2022年05月21日

〔木曜日の蘊蓄【 旬なモノ?】〕アーカイブ 2013年5月

今回紹介したBlog記事では、ガニメのAurora側はMontblancに使うな!と書かれているが、今はMontblancもAurora側を使っている。

何の問題も無い。むしろAuroraの修理で使ったのは2〜3回だけだろう。Auroraの機構はあまりに華奢で使うと壊れそうな気がする。

重要なパーツを固定するのがネジの精度ではなく、接着剤?なのが怖い。

この緑のインク窓を持つM800は胴軸だけ欲しいなぁ〜!



1先日の千葉大会で聞いた耳寄りな情報からお伝えしよう。実は、仏壇萬年筆愛好家(コレクターではなく利用者)の間で左記の軸の人気が急上昇中!

Pelikan M800の黒一色金装飾ボディ、いわゆるM800 黒軸じゃ。

一見、何の変哲も無い普通の軸。昔からのM800愛好家にとっては珍しくもなんともないのだが・・・実は新品でM800を購入すると、インク窓は暗緑色になっている。

胴体の黒との調和を考えればアッパレなデザインなのだが、インクの残量が見えにくいと、愛用者には極めて不評らしい。

その反動で、インク窓が明るいM800の黒軸人気が急上昇中!とはいっても大半は悪名高い【プリント天冠】となっている。それがイヤで思いとどまっている方も多かろう。

しかし、販売店を通して依頼すれば、天冠を最新型に有料交換するのは可能と聞いた。

拙者がこのM800 黒軸を入手したのは先週の木曜日。

御大とのミニ行脚の途中でユーロボックスに立ち寄った時、この軸に18C-EFのPF刻印が付いたM800がお手頃価格で販売されていた。

そのペン先はM800茶縞軸につけようと考え購入した。その後はM800のペン先調整用の道具に成り下がっていたのだが、前述の仏壇萬年筆愛好家の話を聞いて一躍活躍の場が出来た!

たしかに大量筆記する人にはインクの残量が見やすいのは助かる。縞軸や暗緑色の軸では、光にかざさないと残量が良くわからない。

またカーボンインクを入れたら常にインク量は見えない。ここに記載しておけば、中古市場に出る数が増えるかなぁ・・・なんて期待して書いてみた!


2こちらはおなじみWAGNER 2009 18C-B。2009年にSENATORに300本発注したもの。

どう考えても会員の希望本数が200本に到達するかどうか?という程度だったが、思い切って300本注文した。

この萬年筆に出会ったのは2001年。eBayで一度落札したらえらく柔らかくて書きやすかった。

それをペントレで自慢してたら、画伯に召し上げられた・・・ような記憶がある。また落札すればいいやと軽い気持ちでお嫁にやった。

その1ヶ月後にeBayに出た時には売り主からキャンセルが出て入手出来ず。その後、一切eBayで見かけることが無くなっていた。

14C-Bも良かったのだが拙者は18C-Bの書き味が忘れられなかった。


3長さはNo.149よりはやや短く、No.146よりは長い。軸の太さもNo.149よりは細く、No.146よりは太い。ボディ形状は紡錘型ではなく円筒形。

実はここがポイントなのじゃ。どこを握っても握りの太さが変わらない

拙者と同様、毎回握る位置が変わる人にはNo.149よりはM800が好きという意見が多いが、おそらくは同じ理由だろう。

WAGNER 2009は軽いと言われるが、インクを入れた時の重量は、No.149が31g、WAGNER 2009が27g、No.146が23.5gで、中間ぐらいの重さ。

吸入機構に金属が無いので軽く感じるのだろう。


4実はWAGNER 2009には物語がある。SENATORから見積を貰ってからしばらくそれを寝かせていた。

既に18C-Bのペン先の型を廃棄しており、新たに作るには最低ロット300本と言われた。

どうしたもんかなぁ・・・やめるかなぁ?と考えている間に金の価格が急上昇し、SENATORからこれから先は金価格に連動して値段を上げると言われ、あわてて発注した。

しかし金価格の上昇はSENATOR社の予測を超え、この取引はまったくペイしないものになっていたのであろう。SENATORは密かにペン先の厚みを減じてしまった・・・らしい。

結果としてペン先は期待以上に柔らかくなり、大喜びはしたのだが、落とし穴があった。ペン先とペン芯がスコスコと左右にずれる。

またペン芯とペン先をつまんでひっぱれば簡単にスコンと抜けてしまう。これでは満足な筆記は出来ない・・・。

悩んだ吸え、ソケットにペン先とペン芯を押し込む位置を180度回転したらピッタリとしずれなくなっった。

喜んで試用してみたが、すぐにインクが出なくなる。おかしいと思ってソケットを調べたら・・・

ペン芯を180度回転させるとペン芯の空気穴の位置にソケットの凸部分があたり空気の流入を妨げてしまうことがわかった。

そこで、ソケットの凸をヤスリで取り除き、その後ペン先とペン芯を押し込んだところ・・・大成功!

左右のズレも無く、インクはコンコンと流れで、しかも異様にふわふわの書き味の萬年筆になった。

そのかわり1本をお嫁に出すつど30分弱の加工時間が必要となった。これを今までに250回ほどやったことになる。

しかし、それを差し引いても良い萬年筆じゃ。惜しむらくはもう少し高級な素材を使ってくれればな。

まぁ、価格がNo.149の2割程度なのでしかたあるまい。

調整済みのWAGNER 2009は常に萬年筆研究会【WAGNER】に持参しているので、興味のある型はお声がけ下され。計算上はあと50本は眠っているはずなのでな。


5こちらが拙者が設計して作ってもらったMontblanc と Auroraのピストン機構を外す為のカニ目。

萬年筆研究会【WAGNER】では【蟹眼(ガニメ)】イントネーションはに置く。

アニメと同じ発音でガニメと発音することにした。

まことにいい加減ではあるが、つい30秒前に決めた。 巾が1亶い方がMontblanc側(No.149とNo.146 には使えるがプルーストには使えない)。

尻軸を緩め、穴にガニメの凸を押し込んで尻軸を締めてから左に捻れば外れる。

MontblancやAuroraでピストン弁の裏側にまわったインクを清掃したい人には必須のアイテム。

今までMontblanc用はオークションに出没したことはあったがAURORA用は初登場のはず。


6実はMontblanc側よりもAurora側のほうがMontblancに未調整で合致する個体もあるようですがそういう使い方は止めて下され。

通常は少し面取りしてちょうど合うように設計したのだが、全くの手作業なので量産効果も無くバラツキもある。

ただしAURORA側をMontblancに使うと凹に傷がつく可能性がある。

必ず正しい方をピッタリとセットするようにしてくだされ。ほんの少しサンドペーパーで面取りすればピッタリと収まるはずじゃ。

左画像のものはどちらもピッタリとはまり遊びは全くない。これが本来の姿じゃ。

ちなみにMontbalnc側は1200番の耐水ペーパーで少し面取りをした。AURORA側は未調整。


7どちらも左回しでピストンユニットを外すことが出来るが、力加減は自己責任でな!

試しにどちら側も試して見たのが左画像。特にAURORA側を新品の萬年筆に使うのは初めてだったのでドキドキ!

今までフォークを曲げたものでやって何度もピストン機構を傷だらけにしていたのだが、今回は大成功。

ほとんど力を入れないでスッと回り左画像右側のように見事に外れた!

この【蟹眼ニメ】は、先日の千葉大会に続き、関西地区大会@神戸でも販売。ただし、販売主は拙者ではないので、受付にある案内を良く読んで下され!
 

Posted by pelikan_1931 at 23:48│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック