宅配便で送ったのは調整道具や箱、インクなどで万年筆はハンドキャリーで持って帰っていたのだが、どれが売れたのかのリストが宅配便の箱に入っていたので整理できなかった。
さっそく整理してみると、【M−xx MはMine(拙者の追込調整済)万年筆を意味し、xx は連続番号。全て中古万年筆。インク吸入状態】に関しては50%(15本)が嫁いでいた。
インクが入ったままの中古品としては考えられないほどの割合で嫁いでいる。そこで今回は嫁がなかった万年筆を分析してみることにする。


上のマイカルタ軸にスチール製Flexニブを装着したモデル(M-26)だが、なんとインクが出なかった。
会場でキャップを長時間明けたままにされていたのか、ラメ入りインク(魔界)が固まっていた。

インクが出なかったので、強筆圧でペン先を押しつけた人がいたのだろう。おかげで書き味が悪くなり見そめられなかったようだ。
すぐに段差を直し書き味も再調整しておいたので、しばらくは現役復帰して頑張ってくれるだろう。
今回は【樹海へ】というラメ無しインクを入れてみた。通常はラメ入りインクの方がドロドロして書き味が良い物だが、【樹海へ】は不思議と書き味が良い。
このJOWO製6号のスチール製Flexニブは、未調整では書き味はたいしたことないが、調整で大化けする。
今年出す万年筆談話室限定万年筆の廉価版に搭載する予定なのでお楽しみに。

そのキャップを尚羽堂の古い真鍮製に替え、ペン先は泉筆五宝展限定の【スッポンと万年筆:14K-F】に交換し、ペン先をローズゴールドに鍍金した。
ヤマンバメイクの女子高生ような【曰く言いがたい・・・】万年筆なのだが、書き味はめちゃくちゃ良い!インクは魔界(ラメ入り)。
元々の首軸は樹脂製だったが、金属製に変えてあるので低重心となっている。キャップを後ろに挿せるが超バランスが悪い。
元々はキャップをしないでもバランスが良いように設計されているモデルなので筆記時にはキャップは必要ない。
金の高騰は半端なく、新発売のPENLUXでは定価ベースで、スチール製ペン先のモデルと18金ペン先モデルとの価格差が5万円近くある。
同じ会社(JOWO)で作られている14金ペン先がついて1万円で展示したので超お買い得だったのになぜ嫁にいかなかったか?
それは同じペン先付きで、より綺麗な万年筆が数本隣に鎮座していたから。そちらは綺麗さっぱり嫁いでいった。書き味はどれも拙者の追込調整済みなのでほぼ同じ。
日常的に愛用していた万年筆が半分になってしまったので、1軍半だったこの軸も一軍復帰が決まった。
この軸に入れている【魔界】は、Changing、ラメ、香り付き、蛍光という全部入りのインクなので、書いていると少し酔いそうになる。が、それもまた良し!