて実験してみるかな?